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4.最低な初夜【R18】
しおりを挟む一緒に暮らすようになり2人の時は、とてもいい雰囲気で同棲してよかったと思う九住だが、いざ1人で外出しようものなら佐谷による、着ていく服、行き先、遊び相手チェック等が毎回開催されるようになり、息苦しさを感じていた。
「先輩、そんなに僕って信用ないですか?」
九住のクレームに困った顔をした佐谷は
「だって心配なんだ、大好きだから」
と、優しく囁き抱きしめキスをする。それをされると、なんだかどうでもよくなってしまうので、これじゃダメだと分かっているのに、どうにも出来ないでいる九住は、毎日を悶々と過ごしていた。
そんな中、お付き合いで参加したゼミの飲み会で、酔っ払った同期に絡まれてしまった九住は、当初佐谷に伝えていた帰宅時間よりも帰りが遅くなってしまい、彼の地雷を踏んでしまう。
「やばい、やばい、最後の連絡から先輩既読なのに返事がないっ……」
そんなことは初めてで、帰るのが怖い九住だったが、帰らないのはもっと怖いと分かっていたので、終電に乗り込みソワソワとしながら家路を急ぐ。
最寄駅の改札付近で見慣れた人影を見つけるも、いつもと違う雰囲気に背中がゾクリとした。佇んでいるのは間違いなく佐谷なのだが、明らかにいつもと違う。
負のオーラを纏った彼の周りには、誰も近寄らず。いつもなら声をかけてくる見知らぬ女子も避けて通るほどで、九住は恐々と改札を通る。
近くに行っても反応はなく、表情も無い。謝ろうとした九住の手を、ふんだくるように掴むと、佐谷は家まで無言で歩きはじめる。
「……せん、ぱい、先輩っ!」
「……」
九住が何回も声をかけてみるも、返事はない。
そうして無言のまま2人で帰宅すると、玄関に入るやいなや、佐谷が九住の体をドアに強く押し付けて深く噛みつくように唇を重ねた。
「ンぅ、……ぅ」
いつもの優しい愛おしさ全開のキスではない。強く求めるような、相手のことなど思いやらないキスに、九住は体を強張らせる。
「っはぁ……はァ」
初めてのことに怖くて涙目になった九住を、じっと見つめる佐谷の表情は、見たことのない怖い顔をしていて、どうしたら許してもらえるか分からない九住は、オロオロと狼狽えることしかできない。
「せ、せんぱい……」
「あーー、もう……だめだなぁ……優しくしたいから、待ってたのに……九住ったら、こんなことするんだもん」
「せんぱい、ごめ……ごめんなさ……」
「ねぇ、九住? 俺が君のこと独り占めしたいの知ってるよね?」
とても冷たい目線でそう聞かれて、震えながら九住は頷いた。
「それなのに、どうしてこんなことしちゃうかなぁ?」
「帰るに帰れない雰囲気で……」
「そうかなと思って、お店まで迎えに行くっていったよね?」
「それは、ちょっと……」
「……なんで? 俺と付き合ってるのが恥ずかしいから?」
「ちがっ……!」
「俺ばっかり好きなのかなぁ?」
言ってることは怒っているのに、佐谷の口調はいつも通りで、それが逆に九住の恐怖を駆り立てる。淡々と言葉で追い詰めながら、するりと腰に回した手で、無防備な彼の背中を撫であげると、触れるか触れないかの愛撫を佐谷が唐突に始めだす。
「っん……そんなことっ……ンン」
「ない? 本当に?」
「ァッ……ぁぁ」
背中に意識が集中していた九住は、不意に耳元で囁かれ、そのまま耳を舐められると甘い声を漏らした。
「俺は九住のこと信じてるよ? でも悪いことしたら、お仕置きはしなきゃね」
「えっ……?」
佐谷の口から、お仕置きというワードが出て九住は青ざめる。自分に非が全くないという訳ではないが、不可抗力があったのも事実だと反論しなければ、佐谷が今から何をするのか予想が出来ない九住は焦って口を開く。
「ま、まっ……てぇっ? ッぁーー」
反論してくるのを見越していたように、佐谷は自らの膝を使って股下からグイッと強く九住の股間を押し上げると、喋れないよう強めに刺激を与えた。
「大好きな九住に、痛いことはしないよ?」
「ーーッぁ、ァ」
「でも、これはお仕置きだから。反抗したらダメだよ」
グリグリと佐谷の膝が、自分の大事な部分を押し上げてくる感覚に、九住は逃れようと背伸びをしてみるも、それを阻止するように佐谷の空いてる方の手が服の裾から侵入してきて、お腹から上へと登ってくる。
「そこは、ッせんぱ、ぃッーーまっ…てぇ」
「ダメ、待たない」
「……ひッ! んッッーーー」
ピンっと、指で乳首を弾かれて大きな声が出そうになった九住は、慌てて口を閉じて声をつまらせる。
「あれ、なんだ……九住もその気だった? 乳首めちゃくちゃ固くなってるよ」
「そ……そ、んなことな…ッァァーーっ」
佐谷は容赦なくカリカリと指先で敏感になった九住の乳首を引っ掻く。その気持ちよさに足の力が抜けると膝がまたグリグリと股間を刺激するので、若干のパニックに陥った九住は、必死で目の前の佐谷にしがみつく。
「もしかして、飲み会で誰かに触られた?」
「ぁ、ありえな、ーーーぁッ…ふぁ…ッァ」
「こんなに感度がいいと心配だよ」
