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35. ロザリア王国、建国記念日
ロザリア王国建国記念日、その日は祝日だった。
シェリルはヴァレンティ―ナに貰った紙を見て、今日の予定は何もない事を再確認する。
それから、シンプルで露出の少ない真っ青なドレスに身を包んだ。
今日は”建国記念日でーと”。
建国記念日は、城下町ではお祭り騒ぎで、夜には灯篭が灯り、それは幻想的な情景を醸し出すのだという。
シェリルはほんの少しの楽しみという気持ちと、それ以上に感じる緊張に手を握りしめた。
「今日が最後の機会ですね······」
キスの練習相手になってくれると言ってくれたものの、ヒューからは全くそんな気配はない。
ヴァレンティ―ナが指定した中間舞踏会まで、もうあと1週間をきってしまいシェリルは少し焦りを感じていた。
もし、今日、この建国記念日というタイミングでキスができなければ、きっと今後彼と会えたとしても可能性は低くなるだろう······と、そんな気がしたからだ。
「そうなれば、直ぐに練習をして頂けるお相手を探さなくてはいけなくなりますね······」
でも、別の男性と唇を重ね合わせるなんて······。
シェリルはそれを想像して身震いした。
怖い······。何故かヒューが相手であれば安心できるのに、他の男性に強引に捕まれたり、無理矢理キスされたりと考えるだけで不安になってしまう······。
「大丈夫。今日は絶対にヒュー様に頼みましょう」
直後、カリカリと扉を引っ掻く音がして、シェリルはドアを開けた。
「リル!貴方、寮の人に見つかったらどうするの?危ないわ?!」
「にゃあ~」
スリスリとシェリルの身体に顔を擦り付けてくるリルをシェリルはゆっくり撫でる。
「でもリル、ここに来るのは久しぶりですね?ご飯もきちんと食べているの?でも、飼い主様がヒュー様なのですものね」
その言葉に反応した様にリルはシェリルから少し距離をとると、ニャッニャと言いながら飛び跳ねながら、空中に猫パンチをした。
「ん~?猫の言葉は分からないのですが······何かに怒っているのでしょうか?」
「にゃにゃ!」
「そうですか······ふふっ。可哀相でしたね、おいで」
「みゃ~あ」
リルはシェリルの胸に飛び込むとスンスンと音を立てて彼女の匂いを堪能した後、肉球で彼女の胸をふみふみする。
「あら、そうだわ、もう待ち合わせの時間なの!リル、案内を頼めるでしょうか?」
「にゃッ!」
リルが勢いよく部屋から飛び出し、シェリルは寮を飛び出した。
「シェリルちゃん!建国記念日おめでとう!まあ!可愛らしいドレスじゃないか!デートかい?気を付けていってらっしゃいねえ!精霊の加護がありますように!」
「寮母さん!建国記念日、おめでとうございます。行ってきますね」
寮母の前で立ち止まったシェリルは丁寧に挨拶し、手を振って『精霊の加護がありますように、』とほほ笑む。
精霊を崇拝するこの国の特別な時のみに使う言葉だ。
リルの後ろを追って学園を出て、シェリルは辺りを見回した。
王都の真ん中には位置してはいるが、大通りからは少し外れた場所にある学園。いつもはそこまで人通りの多い場所ではないが、今日に限っては人でごった返している。
大通りの方に向かっていけば、その人の多さは増し、普段から立ち並んでいる屋台も今日こそは!と集客に一層精を出していた。
「······人が多すぎて、どちらに行っていいか······」
リルは踏みつけられないように店や家の上を歩いており、シェリルはそれを見ながら必死でリルを見失わないように目で追う。
大通りに差し掛かる前の一角、路地裏に入って行ったリルを追って角を曲がれば、その突き当りには看板のかけられた小さな店があり、リルがその前で座っていた。
「なんだか······薄暗いし、人もいない······大丈夫でしょうか?」
シェリルはその店の扉に手を掛けると押し開けながら口を開く。
「失礼いたします······」
カランカランと鐘が鳴り、見えたのは、横長のバーカウンターに座る紫色の髪の······
「あ、シェリル嬢。ここまで来させてしまってごめんね。学園まで迎えに行ってあげたかったんだけど······リルに頼んでしまって」
「ヒュー······さま?」
振り返った彼は眼鏡をかけていて、最初に話をした時以来のその見た目にシェリルは目をパチパチと瞬かせた。
最近は眼鏡をかけていなかったから······いつもとは違った雰囲気でとても美しいわ······。
