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59. 二人で迎える朝※
ヒューベルは寝台に横たわったままのシェリルを見た。
勿論、夫婦の寝室も準備はできているし今後は抱きたい時に彼女を抱ける。
けれど、彼女と共に夫婦の寝室に入るのは気持ちを通い合わせてからがいいなんて我儘な事を思ってしまうなど。
「私は馬鹿だな······」
明日になったら、ライザルには悪いが彼にはシェリルの専属の護衛になってもらおう。
そして、彼女に全てを明かして、もし王妃になる事を受け入れて貰えなければ······このまま此処にずっと閉じ込めてしまうというのも······。
「いや、それは流石に良くないか······。シェリル、貴女は私を受け入れてくれるだろうか?」
ヒューベルは思考を支配した灰黒い感情と共にシェリルを抱きしめながら瞳を閉じた。
◆
シェリルは身体の重みで目を覚ました。
自分の身体に巻き付いた腕を見て、一瞬驚くがすぐに紫の美しい髪が見えて、胸を撫でおろす。
後ろから抱きしめるヒューベルの腕の中で、シェリルは彼の方に寝返りを打つとその顔を見つめた。
『······本当に綺麗な顔······』
よく見れば睫毛も長くて、肌もツルツル、女性と言われても分からないわね。
そう思ったシェリルはそっとその顔に触れて視線を首筋に落とした。
でも、彼の身体はとても鍛えられていて······胸なんてこんなに筋肉が······。
『少しなら触ってもいいかしら······?』
シェリルはヒューベルの首筋を指で撫で下ろしながら筋肉で盛り上がった胸板に触れた。
『わあ······男性の身体ってこんなにがっちりしているのね?全然違うのだわ?』
その下のお腹も無駄な贅肉なんてなくて、綺麗に割れた腹筋が見えて、シェリルは吸い寄せられるようにそこに触れた。ピクリと震えた彼の身体を見て、シェリルはヒューベルが起きたのかと一瞬焦る。けれど、閉じられた瞳に安堵し再びその腹筋に目を落とした。
『私だって裸体にされて恥ずかしい思いをしてきたのだから、これくらい大丈夫よね?』
こんな完璧な人が自分の婚約者なんて、信じられない······。
その時、その下で寝具が動き、シェリルはそこに手を伸ばした。
『これは······?硬い、剣?棍棒?』
寝具の下で棒状の何かがある、とシェリルはそれを布越しに握りしめた。
「んんっ······シェリル、それは流石にやめてほしいんだけど?それとも誘っているのかな?」
目の前をゆっくりと見上げれば、美しい紫の瞳が自分を捉えていて、困ったような表情の彼にシェリルは首を傾げた。
「ヒュ、ヒュー様!お、おはようございます······でも何かがっ······」
「シェリル、それは昨日君のナカに入っていたものだよ?もう一回入れてもいいなら僕は嬉しいんだけど?」
その言葉にシェリルは昨夜の事を思いだして赤面する。
「ご、ご、ごめんなさいっ!そうですよね······私としたことが、ヒュー様の身体に無許可で触れるなど······本当に······っ」
急遽離そうとした手に手を重ねられ、にぎにぎとその棒状のモノを手に感じながらそのまま抱きしめられてシェリルはあまりの恥ずかしさに彼の首に顔を埋める。
「ヒュー様······は、恥ずかしいです······」
「あんなに僕の身体を触っておいてかい?」
「い、いつから気付いていたのですかッ?!!」
「ん?ずっと起きていたよ?これを本当はどうにかしたいところではあるけれど······」
寝具が剝ぎ取られ、その雄雄しい見た目の肉棒にシェリルは目を逸らす。
「っ!そ、その······お辛くはないのですか」
「へ?辛い?······まあ、辛いけど······でも、なんでそんな事シェリルが知ってるの?」
ヒューベルは身体を起こすとシェリルを後ろから抱きしめながら胡坐をかいて上に乗せた。
「ヒュ、ヒュー様······当たっております······!」
「うん。で、誰にそんなの聞いた?」
「い、いえ······その、こんなになった責任を取れ······とか皆様仰るので······責任を追及する程大変な事なのかと······」
「ふっ······あはは、そうだね······確かにそうだ」
ヒューベルに鼻で首筋を擦り付けられて、シェリルはピクリと身体を揺らす。
「じゃあ、辛いから、少し付き合って貰おうかな?」
ヒューベルは熱くなった肉棒をシェリルの割れ目にあて擦り付ける。
そして後ろから胸を揉みしだいた。
「ッあ、ヒュー······さま······」
たゆむ胸の真ん中に主張する突起に指で少し刺激を与えれば、シェリルの口からは甘い吐息が漏れ、割れ目からは愛液が溢れる。
ぬるぬると潤滑剤になったそれを感じながらヒューベルは瞳を閉じた。
「ああ、夢みたいだ······シェリルと朝からこんな······いや、でも······これ以上は駄目だな······」
昨日無理矢理処女を奪っておいて馬鹿げているけれど、まずはシェリルに色々な話をしなければいけないから。それを聞いて貰ってから、それでも一緒にいてくれるならもう一度、彼女と心を通い合わせた状態でシェリルを抱きたい······。
そう昨夜決意したばかりなのに······とヒューベルは頭を横に振ってシェリルから距離を取る。
「······え?」
「シェリルの処女を無理矢理奪ってしまってごめん······僕は昨日凄く怒っていてね。けれど、本当であればシェリルの意見も聞くべきだったと反省はしているんだ。まあ嫌だと言われても、離してはあげられないんだけど······矛盾しているね」
自嘲気味に笑ったヒューベルは扉を見てそう呟くと声を出した。
「ロイ、入っていいよ、」
「失礼致します。そろそろ起床されるかと思いまして」
「初夜の翌朝なんだから察してくれてもいいんだよ?まあ、でも今日はライザルも登城しているんだよね?時間がないから······ロイ、シェリルの準備を頼めるかい?それから軽く昼食を取ったら、僕の執務室にきて」
「昼食······?」
ロイによって開けられたカーテンから、太陽が真上に見えてシェリルは驚いて声を出した。
「えぇっ?!昼、まで眠っていたのですか!!」
「姫様、昨日は大変な一日だったのですから、仕方のない事ですよ」
「ロイの言う通りだ。シェリル、では後でね」
にっこりと笑って部屋を出て行ったヒューベルを見て、シェリルはお腹に手をあてた。
「本当はあのまま、昨日のように抱いて欲しかった······のに」
それも、この設定とかいうものに左右されているのだろうか······?
シェリルは疼く身体を強く抱きしめた。
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