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2018年5月22日

美しさが内面に移行するような仕掛け

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「美しさが内面へ移行するような仕掛け」

2018/05/22 20:05


※  過去のブログ記事を転載


皆さんは、次のような経験はないか?


【生まれたばかりの赤ちゃんを見て
父方のご両親が、息子に瓜二つだと喜んでいる。

母方の両親は
娘の赤ちゃんの頃に、そっくりだねと、ほくそ笑んでいる。

親戚の人が集まれば
ある人は
「おばあちゃんに似ているね。」と言い…
また、ある人は
「まぁ、なんておじいちゃん似なんでしょう」って言ってる。】




モナ・リザは
弥勒菩薩の微笑みであり、赤ちゃんの新生児微笑に通じているのかな?なんて、ふと思った。


弥勒菩薩の表情や赤ちゃんが、新生児微笑をした顔は、誰の顔にも見えるのは、実に不思議だ。


だから
モナ・リザを見て
ある人は、ダ・ヴィンチの自画像だと言い
ある人は、いや いやダ・ヴィンチが描いたサライの顔にこそ似ている、と言い
そんなはずはない。イザベラ・デステに一番似ている、なんて言う人もいる。 


モナ・リザは、アルカイック・スマイルの絵
だから、誰の顔にも似てくるのかもしれない。




『アルカイック・スマイル 』



それは、人が一番、神仏に近づいている表情である。









※  アルカイック・スマイルについて

   ギリシャ人は死後の世界より生きる喜びを表現しようと、口もとに微笑みを加えた。
これをアルカイックスマイルという。
ガンダーラで仏像に変化し、西域から、中国を通り、日本にやってきた飛鳥、天平の仏像の口もとに、この微笑がある。法隆寺の釈迦三尊像、百済観音、救世観音、中宮寺の弥勒菩薩、仏の微笑はギリシャの微笑である。
日本の仏像の原点が、ここにある。




2018年5月22日追記

モナ・リザの絵が、年をとるって分かってから、色々な発見多々です。


若い時代、モナ・リザは、

窪みがちな彫りの深い目や、
シャープな顔立ちで、
とても個性的でした。


年を重ねれば重ねるほどに、
モナ・リザは、菩薩のように、
誰にでも似ている顔になりました。


若い女性が微笑む姿から、
アルカイック・スマイルへと
変化を遂げました。


外見の美は衰えましたが、
美しさが内面へ移行するような仕掛けが施されたのです。



















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