快感で思考に余裕がないうちに、九住を軽々と抱き上げてベッドルームへと運び仰向けに寝転がすと、そのまま服を捲り上げて佐谷は乳首のチェックを念入りにはじめた。
「噛み跡なし、変なにおいも……なし」
「僕こんなとこ誰かに触らせたりしませんよ!」
「じゃあ、こんなに感度がいいのはなんで?」
反論して来たのを叱るように、カリカリとまた強く乳首を刺激されて、ビクビクと九住の腰が跳ねる。
「ひっん…わかんな…ぃ……れす」
「初めてでこうなるかなぁ?」
「ンンンッ…ッ、!!」
両方をギュッとつねられて、さらにまた股間を膝で圧迫されると、背を反らせて自ら腰をヘコヘコと動かす九住の様子に、佐谷は疑いの眼差しを向ける。
「もっと調べなきゃ」
「ぅあッ…」
ズボンを脱がされて、露になった九住の下着には先走りで出来た大きなシミが見える。
「九住の、かたくなって濡れてるよ」
「い、いわないで…っ」
「ほぼ乳首しか触ってないのに、ね? こんなに先走りだしちゃって……エッチだなーー」
辱めるように説明され、赤くなって黙り込む九住。佐谷は意地悪く下着のまま、勃起したモノを掴むと濡れた先端を親指でクルクルと愛撫しはじめる。
「ッッ!!」
「あれーー? 布越しで、もうイキそうなの?」
少しの刺激だけで、もう限界が近そうな九住はピンっと足をのばして、恥ずかしげもなく気持ちいいことだけに集中し、はぁはぁと息を荒げている。
そんな九住を見て、もっと喘がせたくなった佐谷は下着を膝までおろすと、左手でモノを直接扱き、さらに乳首をチロチロと舐めたり噛んだり、指で弾いたり引っ掻いたりと虐め始める。
「あんなに、恥ずかしがってキスしかさせてくれなかったのに」
「はっ、ぁ……ふッぁあ!」
「今日はこんなに素直なんだ?」
「ぁッ! やぁッ、イッ……ちゃ」
「本当に今日って、何もなかったの?」
「ァァア…ぁ゛ぁーー」
「……だめだよ。まだいかせない」
イク寸前のところでパッと全ての愛撫をやめられて、お預けにされた九住は、あまりの仕打ちにとうとう泣き始めてしまい、大粒の涙を流した。
「ひど、ッ……ひどッ……ぃいーー」
「っ!? 九住っ?」
「ずっと、ずっと、はじめてって、い、言ってるのに……」
怒っていたはずの佐谷が、泣きじゃくる相手に今度は慌て始め、九住は泣きながら自分が嘘をついていないことを訴える。
「だって、帰りやすいように迎えに行くって連絡しても、断ったから! やましいことがあるんじゃないかって……」
「そ、それはっ……ゼミのメンバーに、先輩のこと見せたくなかったんです……」
もごもごと小さな声で言いづらそうに話したあと、目線を逸らした九住に、その態度がさらに怪しいと佐谷は声を荒げた。
「ッやっぱり! 俺と付き合ってるの隠したいんだ?! ゼミの中に好きな子がいるの?!」
「ッッんなわけない……です!!! ただ……カッコいい先輩のこと、僕が独り占めしたかっただけですよッ!!」
あまりに相手が信じてくれないので、恥ずかしくて言いづらかった本音を真っ赤になりながら叫ぶ九住。予想外すぎたのか佐谷は、驚いて言葉を失う。
「大学卒業して、みんなはもう先輩に会えないから、先輩は僕だけのだから……!! ッ最悪だ……なのに、こんな、無理やり……」
「ちょっ、じゃあ乳首が敏感なのは?!」
「ッ……いつかのその日のためにネットで、どうやってするのか調べてたら、出てきたから、試しに自分で……」
そこまで言って、恥ずかしさの限界に達した九住は口を閉ざす。あぁ、俺の恋人はなんて可愛い人なんだと、佐谷の中の九住可愛いゲージも限界突破を迎え、怒っていたこともスポンっと飛んで消えていったようだ。
「ご、ごめん、九住、泣かせて、信じなくて……ごめんね?」
「……」
「九住が大好きなんだ、可愛くて仕方なくて、本当は一歩も外に出したくない」
「そんなの無理です」
「うぅ…」
「でも、僕も。同じくらい先輩のこと大好きで、他の人に見せたくないです……」
グスグスと鼻を鳴らし、照れながらそう伝える九住に嬉しさと興奮が抑えきれない佐谷は、ぎゅーっと抱きしめてから、今度は愛おしく優しい、いつものキスをした。
「……ねぇ、このまま続き、してもいい?」
「……責任とってくれないと変になりそ、…んッぅ」
返事が終わるのを待たずに、佐谷は深く口づける。今度は嫌がったり反抗したりせずに、九住もそれを受け入れた。
「ッはぁ、……あ、あと、言い忘れてたんですけど」
「ん?」
「先輩と僕が付き合ってるのを知らない人は、大学にいませんから」
付き合った当初に、彼が俺の恋人です! と周りに自慢しまくったことを思い出し、アハッと佐谷は笑って誤魔化すも、九住はジトっとした視線を返す。
「ごめん、ごめんね? そのかわり今から、たーーくさん……気持ち良くしてあげるから、ね♡」
「うっ……」
さっきまでの気持ちよさを思い出して、期待せずにいられない九住は、言葉を詰まらせつつ佐谷の腕の中に大人しく収まる。
素直で可愛い恋人を激しく抱き潰したいが、そんな気持ちを相手に微塵も感じさせないよう細心の注意を払って、佐谷は優しく触れ始めた。
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