「あ、マスター、待っていた人が来たから、今日はこれで失礼するよ」
「はい、また是非お越しください。次回は、そちらの美しい方もご一緒に」
マスターと呼ばれた妙齢のガタイの良い男性がにっこりと微笑んで、シェリルは頭を下げる。
「彼女はまだ口説き途中なんだ。急かさないでくれ」
ふふっ、と笑ながら、目の前まで来たヒューは扉を開けると、シェリルを見つめた。
「さ、行こうか。あ、でもその前にこれを」
「······はい、え?」
ヒューから差し出された美しい髪飾りに目が釘付けになる。
自分の瞳と同じ青の髪飾りで冠のようになっていてシェリルは戸惑った。
「ほら······あ、僕が付けても大丈夫?」
「え、はい······しかし······こんなに高価そうな物······」
「今日の青と金の入ったドレスにも似合いそうだ。凄く綺麗だね、シェリル」
ヒューがその冠をシェリルに付けてにっこりと嬉しそうに微笑んだのをみて、シェリルは赤面した顔を隠すように頭を下げた。
「あ······ありがたく頂きます······本当にありがとうございます······」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ。精霊の加護がありますように」
「君にもね、」
店主に見送られ、二人で外に出ると、ヒューベルはシェリルに手を差し出す。
「今日は人が多いから、見失わないように僕の手を」
シェリルはその手をじっと見つめた。
大きな手。自分の細くて貧弱な手とは違う、がっちりとしているけれど、長く美しい手。
そして、ゆっくり自分の手をその上に重ね合わせる。
「うん、じゃあ行こうか」
ヒューはシェリルのそれぞれの指の間に自分の指を滑り込ませ絡めると強く握りしめた。
「······っはい!」
ぎゅっと握りしめられた手は温かくて、初めて人と手を繋ぐという感覚にシェリルは何故か安心感を覚えた。
でも、きっとそれは、ヒューだから、なのだと思う。
今まで何度も会って、話をして、彼という人間性を少しは分かっているから、安心できる······のかも。
「ヒューさま、今日は······「今日は、シェリル嬢、君が楽しみたい事をするんだよ?」
「私の楽しみたいこと······ですか?」
「ほら、見てごらん。前世の記憶がどうであれ、君の今の世界は此処だよ?見て、君は昔とはもう違うんだ。自分のしたい事を、何だってできるんだ」
シェリルは顔をあげる。
建国記念日の為に作られた子供向けの玩具が売られ、それを強請って泣き叫ぶ子供たち。
旗を持って酒を酌み交わす大人たちとその笑い声。
路面店に立ち並ぶ美味しそうな料理から漂う美味しそうな香り。
「此処が、私の今の世界······」
シェリルの目に映る全てのものがキラキラと輝いて見え、施設の中だけで一生を終え、ここに来てからも寮と学園しか知らなかったシェリルにとっては全てが夢のようで。
そんな時、グルルルル、とお腹が鳴って、シェリルは赤面しお腹を押えた。
「ふふっ、お腹が空いたのかな?良い機会だ。屋台で何か買って食べよう」
「屋台······で?」
「ああ、お肉は食べれるかい?あそこの店は人気でね、行こうか」
二人で店に並び、食べ物を購入した所でシェリルは彼をじっと見つめる。
「ヒュー様、眼鏡、久しぶりですね?」
「うん、そうだね。ほら、シェリル嬢はまだ王太子の婚約者だろ?こんな城下町で知らない男と一緒にいたなんて知れたら醜聞だから」
「······確かに、そうですね······」
「だから、少し魔法を使って、この眼鏡で認識阻害をしているんだ。君に送った冠も同じ事なんだよ」
魔法が使える事はヒミツだから言わないでね?と耳元で小さく囁いたヒューにシェリルは頷いた。
「はい······なるほど······」
だから、こんな美しい贈り物を贈って下さったのですね。
そう納得した後、一瞬ぼうっとしたシェリルの顔をヒューベルはぐいっと覗き込んだ。
そして、髪の毛を一房掬いあげると耳にかける。
「でも、僕が君に贈り物をしたかったのは事実だよ?」
「えっ、は······い」
目の前にヒューの顔が見えて、シェリルは一気に赤面し俯いた。
********************************
※AI画を挿し込みます。
苦手な方はここで回避して下さい。
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建国記念日のデートの二人をイメージしています。
