6 / 13
後編3 あえて胸糞が悪くなるように悪意あるように書いてます。ご容赦を。
しおりを挟む
.
「うそ!うそ!うそ!この女はっ私を嵌めようと嘘を言っているのよ!だってこの女は私を陥れようとする悪役令嬢だもの!そのくらいのことやるわ!!それに私見たんです殿下!昨日の朝、学校で職員室に入っていくこの女の後姿を!殿下もご覧になったでしょう?たくさんの取り巻きを連れたこの女の姿、あの巻き毛は確かにこの女でしたでしょ?」
「あ、ああ。確かに俺たちは朝、学校でミリを見た」
「ほらごらんなさい。嘘つき」
殿下たちを味方につけたマリアが彼らに同意をつけてミリへと振り返る。
こちらに唾は飛んできてないわよね。
これまでの可憐で大人しく男性が思わず守ってやりたくなるような
か弱く儚い淑女の演じていた男爵令嬢であるマリアが化けの皮をはがしたように
喚きだしたのにミリは咄嗟に手に持っていた扇で彼女の唾がかからないようガードした。万が一でもあんな小汚い女の唾が一滴でも顔にかかるなんて嫌。
その一瞬の条件反射で扇でさりげなく顔を隠したその流れるような所作は
武道のたしなみを感じるほど無駄がなく流れるようにしなやかだったが
今はそこを指摘するものは誰もいなかった。
ただミリの嘘を暴いたと満足そうに笑うマリアを皆みていた。
「出席簿にも貴方が昨日は出席だったと生徒会の顧問の先生も言っていたわ。貴方は昨日学校にいたわ!そして私に殿下のことを詰った後、指輪を投げつけて私を階段から突き落としたのっ!!」
その顔には何か狂気に取りつかれたような恐ろしさがあった。
「あら、それは無理じゃないかしら」
一人、黙ったミリに己の価値を見たと勝手にほくそ笑み睨みつけるマリアたちに予想もしなかった外野から声がかかった。
「昨日、私もミリ様と一緒に王妃様のお茶会に出席いたしました。昨日はとても忙しくて、貴方の言うようなことができる暇が一時でもあったととても思えませんわ。ねえ、皆さま」
「まあ、これは侯爵家令嬢のアイネ様に伯爵令嬢のユーリア様、子爵令嬢のミント様。おはようございます」
「「「おはようございます。ミリ様」」」
ミリがこのバカバカしい茶番劇に新たに参加してきてくれた令嬢三人に
場の空気にそぐわない朝の挨拶を交わす。
それに三人も麗らかに返事を返す。
「昨日はお疲れさまでした。忙しくてとても疲れましたわね。」
「それは仕方ありませんわ。王妃様のお茶会ですもの。何か粗相があっては一大事です。朝から一分の隙も無いようお化粧から洋服の着付けからしていく宝石を身に着けて重いのなんの。何時間も時間がかかってしまうから早起きもつらかったですわ」
「まあ、ミント様ったら」
「ですが確かに。特に王妃様のお気に入りであらせられるミリ様は支度にお時間がかかったでしょう。それから学校に王妃様のお茶会ですからそのことを職員室で先生に告げて公欠扱いの出席にしてもらわなければならず出向いたでしょう。万一にもお茶会に遅刻するわけにもいかず時間に余裕はありましたが、大慌てでしたわね。でも朝からミリ様は完璧でしたわ。素晴らしいお召し物に着けていらした宝飾品が素晴らしくてどれも王家にも引けを取らないような一級品ばかりでしたもの」
「ええ、どの品も素晴らしく私共でもとても手が出ないようなもの。特に子爵家のミントなどはそのあまりの豪華さに息をのんでいましたわ」
「ええ、子爵家の私にはその一つでも買ったら家が破産しそうですわ。ですがその中に庶民が買える指輪があったようにはとてもとても思えませんでしたわ」
「まあ、皆さま。お褒めのお言葉、なんだかくすぐったいですわ」
「「「ご謙遜を」」」
「でも不思議ですわね。昨日学校にいたのはその一時だけで周りには私どもやその従者。果ては寮に王宮からの迎えの使者も来ていて誰も転げ落ちる男爵家のマリアさんを見ていないんですもの」
