【完結】山猿?いえいえ立派な淑女ですわよ。

青井 海

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第4話 妖精の森

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はぁ~、お茶会とは疲れるものなのね。
もう私は出なくていいわ。
それより自然豊かな森で、あの隠れ家でのんびり過ごしたいわ。

最近、勉強とレッスンがギューっと詰め込まれていたのは、お茶会に参加する為であったらしい。
今まで習ったことの総復習だったわけね。

「クラリス、よく頑張ったわね。今日は疲れたでしょう?明日はゆっくりと休みなさい。」
お母様の一言で、明日は勉強もレッスンもお休みになった。
やったわ!!

さあ、森へ行こうと動きやすい格好でウロウロしていると、セルジュに会った。

「クラリス、どこかへ出かけるのか?」
彼と一緒だと、森の隠れ家を探しには行けないか。

「ねぇ、セルジュ。私、街へ行きたい。」
「はぁ~、クラリスはゆっくりするんじゃないの?それに、また森へ行こうとしてたよね?」
あっ、バレてる。

「クラリスはすぐ森へ行きたがるけど、森は危ないんだよ。危険な動物がいるかもしれないし、迷子になるかもしれない。それに、大人たちがあの森を何と呼んでいるのか知ってる?」

「ううん、知らない。」

「『妖精の森』、昔は妖精が住んでたらしい。昨日、急にクラリスがいなくなったから、妖精に拐われたのかと心配した。」

「ごめんなさい。私は何度も森へ行ってるけど、妖精にも、危険な動物にも、会ったことないわ。セルジュは心配しすぎよ。」

「じゃあ、森へ行ってみよう。」と怒ったように、ズンズンと進む彼に黙って着いていく。

「この辺りでクラリスを見失ったんだ。」
彼はあの大木の下で立ち止まる。

あっ、昨日の大木。
隠れ家である小さな穴が、セルジュにみつかるんじゃないかとドキドキする。

けれど、クラリスがいくらしっかり探しても、昨日 隠れた小さな穴は見当たらなかった。

なぜ穴がないの?
おかしいわ。

「この大木の周辺を何度探しても、みつからなかった。おかしいと思うだろ?クラリス、何が隠してない?」
セルジュに詰め寄られ、冷や汗が。

「ん~、なぜかしらね。へへへ。」
私にも何が何だかわからない。もう笑って誤魔化すしかなかった。

ガサガサ、カサカサ、向こうから何かが近づいている。
「クラリス、こっちだ。」
セルジュが私を隠してくれようと木陰へ引っ張った。

「君たちは誰だ?」
一足遅かった。隠れる前にみつかってしまった。
私よりも少しだけ年上かな。
金髪に瑠璃色の瞳の少年が立っていた。私と同じような色合いね。
それにしてもキレイな瞳。

「この森で何をしている?」と少年が問いかけてきた。

「それは、こっちのセリフよ。あなたこそ、この森で何をしているの?」
同じことを聞き返してやったわ。
彼は一人でいるみたい。
もしかして迷子なのかしら?

    
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