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第5話 慌ただしい日常

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真紀主催の飲み会が終わり、いつもの日常に戻る。
最近 会社の体制が変わり、社内はバタバタしている。

同期の由里子と私は、残業続きの日々を送っている。
肌は荒れて、ボロボロ。
化粧のノリが悪く、顔色が冴えない。
疲れがとれないまま朝を迎え、どんよりとした表情である。

昼休み、由里子と一緒にコンビニ弁当を食べていると、突然 由里子が、
「あ~、今の私は旦那さんよりお嫁さんが欲しいかも。」と言い出した。
「確かに。私もお嫁さんが欲しいかも。」と私も同意。
「やっぱり雅もそう思うよね?」
由里子がうんうんと頷いている。
自然と乾いた笑いが込み上げてくる。
変な空気だ。
2人とも疲れてるな。

由里子と2人。
私「今の忙しさは期間限定。」
由里子「来月には落ち着くよね。」
と、互いに言い聞かせ、何とか忙しい日々を乗り切る。

ようやく仕事が落ち着いた頃、同級生の松永 友樹くんから連絡が入る。
同窓会で再会した時、飲み会幹事をお願いしたけど、ちゃんと動いてくれてたんだね。
嬉しくて、ワクワクする。

友樹くんとの電話は心の癒しだ。
話しやすくて、楽しい。
そして、なんといいタイミング!
一気に元気になる私。

意気揚々と、彩奈、真紀、由里子へ連絡をとり、日程を調整する。
何度か友樹くんと連絡を取り合い、飲み会開催が決定した。

土曜日、テニスコートへ向かうと、珍しく熊さんが来てくれていた。
私が参加しているテニスサークルは『テニスを楽しもう』とのコンセプトで、いろいろなレベルの人が集まり、毎週土曜の昼間にテニスを楽しんでいる。
メンバーは20代~30代半ばの男女。

熊さんは、月に1回来るか来ないか。
フラ~っと顔を出しては、球出ししてくれ、的確なアドバイスをくれる。
31歳で、お兄さん的な存在。

テニスコートを片付け、帰ろうとすると、熊さんに声をかけられる。
「明日の日曜日、テニスの練習へ行くんだけど、雅ちゃんも参加しない?」とのテニスのお誘い。
コートの場所を確認すると、結構遠い。電車で40分。
行くべきか行かざるべきか、迷う。

迷っていると、熊さんに
「いろいろな人と打つのは、いい経験になるよ。」と言われ、参加することにした。
行くのは大変だけど、テニス練習への参加は楽しみ。
もしかしたら、飲み会へ繋がる出会いがあるかも?との打算も働く。

熊さんに連絡先を聞かれ、連絡先を交換する。
熊さんとは、連絡先を交換していなかったんだね。
たまにしか会わないから。

自宅で寝る準備を済ませ、ベッドへ入ると、明日が楽しみでドキドキ。
まるで遠足前の子供みたい。
なかなか眠れなかった。


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