ゴミ召喚士と呼ばれたスライム超特化テイマーの僕〜超特化が凄すぎて、最強スライムを育ててしまう〜

伊藤ほほほ

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 森の中を駆け回り、スライムを見つけては倒していく。
 指示を出し、スラマルとコロゾーで交互に体当たりをさせながら、繰り返し繰り返し。
 だけど、20体くらいやっつけたところで、とんでもないことに気づいてしまった。
 獣を狩るハンターも、こんなふうに動きを最適化していったのかもしれない。

「いくぞコロゾー! メテオアタックだ!」

 右手に持ったコロゾーを振りかぶり、スライムに向かって投げつけた。もちろん、加減はしている。体当たりより少し速いくらいかな。
 体を丸く固めたコロゾーは、まるで天から降ってきた隕石だ。
 激突して、敵をぺっちゃんこにしてしまう。
 そのまま弾んで宙に浮かんだコロゾーは、体を広げて空気との接触面積を増やして速度を落とす。
 体を柔らかくしながら衝撃を吸収すれば、見事に着地成功というわけだ。

 最初にスラマルを投げたときに、ゴムボールのようにバウンドしながら、木にぶつかって止まるまで転がっていってしまった。
 スラマルが体を震わせて怯えていたので、何かないかと試行錯誤した結果、この空中ブレーキを考えついた。
 今では楽しい楽しいと喜んでいる。

「完璧じゃないか! よくやったな、偉いぞコロゾー!」

 頭のいい子たちだ。もうすでに教えたばかりの空中ブレーキをマスターしてしまった。

"ご主人もナイスコントロールでしたぜ!"

 コロゾーが僕を称賛しながら体を揺らす。
 我ながら、凄まじいコンビプレーだと思う。

 敵意に疎いスライムだからこそ、近づいたところで襲われる心配はない。
 狙いを外さない距離まで駆け寄って、スラマルとコロゾーを交互に投げるだけ。
 こっちは体を固めているので、柔らかいスライムの上に落ちたところでダメージも受けない。
 もはや、投げるというより叩きつけるのほうが正しいのかもね。
 僕の体力が続く限り、恐ろしい早さで経験値を獲得できる方法を思いついてしまったのだ。
 一つだけデメリットがあるとすれば、僕が協力してしまっているので、少しだけ僕にも経験値が振り分けられてしまうことだろうか。

 【名 前】 スラマル
 【種 族】 スライム
 【レベル】 2
 【魔 力】 2/2
 【筋 力】 2
 【防御力】 2
 【スキル】 なし

 【名 前】 コロゾー
 【種 族】 スライム
 【レベル】 2
 【魔 力】 2/2
 【筋 力】 2
 【防御力】 2
 【スキル】 なし

 すでに二体ともレベルは2に上がっていて、1だったステータスが全て2に増えている。

 【名 前】 カイト・フェルト
 【適 性】 スライム超特化テイマー
 【レベル】 3
 【魔 力】 1/3
 【筋 力】 5(8)
 【防御力】 5(8)
 【召喚枠】 0
 【スキル】 テイム、モンスター鑑定

 僕のステータスはおかげで4もプラスされた。
 目標はレベル3だったけど、このペースなら今日中に4までいけちゃうかも。
 従魔に僕のレベルを越されたら、かっこ悪いかな?

 とりあえず今日はスライムを狙って、明日はゴブリンと戦ってみるのもよさそうだ。筋力と防御力ともに13もあれば、ステータス上は問題ないだろう。
 オークは人型のモンスター。大きさは全然違うけれど、同じ人型のゴブリンならいい予行練習になるかもしれない。

「この調子でどんどんいこう!」

 走っては投げ、走っては投げ。
 スライムを見つけては片っ端から倒していく。
 筋力が上がったからか、スラマルとコロゾーの重さがそれほど気にならない。
 ステータスが変わることでこんなに違うなんて。

 時間が経つにつれ、だんだんと森は赤く染まり、夕焼けに照らされた景色が表情を変える。
 いつも僕はこの光景をとても美しいと感じるし、大好きなんだけど、同時に寂しくなってしまう。もうすぐさよならの時間だよ……と、言われているみたいで。

 合計200体以上は倒せたんじゃないかな。スラマルとコロゾーは、最終的にレベル4になる目標を達成した。
 11体倒してレベル2、24体でレベル3、60体くらいやっつけたところでレベル4だ。経験値が僕にも少し入っていたから、僕も一緒にレベル4になれたみたい。
 初日にしては、大満足の結果だろう。

「そろそろ帰ろうか。パパとママに、君たちを紹介しないとね。お利口さんにできるかな?」

 大切な従魔を地面に降ろして話しかける。
 伝わっているのか分からなくても、自分の考えや思いを共有することで、絆が深まっていくと本にも書いてあった。

 茜色の空に黒紫が差し込んで、夜を知らせるグラデーションが作られていく。
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