「本当ですわね」
「階段から落ちたということですから保健室に運ばれた記録でもあるかと思いますが、だれか知りませんか?」
令嬢の一人が周囲を見回し声をかける。
「私、保健委員ですが昨日一日、そんな記録ありません」
それに一人の女生徒が答える。
「階段から落ちて保健室にもいかないなんて随分頑健なのですわね」
扇で口を隠した複数の貴族の女生徒たちがくすくすくすと顔を見合わせあいながら囁き笑いあう。
「うそ!うそ!うそ!この女はっ私を嵌めようと嘘を言っているのよ!だってこの女は私を陥れようとする悪役令嬢だもの!そのくらいのことやるわ!!それに私見たんです殿下!昨日の朝、学校で職員室に入っていくこの女の後姿を!殿下もご覧になったでしょう?たくさんの取り巻きを連れたこの女の姿、あの巻き毛は確かにこの女でしたでしょ?」
「あ、ああ。確かに俺たちは朝、学校でミリを見た」
「ほらごらんなさい。嘘つき」
殿下たちを味方につけたマリアが彼らに同意をつけてミリへと振り返る。
こちらに唾は飛んできてないわよね。
これまでの可憐で大人しく男性が思わず守ってやりたくなるような
か弱く儚い淑女の演じていた男爵令嬢であるマリアが化けの皮をはがしたように
喚きだしたのにミリは咄嗟に手に持っていた扇で彼女の唾がかからないようガードした。万が一でもあんな小汚い女の唾が一滴でも顔にかかるなんて嫌。
その一瞬の条件反射で扇でさりげなく顔を隠したその流れるような所作は
武道のたしなみを感じるほど無駄がなく流れるようにしなやかだったが
今はそこを指摘するものは誰もいなかった。
ただミリの嘘を暴いたと満足そうに笑うマリアを皆みていた。
「出席簿にも貴方が昨日は出席だったと生徒会の顧問の先生も言っていたわ。貴方は昨日学校にいたわ!そして私に殿下のことを詰った後、指輪を投げつけて私を階段から突き落としたのっ!!」
その顔には何か狂気に取りつかれたような恐ろしさがあった。
「あら、それは無理じゃないかしら」
一人、黙ったミリに己の価値を見たと勝手にほくそ笑み睨みつけるマリアたちに予想もしなかった外野から声がかかった。
「昨日、私もミリ様と一緒に王妃様のお茶会に出席いたしました。昨日はとても忙しくて、貴方の言うようなことができる暇が一時でもあったととても思えませんわ。ねえ、皆さま」
「まあ、これは侯爵家令嬢のアイネ様に伯爵令嬢のユーリア様、子爵令嬢のミント様。おはようございます」
「「「おはようございます。ミリ様」」」
ミリがこのバカバカしい茶番劇に新たに参加してきてくれた令嬢三人に
場の空気にそぐわない朝の挨拶を交わす。
それに三人も麗らかに返事を返す。
「昨日はお疲れさまでした。忙しくてとても疲れましたわね。」
「それは仕方ありませんわ。王妃様のお茶会ですもの。何か粗相があっては一大事です。朝から一分の隙も無いようお化粧から洋服の着付けからしていく宝石を身に着けて重いのなんの。何時間も時間がかかってしまうから早起きもつらかったですわ」
「まあ、ミント様ったら」
「ですが確かに。特に王妃様のお気に入りであらせられるミリ様は支度にお時間がかかったでしょう。それから学校に王妃様のお茶会ですからそのことを職員室で先生に告げて公欠扱いの出席にしてもらわなければならず出向いたでしょう。万一にもお茶会に遅刻するわけにもいかず時間に余裕はありましたが、大慌てでしたわね。でも朝からミリ様は完璧でしたわ。素晴らしいお召し物に着けていらした宝飾品が素晴らしくてどれも王家にも引けを取らないような一級品ばかりでしたもの」
「ええ、どの品も素晴らしく私共でもとても手が出ないようなもの。特に子爵家のミントなどはそのあまりの豪華さに息をのんでいましたわ」
