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それはやっちゃいけない
しおりを挟むアカデミーの入り口の門に行けば、頭を抱えてしゃがみ込んだルークがそこにいた。
トリスタンを誘導して、ルークの横に着陸する。トリスタンから降りて、
「ルーク?大丈夫か?」
と声をかければ、ルークは肩をふるふると震わせながら、こちらを見上げてきた。
ルークは、
「血肉が溶けるって、あんなに痛いんだな。繊細で敏感な部分が、ずるりずるりと溶けていく。灼熱の痛みってあんなに強烈だと思わなかった」
と白い顔をして、ほとんどうわ言のように言うのだ。
「体液が毒化するルートか?」
と聞けばルークはうなずいた。
「何が悪かったんだ?」
「名前を、呼び間違えた。その、直前で」
「うわーサイアクだぞ、それは。非難ごうごうだ。なんて呼んだんだよ?」
と聞けば、ルークはオレの目をじっと見てくる。
え?と聞き直せば、
「ラウリィ」
と言う。
「間違えた名前を聞いているんだけどな」
「ラウリィって間違えた」
「……なんでその場面でオレ?」
「分からない」
とルークは言う。
しばし、ルークの目を見つめてしまう。表情の読み取りにくい瞳だ。意図が読めない。見つめていたら、やっぱり逸らされるのだった。
「たしかにユーリィとラウリィ。ってのは、名前が似ているな。じゃ、オレのことはイケメンと呼ぶことにすればいい。そしたら、まず間違えることはない」
「すごい自信だな、その発言は」
「さぁ、チャレンジだ。親友!」
とオレは声をかけるのだが、親友はまったく乗り気ではない。
強引に送り出したら、間もなく――――。
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