【完結】山猿?いえいえ立派な淑女ですわよ。

青井 海

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第7話 王家のお茶会

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森での出来事があった後、私の夢には度々、リアム王子が登場するようになった。
私を罵る怖い顔の彼ではなく、剣を振るう美しくも凛々しい彼だ。

私はどうしてしまったのだろう。

それからは、立派な淑女になりたいと、今まで以上に、勉強やレッスンを頑張った。
我ながら、少しは理想に近づけたのではないかと思っている。

そして、私は十五歳になった。

今日は、王家主催のお茶会。
第二王子リアム様の婚約者候補や側近候補を決めるために催されるお茶会のようだ。

私の父 アルンテ侯爵は宰相だ。
父は、私をリアム王子の婚約者にしたいようだ。
何度も打診しているらしい。

リアム王子。
助けてもらった後、私は彼について調べた。
そして、調べてみて思った。
なぜ、あの時の私は彼を知らなかったのだろう? 
デビュー前とはいえ、噂は聞いていたはずなのだ。
両親と一緒に出かけた先で、会ったこともあるはずなのだ。
なにせ父が私を婚約者にしたいと動いていたのだから。

彼は、私よりも二つ上、現在十七歳。
とにかく評判がよかった。
強くて、賢い。
しかも容姿端麗なのだから。

彼と釣り合いが取れる年齢の令嬢で順当に考えると、私が第一候補にあがるはず。
彼が私の婚約者になる。
お茶会の案内が届く前まで、私はそう思っていた。

我がアルンテ侯爵家が乗り気なのに、婚約が決まらない。
その上、婚約者候補を決めるお茶会を催すとは、まるで私ではダメだと言われているようだ。

お茶会へ参加して、理解した。
本当に私ではダメなのだ。
婚約者候補として集められた令嬢は、みな高位貴族の令嬢で、美しかった。
お淑やかだった。
私とは、雰囲気がまるで違った。

そして彼、リアム王子も森で出会った彼とは別人のようだった。
顔はキリリと引き締まり、背はぐんと伸び、体の線がしっかりしていた。
その彼が柔和に微笑み、優しく周りに話しかけている。
私に話しかけた時とは、随分違う。

彼が私の傍を通りすぎる。
挨拶する為に立ち上がろうとしたが、素通りされた。

本当に気づかなかったのか…
無視されたのか…
私には判断がつかなかった。

彼は数人の令嬢と話をした後、令息たちのほうへ行ってしまった。
話ができなかった令嬢は私だけではない。
それにしても、縁談の申し込みをしているアルンテ侯爵家の私と一言も話さなかったことは、納得できなかった。

リアム様と話すことができた令嬢たちは、先程までの様子が嘘のように、鼻高々?どや顔?
そして互いを牽制している。
とてもお淑やかとは表現できない感じだ。
しかも彼女たちのうちの一人が、私に哀れみを帯びた瞳を向けたのだ。
バカにされた。

彼が令息のほうへ行ってしまったから、素が出た?
こんなに裏表のある令嬢よりは私のほうがマシじゃないかと思ってしまう。

けれど、貴族令嬢としての彼女たちに負けたのだ。
おそらく私は婚約者に選ばれないだろう。

だが、まだ結果がでるまでは、あきらめきれない。
あんな女狐たちに負けてなるものですか!
婚約者になるのは私よ!













    
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