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18.ヒロインの好感度上げ
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「見て、捕まえた。あげる」
駆け出して行ったルチア様は、翌日、アイテムボックスからねずみ型の魔物を取り出してきました。
登園してすぐ、門をくぐって朝一番の出来事です。できれば、朝から魔物の死骸なんて見たくありませんでしたわ。夜ならいいというわけでもございませんが。
「え? あげるってどういうことですの?」
「……好感度上げ」
わたくしが問いかけたら、そっけなく答えて攻略対象者たちに同様の行動をし続けます。
「お待ちになって、ルチア様! 確実に好感度が下がる行動をなさっていらっしゃいますわぁ!」
わたくしの叫び声を尻目に、ルチア様は各所でねずみパニックを起こしております。本当のあのお方は、猫のようなお方ですわ。
「ルチア様。普通、ねずみ型魔物の死骸を渡すという行動は嫌がらせと取られますの。ここまでお分かりですか?」
「……わかんない。あ、」
わかんないと言い切られたルチア様に、どのように説明したら理解していただけるのか、わたくしは真剣に思い悩みます。そんなわたくしの横で、ルチア様は何かを見つけられたようです。
風によって、左右に揺れる猫じゃらし。その動きに合わせて視線を左右に揺らされます。
「……ルチア様?」
そう問いかけた時には、ルチア様の顔も猫じゃらしの動きに合わせて左右に揺れていらっしゃいます。
そのまま見守り続けていると、狙いを決めた様子で猫じゃらしに掴み掛かられました。
「行きますわよ、ルチア様。遅刻なさいますわ」
ルチア様の首根っこを掴んで、わたくしは引きずりながら教室へと向かいます。
「ナリアンヌ嬢がめずらしく遅刻ギリギリだね」
「ルチア様を回収しておりましたの」
「あぁ……」
そうおっしゃった殿下は遠い目をなさってます。朝からねずみ型の魔物攻撃に遭われたようです。攻略対象者でいらっしゃいますものね。
風の噂によると、マサットウ公爵令息はルチア様からの贈り物とのことで喜び、ご自宅に飾られるとのことですわ。
また、サタリー様は気絶なさったとか。怖いお顔の見た目の割に、意外と繊細なお方でいらっしゃいますわ。
「やぁ、ナリアンヌ。遊びにきたよ」
「まぁ、メルテウス様。これはこれは悪いタイミングですわね」
転移魔法で現れたメルテウス様にわたくしは同情いたしました。もう少し、期間が空いていたら……ルチア様もお忘れになっていたでしょうに。
「……はい」
ものすっごく嫌そうな顔でルチア様は、メルテウス様にねずみ型の魔物の死骸を押し付けます。
「なにこれ」
「……好感度上げ」
「僕は魔法薬の実験の材料で使うけど、普通嫌がらせじゃない?」
そう言いながら、アイテムボックスにねずみ型の魔物を片付けられます。……あまりにもみなさまが自然にアイテムボックスを使いこなされるから、羨ましくなってしまいましたわ……。
「ごほん、ごほん」
「あら、ばあや。大丈夫?」
「お嬢様には、ばあやがおります」
「ばあや……! ありがとう」
わたくしが思わずばあやに抱きつくと、わたくしの見えないところでばあやは勝ち誇った顔をしてらっしゃったそうです。メルテウス様が教えてくださいました。
わたくしも受け取ったねずみ型の魔物は、どのように使ったらよろしいのかしら。お兄様にどうしたのか聞いてみますわ。
「もっと強い魔物を誘き寄せるための餌にしたよ」
さすがお兄様。最高のアイデアですわ! わたくしも狩りに行ってきますわ!!
何が狩れるのかしら……?
駆け出して行ったルチア様は、翌日、アイテムボックスからねずみ型の魔物を取り出してきました。
登園してすぐ、門をくぐって朝一番の出来事です。できれば、朝から魔物の死骸なんて見たくありませんでしたわ。夜ならいいというわけでもございませんが。
「え? あげるってどういうことですの?」
「……好感度上げ」
わたくしが問いかけたら、そっけなく答えて攻略対象者たちに同様の行動をし続けます。
「お待ちになって、ルチア様! 確実に好感度が下がる行動をなさっていらっしゃいますわぁ!」
わたくしの叫び声を尻目に、ルチア様は各所でねずみパニックを起こしております。本当のあのお方は、猫のようなお方ですわ。
「ルチア様。普通、ねずみ型魔物の死骸を渡すという行動は嫌がらせと取られますの。ここまでお分かりですか?」
「……わかんない。あ、」
わかんないと言い切られたルチア様に、どのように説明したら理解していただけるのか、わたくしは真剣に思い悩みます。そんなわたくしの横で、ルチア様は何かを見つけられたようです。
風によって、左右に揺れる猫じゃらし。その動きに合わせて視線を左右に揺らされます。
「……ルチア様?」
そう問いかけた時には、ルチア様の顔も猫じゃらしの動きに合わせて左右に揺れていらっしゃいます。
そのまま見守り続けていると、狙いを決めた様子で猫じゃらしに掴み掛かられました。
「行きますわよ、ルチア様。遅刻なさいますわ」
ルチア様の首根っこを掴んで、わたくしは引きずりながら教室へと向かいます。
「ナリアンヌ嬢がめずらしく遅刻ギリギリだね」
「ルチア様を回収しておりましたの」
「あぁ……」
そうおっしゃった殿下は遠い目をなさってます。朝からねずみ型の魔物攻撃に遭われたようです。攻略対象者でいらっしゃいますものね。
風の噂によると、マサットウ公爵令息はルチア様からの贈り物とのことで喜び、ご自宅に飾られるとのことですわ。
また、サタリー様は気絶なさったとか。怖いお顔の見た目の割に、意外と繊細なお方でいらっしゃいますわ。
「やぁ、ナリアンヌ。遊びにきたよ」
「まぁ、メルテウス様。これはこれは悪いタイミングですわね」
転移魔法で現れたメルテウス様にわたくしは同情いたしました。もう少し、期間が空いていたら……ルチア様もお忘れになっていたでしょうに。
「……はい」
ものすっごく嫌そうな顔でルチア様は、メルテウス様にねずみ型の魔物の死骸を押し付けます。
「なにこれ」
「……好感度上げ」
「僕は魔法薬の実験の材料で使うけど、普通嫌がらせじゃない?」
そう言いながら、アイテムボックスにねずみ型の魔物を片付けられます。……あまりにもみなさまが自然にアイテムボックスを使いこなされるから、羨ましくなってしまいましたわ……。
「ごほん、ごほん」
「あら、ばあや。大丈夫?」
「お嬢様には、ばあやがおります」
「ばあや……! ありがとう」
わたくしが思わずばあやに抱きつくと、わたくしの見えないところでばあやは勝ち誇った顔をしてらっしゃったそうです。メルテウス様が教えてくださいました。
わたくしも受け取ったねずみ型の魔物は、どのように使ったらよろしいのかしら。お兄様にどうしたのか聞いてみますわ。
「もっと強い魔物を誘き寄せるための餌にしたよ」
さすがお兄様。最高のアイデアですわ! わたくしも狩りに行ってきますわ!!
何が狩れるのかしら……?
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