・ヒューベル(認識阻害の眼鏡付き)
・シェリル
シェリルはヴァレンティ―ナに貰った紙を見て、今日の予定は何もない事を再確認する。
それから、シンプルで露出の少ない真っ青なドレスに身を包んだ。
今日は”建国記念日でーと”。
建国記念日は、城下町ではお祭り騒ぎで、夜には灯篭が灯り、それは幻想的な情景を醸し出すのだという。
シェリルはほんの少しの楽しみという気持ちと、それ以上に感じる緊張に手を握りしめた。
「今日が最後の機会ですね······」
キスの練習相手になってくれると言ってくれたものの、ヒューからは全くそんな気配はない。
ヴァレンティ―ナが指定した中間舞踏会まで、もうあと1週間をきってしまいシェリルは少し焦りを感じていた。
もし、今日、この建国記念日というタイミングでキスができなければ、きっと今後彼と会えたとしても可能性は低くなるだろう······と、そんな気がしたからだ。
「そうなれば、直ぐに練習をして頂けるお相手を探さなくてはいけなくなりますね······」
でも、別の男性と唇を重ね合わせるなんて······。
シェリルはそれを想像して身震いした。
怖い······。何故かヒューが相手であれば安心できるのに、他の男性に強引に捕まれたり、無理矢理キスされたりと考えるだけで不安になってしまう······。
「大丈夫。今日は絶対にヒュー様に頼みましょう」
直後、カリカリと扉を引っ掻く音がして、シェリルはドアを開けた。
「リル!貴方、寮の人に見つかったらどうするの?危ないわ?!」
「にゃあ~」
スリスリとシェリルの身体に顔を擦り付けてくるリルをシェリルはゆっくり撫でる。
「でもリル、ここに来るのは久しぶりですね?ご飯もきちんと食べているの?でも、飼い主様がヒュー様なのですものね」
その言葉に反応した様にリルはシェリルから少し距離をとると、ニャッニャと言いながら飛び跳ねながら、空中に猫パンチをした。
「ん~?猫の言葉は分からないのですが······何かに怒っているのでしょうか?」
「にゃにゃ!」
「そうですか······ふふっ。可哀相でしたね、おいで」
「みゃ~あ」
リルはシェリルの胸に飛び込むとスンスンと音を立てて彼女の匂いを堪能した後、肉球で彼女の胸をふみふみする。
「あら、そうだわ、もう待ち合わせの時間なの!リル、案内を頼めるでしょうか?」
「にゃッ!」
リルが勢いよく部屋から飛び出し、シェリルは寮を飛び出した。
「シェリルちゃん!建国記念日おめでとう!まあ!可愛らしいドレスじゃないか!デートかい?気を付けていってらっしゃいねえ!精霊の加護がありますように!」
「寮母さん!建国記念日、おめでとうございます。行ってきますね」
寮母の前で立ち止まったシェリルは丁寧に挨拶し、手を振って『精霊の加護がありますように、』とほほ笑む。
精霊を崇拝するこの国の特別な時のみに使う言葉だ。
リルの後ろを追って学園を出て、シェリルは辺りを見回した。
王都の真ん中には位置してはいるが、大通りからは少し外れた場所にある学園。いつもはそこまで人通りの多い場所ではないが、今日に限っては人でごった返している。
大通りの方に向かっていけば、その人の多さは増し、普段から立ち並んでいる屋台も今日こそは!と集客に一層精を出していた。
「······人が多すぎて、どちらに行っていいか······」
リルは踏みつけられないように店や家の上を歩いており、シェリルはそれを見ながら必死でリルを見失わないように目で追う。
大通りに差し掛かる前の一角、路地裏に入って行ったリルを追って角を曲がれば、その突き当りには看板のかけられた小さな店があり、リルがその前で座っていた。
「なんだか······薄暗いし、人もいない······大丈夫でしょうか?」
シェリルはその店の扉に手を掛けると押し開けながら口を開く。
「失礼いたします······」
カランカランと鐘が鳴り、見えたのは、横長のバーカウンターに座る紫色の髪の······
「あ、シェリル嬢。ここまで来させてしまってごめんね。学園まで迎えに行ってあげたかったんだけど······リルに頼んでしまって」
「ヒュー······さま?」
振り返った彼は眼鏡をかけていて、最初に話をした時以来のその見た目にシェリルは目をパチパチと瞬かせた。
最近は眼鏡をかけていなかったから······いつもとは違った雰囲気でとても美しいわ······。
「あ、マスター、待っていた人が来たから、今日はこれで失礼するよ」
「はい、また是非お越しください。次回は、そちらの美しい方もご一緒に」
