頬杖をつく女 2017.5.23 〜

鏡子 (きょうこ)

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第12章 9年ぶりの霊がかりを経験して

名案が浮かぶか、浮かばないか?それは明暗の分かれ道

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モナ・リザが年をとる絵だと知って、レオナルドが〈首〉に、トリックを仕掛けていたと理解し、私には、ある思いが沸き上がってきた。

「フェルメールも、レオナルドと同じようなトリックを仕掛けているのではないか?」


だったら、『眠る女』の奥の鏡は、何世紀と時を重ねるうちに、明度を上げていき、次第次第に透明感が出てくる。
つまりは、原画に近い状態になるかもしれない。


もしも、現実として、そうであるならば、

【科学調査に頼らなくても、鏡の秘密は、人間の視覚で解き明かすことが可能かもしれない。】


そう、あの鏡に、明度さえ与えれば、『眠る女』には素晴らしい遠近感が出るはずである。


私は、だんだんと希望がわいてきた。


350年も経過しているんだ。


少なくとも、今現在は、画集で観るような真っ黒な色ではないはず!!



とりあえず、例のライト・コントラストの実験をしてみようか?



私は、それは名案だと思った。





名案が浮かぶか?浮かばないか?



それは、明暗の分かれ道だ!

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