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第47章 どんな業界にもライバルはつきもの
ある日、ホワイトハウスが白くなった理由を知った。
しおりを挟むホワイトハウスの「白い外壁」に隠された「過去最大の汚点」
戦争の暗いほの暗い歴史が…
もともとはグレーだった
アメリカの大統領が住み、執務を行う建物・ホワイトハウス。東京ドームの1.5倍以上の敷地面積を有するこの巨大施設には、豪華客船並みの設備が整っている。
映画館、ボウリング場、テニスコート、プール、ジョギング専用道路などが完備されており、常時400人以上が働いている。毎年の修繕費は160万ドル(約1億7600万円)もかかるという。
こうした内部の設備は知らない人も多いかもしれないが、外装については説明不要だろう。誰しも、真っ白に塗られた外壁の建物が頭に浮かぶ。
ただ、もともとホワイトハウスは白くなかったことをご存じだろうか。実は、1800年に完成した時は灰色だった。
建設が始まったのは初代大統領ジョージ・ワシントンのときで1792年だ。着工から8年後に2代目大統領のアダムズが入居した。
その後、1812年に米英戦争が始まる。当時、ヨーロッパではフランスとイギリスが緊張状態にあった。この隙にアメリカが、イギリスの植民地だったカナダに侵攻した。
これに激怒したイギリスは反撃を始め、アメリカ本土に上陸する。この戦争で有名なのが「ワシントン焼き討ち」だ。イギリス軍は1814年にワシントンを陥落させ、指揮官が公的な建物を焼くように命じたのだ。ホワイトハウスは壊滅状態になってしまう。
翌年の1815年、ようやく終戦を迎え、4代目大統領のマディソンが「アメリカの主要部がこんな状態ではみっともない」と、再建を指示した。
このとき、かろうじて形を保っていた外壁が真っ先に改装された。全焼した内部に先んじて、黒く焼け焦げた跡を隠すために全体を白いペンキで塗ったのだ。
実務に関係ないとはいえ、まずは対外的に「汚点」を見せたくなかったのだろう。公式に「ホワイトハウス」と呼ばれるのは1901年からだ。
ちなみに、現在でも戦禍で焼け焦げた壁の一部は保存されている。あの白さの裏には、戦争という黒い過去があったわけだ。
※ 引用先
ホワイトハウスの「白い外壁」に隠された「過去最大の汚点」(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(2/2)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66877?page=2
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