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第2話 襲撃
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電車が空から急降下する中、フワリとあたたかいものが妙土の全身を包むのを感じた。
こんな時に何だろうと感じて間もなく、体の中心に全てが吸い込まれるようにして妙土は電車内から消失した。
「間に合って良かった」
気がついた時、見知らぬ男に横抱きにされていた。いわゆるお姫様抱っこである。
妙土は男の顔を見上げた。
金髪碧眼に整った目鼻立ち。
どことなく雰囲気や容姿が夢に出てきたあの人物たちに似ているような気がする。
急降下する電車の中にいたのに男に抱き上げられているこの状況は一体、何なのだろうか。
男の表情や声のトーンから自分に危害を加える様子ではないようだが、抱っこが気恥ずかしく、下ろしてもらおうと男の足元を見てギョッとした。
男の足元からは、はるか遠くに東京の街並みが広がる。
男は妙土を抱きながらプカプカ空中に浮いている状態なのである。
これ以上ないくらいに妙土は瞳をまん丸にして説明を求めようとすると、男が突然、反転した。
何かが男の側を通過し空中で爆発した。
「ごめんね。説明をしている暇はないんだ」
妙土を抱く腕に力がこもる。
正面からまた何かが飛来してきた。
男は右に左にと軽いフットワークで避けると、飛来物は次々と爆発していった。
どうやら何者かに攻撃をされているようである。
「母さん、移動するね」
男は突然、急発進したかと思うと飛来物を避けながら、どこへとなく向かう。
妙土は声を出すことができず、無我夢中で男にしがみついた。
今、この人、「母さん」と言わなかったか。
一瞬、疑問に思ったものの、迫り来る危機に思考は押しやられた。
頬や手を切り裂くように通過する冬の風が痛く、爆発音が耳の奥を振動させる。連続的な爆発音ということは、襲撃者は複数なのか。
体をこわばらせた極限の緊張状態の中、妙土はいつしか意識を失っていた。
こんな時に何だろうと感じて間もなく、体の中心に全てが吸い込まれるようにして妙土は電車内から消失した。
「間に合って良かった」
気がついた時、見知らぬ男に横抱きにされていた。いわゆるお姫様抱っこである。
妙土は男の顔を見上げた。
金髪碧眼に整った目鼻立ち。
どことなく雰囲気や容姿が夢に出てきたあの人物たちに似ているような気がする。
急降下する電車の中にいたのに男に抱き上げられているこの状況は一体、何なのだろうか。
男の表情や声のトーンから自分に危害を加える様子ではないようだが、抱っこが気恥ずかしく、下ろしてもらおうと男の足元を見てギョッとした。
男の足元からは、はるか遠くに東京の街並みが広がる。
男は妙土を抱きながらプカプカ空中に浮いている状態なのである。
これ以上ないくらいに妙土は瞳をまん丸にして説明を求めようとすると、男が突然、反転した。
何かが男の側を通過し空中で爆発した。
「ごめんね。説明をしている暇はないんだ」
妙土を抱く腕に力がこもる。
正面からまた何かが飛来してきた。
男は右に左にと軽いフットワークで避けると、飛来物は次々と爆発していった。
どうやら何者かに攻撃をされているようである。
「母さん、移動するね」
男は突然、急発進したかと思うと飛来物を避けながら、どこへとなく向かう。
妙土は声を出すことができず、無我夢中で男にしがみついた。
今、この人、「母さん」と言わなかったか。
一瞬、疑問に思ったものの、迫り来る危機に思考は押しやられた。
頬や手を切り裂くように通過する冬の風が痛く、爆発音が耳の奥を振動させる。連続的な爆発音ということは、襲撃者は複数なのか。
体をこわばらせた極限の緊張状態の中、妙土はいつしか意識を失っていた。
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