マスターと呼ばれた妙齢のガタイの良い男性がにっこりと微笑んで、シェリルは頭を下げる。
「彼女はまだ口説き途中なんだ。急かさないでくれ」
ふふっ、と笑ながら、目の前まで来たヒューは扉を開けると、シェリルを見つめた。
「さ、行こうか。あ、でもその前にこれを」
「······はい、え?」
ヒューから差し出された美しい髪飾りに目が釘付けになる。
自分の瞳と同じ青の髪飾りで冠のようになっていてシェリルは戸惑った。
「ほら······あ、僕が付けても大丈夫?」
「え、はい······しかし······こんなに高価そうな物······」
「今日の青と金の入ったドレスにも似合いそうだ。凄く綺麗だね、シェリル」
ヒューがその冠をシェリルに付けてにっこりと嬉しそうに微笑んだのをみて、シェリルは赤面した顔を隠すように頭を下げた。
「あ······ありがたく頂きます······本当にありがとうございます······」
「お気をつけて行ってらっしゃいませ。精霊の加護がありますように」
「君にもね、」
店主に見送られ、二人で外に出ると、ヒューベルはシェリルに手を差し出す。
「今日は人が多いから、見失わないように僕の手を」
シェリルはその手をじっと見つめた。
大きな手。自分の細くて貧弱な手とは違う、がっちりとしているけれど、長く美しい手。
そして、ゆっくり自分の手をその上に重ね合わせる。
「うん、じゃあ行こうか」
ヒューはシェリルのそれぞれの指の間に自分の指を滑り込ませ絡めると強く握りしめた。
「······っはい!」
ぎゅっと握りしめられた手は温かくて、初めて人と手を繋ぐという感覚にシェリルは何故か安心感を覚えた。
でも、きっとそれは、ヒューだから、なのだと思う。
今まで何度も会って、話をして、彼という人間性を少しは分かっているから、安心できる······のかも。
「ヒューさま、今日は······「今日は、シェリル嬢、君が楽しみたい事をするんだよ?」
「私の楽しみたいこと······ですか?」
「ほら、見てごらん。前世の記憶がどうであれ、君の今の世界は此処だよ?見て、君は昔とはもう違うんだ。自分のしたい事を、何だってできるんだ」
シェリルは顔をあげる。
建国記念日の為に作られた子供向けの玩具が売られ、それを強請って泣き叫ぶ子供たち。
旗を持って酒を酌み交わす大人たちとその笑い声。
路面店に立ち並ぶ美味しそうな料理から漂う美味しそうな香り。
「此処が、私の今の世界······」
シェリルの目に映る全てのものがキラキラと輝いて見え、施設の中だけで一生を終え、ここに来てからも寮と学園しか知らなかったシェリルにとっては全てが夢のようで。
そんな時、グルルルル、とお腹が鳴って、シェリルは赤面しお腹を押えた。
「ふふっ、お腹が空いたのかな?良い機会だ。屋台で何か買って食べよう」
「屋台······で?」
「ああ、お肉は食べれるかい?あそこの店は人気でね、行こうか」
二人で店に並び、食べ物を購入した所でシェリルは彼をじっと見つめる。
「ヒュー様、眼鏡、久しぶりですね?」
「うん、そうだね。ほら、シェリル嬢はまだ王太子の婚約者だろ?こんな城下町で知らない男と一緒にいたなんて知れたら醜聞だから」
「······確かに、そうですね······」
「だから、少し魔法を使って、この眼鏡で認識阻害をしているんだ。君に送った冠も同じ事なんだよ」
魔法が使える事はヒミツだから言わないでね?と耳元で小さく囁いたヒューにシェリルは頷いた。
「はい······なるほど······」
だから、こんな美しい贈り物を贈って下さったのですね。
そう納得した後、一瞬ぼうっとしたシェリルの顔をヒューベルはぐいっと覗き込んだ。
そして、髪の毛を一房掬いあげると耳にかける。
「でも、僕が君に贈り物をしたかったのは事実だよ?」
「えっ、は······い」
目の前にヒューの顔が見えて、シェリルは一気に赤面し俯いた。
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※AI画を挿し込みます。
苦手な方はここで回避して下さい。
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建国記念日のデートの二人をイメージしています。
・ヒューベル(認識阻害の眼鏡付き)
・シェリル
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