モブ転生~最高の観客席~

とんこ

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1 今生 5回目

9 面倒な立場 2

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 「いらっしゃい。」

 「お菓子持ってきたよ。」

 と、エントランスで抱き合っているお嬢様と婚約者様に、お声掛けをしサロンに移るように促した。

 「いつ、来る?」

 「どこへ?」

  「嫁にだよ!」

 「あぁ、いつでもいいよ。」

 私が、小さな溜息をつきながら、お茶をだす。

 「いただいた、お菓子です。」

 「あら!私これ、大好き。」

 「ふふ。前から、好きだよね。」

 「うふ、憶えててくれたんだ。」

 お嬢様と婚約者様は、たまに二人だけの話をする。

 このお菓子は、この辺りでは手に入らない物だ。

 「教会だけじゃダメかな?」

 「ダメだよ!」

 「あっ!そうよね。」

 二人で寄り添って、こそこそ話す。

 こそこそ話は、得意で周りに聞こえない。

 [貴族だよ!侯爵だよ。うちも、そっちも。]

 [ダメかぁ。]

 [[面倒臭い!]]

 「いくら、俺が次男でも…無理だよ。義父様や義母様だって、離れる決心が欲しいでしょ。」

 「そうよね…私…家を出るんだし。」

 「そうだよ、スペアーだから領地に居ることになるし…ここから、遠いんだよ。」

 [子供が一人立ちする時、寂しくて泣いたの忘れちゃった?]

 [うぅ、忘れてない。]

 「こっちに、おいで。」と、婚約者が両手を広げると、お嬢様がそこに収まる。

 この行為も、婚約が決まる前からやっていた。

 「じゃぁ、話を進めるね。」

 「うん。」

 お嬢様は、婚約者様といるとお子様に戻られたように、素直になられる。

 「と、言い訳なので近日中に、話がいくと思いますので、よろしくお願いですね。」と、婚約者様が私に声を掛けられた。

 「承知いたしました。」

 この二人は、どこか違う深いところで、繋がっているのだろと、私は推察する。



 
 
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