「ええ、子爵家の私にはその一つでも買ったら家が破産しそうですわ。ですがその中に庶民が買える指輪があったようにはとてもとても思えませんでしたわ」
「まあ、皆さま。お褒めのお言葉、なんだかくすぐったいですわ」
「「「ご謙遜を」」」
「でも不思議ですわね。昨日学校にいたのはその一時だけで周りには私どもやその従者。果ては寮に王宮からの迎えの使者も来ていて誰も転げ落ちる男爵家のマリアさんを見ていないんですもの」
「本当ですわね」
「階段から落ちたということですから保健室に運ばれた記録でもあるかと思いますが、だれか知りませんか?」
令嬢の一人が周囲を見回し声をかける。
「私、保健委員ですが昨日一日、そんな記録ありません」
それに一人の女生徒が答える。
「階段から落ちて保健室にもいかないなんて随分頑健なのですわね」
扇で口を隠した複数の貴族の女生徒たちがくすくすくすと顔を見合わせあいながら囁き笑いあう。
655
あなたにおすすめの小説
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
乙女ゲームは始まらない
みかん桜
恋愛
異世界転生した公爵令嬢のオリヴィア。
婚約者である王太子殿下の周囲に、乙女ゲームのヒロインを自称する女が現れた。
だが現実的なオリヴィアは慌てない。
現実の貴族社会は、物語のように優しくはないのだから。
これは、乙女ゲームが始まらなかった世界の話。
※恋愛要素は背景程度です。
ヒロインの味方のモブ令嬢は、ヒロインを見捨てる
mios
恋愛
ヒロインの味方をずっとしておりました。前世の推しであり、やっと出会えたのですから。でもね、ちょっとゲームと雰囲気が違います。
どうやらヒロインに利用されていただけのようです。婚約者?熨斗つけてお渡ししますわ。
金の切れ目は縁の切れ目。私、鞍替え致します。
ヒロインの味方のモブ令嬢が、ヒロインにいいように利用されて、悪役令嬢に助けを求めたら、幸せが待っていた話。
モブの声がうるさい
ぴぴみ
恋愛
公爵令嬢ソフィアには、幼い頃より決まった婚約者がいる。
第一王子のリアムだ。
いつの頃からか、ソフィアは自身の感情を隠しがちになり、リアム王子は常に愛想笑い。
そんなとき、馬から落ちて、変な声が聞こえるようになってしまって…。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
この悪役令嬢には悪さは無理です!みんなで保護しましょう!
naturalsoft
恋愛
フレイムハート公爵家令嬢、シオン・クロス・フレイムハートは父に似て目付きが鋭くつり目で、金髪のサラサラヘアーのその見た目は、いかにもプライドの高そうな高飛車な令嬢だが、本当は気が弱く、すぐ涙目でアワアワする令嬢。
そのギャップ萌えでみんなを悶えさせるお話。
シオンの受難は続く。
ちょっと暇潰しに書いたのでサラッと読んで頂ければと思います。
あんまり悪役令嬢は関係ないです。見た目のみ想像して頂けたらと思います。
悪役令嬢の物語は始まりません。なぜならわたくしがヒロインを排除するからです。
霜月零
恋愛
わたくし、シュティリア・ホールオブ公爵令嬢は前世の記憶を持っています。
流行り病で生死の境を彷徨った時に思い出したのです。
この世界は、前世で遊んでいた乙女ゲームに酷似していると。
最愛のディアム王子をヒロインに奪われてはなりません。
そうと決めたら、行動しましょう。
ヒロインを排除する為に。
※小説家になろう様等、他サイト様にも掲載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる