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世を欺き戦っていた組織
謎の歌 「赤軍に勝る者なし」
しおりを挟む赤軍に勝る者なし
Красная Армия всех сильней
他の呼称:
白軍に黒き男爵 «Белая армия, чёрный барон»
鐘が鳴れば
作曲: S.ポクラス (Покрасс, Самуил Яковлевич)
作詞: P.グリゴリエフ (Григорьев, Павел Григорьевич)
タグ: 革命歌 国内戦
原詩
1.
Белая армия,чёрный барон
Снова готовят нам царский трон,
Но от тайги до британских морей
Красная Армия всех сильней.
繰り返し:
Так пусть же Красная
Сжимает властно
Свой штык мозолистой рукой,
И все должны мы
Неудержимо
Идти в последний смертный бой!
2.
Красная Армия,марш вперёд!
Реввоенсовет нас в бой зовёт.
Ведь от тайги до британских морей
Красная Армия всех сильней!
繰り返し
3.
Мы раздуваем пожар мировой,
Церкви и тюрьмы сравняем с землёй.
Ведь от тайги до британских морей
Красная Армия всех сильней!
繰り返し
初期の繰り返し部:
Так пусть же Красная
Сжимает властно
Свой штык мозолистой рукой,
С отрядом флотских
Товарищ Троцкий
Нас поведет на смертный бой!
グループ«Любэ»による2013年版
1.
Красная армия, доблестный флот.
Непобедимый, как наш народ.
Ведь от тайги до британских морей
Красная Армия всех сильней.
繰り返し:
Да будет Красная
Непобедима!
На страже Родины родной!
И все должны мы,
Неудержимо,
Идти на справедливый бой!
2.
Красная Армия марш, марш, вперёд!
Родина-мать нас в бой зовёт.
Ведь от тайги до британских морей
Красная Армия всех сильней.
繰り返し
3.
Мир мы построим на этой земле,
С верою, правдою во главе.
Ведь от тайги до британских морей
Русская Армия всех сильней.
繰り返し
和訳
1.
白軍が、黒き男爵が
ツァーリ王権の復興を狙っている
だがタイガから、英国の海に至るまで
赤軍に勝る者はない
繰り返し:
赤軍よ断固と強く
銃剣を握れよ、
その堅き手で!
我ら皆、止まる事無く
向かわねばならぬ
最後の死闘へと!
2.
赤軍よ前へ、前へ行進だ!
革命軍事会議が、我らを戦へ呼ぶ
タイガから、英国の海に至るまで
赤軍に勝る者はない
繰り返し
3.
我らは世界革命の炎を上げる
教会と牢獄を地上から消し去るのだ
タイガから、英国の海に至るまで
赤軍に勝る者はない
繰り返し
初期の繰り返し部:
赤軍よ断固と強く
銃剣を握れよ、
その堅き手で!
水兵の部隊と共に
同志トロツキーが
死闘へと、我らを導く!
グループ«Любэ»による2013年版
1.
赤軍は、勇敢なる海軍は
無敵だ、我らが人民の如く
タイガから、英国の海に至るまで
赤軍に勝る者はない
繰り返し:
無敵なれよ、
赤軍よ、
祖国の守りに立て!
我ら皆、止まる事無く
向かわねばならぬ
正義の戦へと!
2.
赤軍よ前へ、前へ行進だ!
母なる祖国が、我らを戦へ呼ぶ
タイガから、英国の海に至るまで
赤軍に勝る者はない
繰り返し
3.
我らはこの地上に、平和を建設する
先頭に立ち、信と誠を以て
タイガから、英国の海に至るまで
ロシアの軍に勝る者はない
繰り返し
音訳
画像集
註
黒き男爵
南部での白軍司令官、ピョートル・ウランゲリ男爵の事です。コサックの黒い軍服に身を包んでいた事から、黒き男爵(Чёрный барон)と呼ばれていました。
英国の海
白軍支援のため英国が艦隊を送り込んでいたバルト海の事と思われます。
歌曲情報
国内戦中の1920年夏にキエフで作られた歌です。当時ロシア主要部での戦いは赤軍の勝利により終わろうとしていましたが、南部でデニーキンに代わり白軍司令官となったウランゲリの軍が根拠地のクリミア半島から北上を開始、戦いは新たな局面に入りました。
危険な状況下で作られたこの歌は、「黒き男爵」ウランゲリ打倒に向けてキエフ軍管区の兵士たちを大いに鼓舞しました。
ウランゲリ軍との戦いが赤軍の勝利に終わってもこの歌の人気は衰えず、やがて国内戦の全ての戦線での愛唱歌として、そしてソ連軍歌最初期の一大傑作として大変有名な歌となりました。
但し当初の歌詞には後のソ連政権で反主流派となり国を追われたトロツキーの名前が入っていたことから(「初期の繰り返し部」を参照)、後に変更が加えられています。
この歌はソ連国外でも主に左翼活動家の間で人気を博し、それぞれの言語に翻訳されたり、独自の歌詞が作られたりしました。30年代オーストリアの"Die Arbeiter von Wien"(ウィーンの労働者)、戦後日本の『鐘が鳴れば』などが有名です。
作曲者のサムイル・ポクラスは音楽家4兄弟の長兄ですが、一般に「ポクラス兄弟」と呼ばれる弟のディミトリーとダニイルのコンビ(同時期にロストフ=ナ=ドヌで『ブジョンヌイ行進曲』を作曲)とは別に活動していました。
1924年彼はソ連を離れ、生涯にわたりアメリカで作曲活動を続けました(Samuel Pokrassとして)。1939年のハリウッド映画『三銃士』(The Three Musketeers)への音楽がアメリカ時代の代表作といえます。
しかし、彼が祖国を捨て資本主義国であるアメリカを選んだ事は、当時のソ連では不都合とされました。
そのため、50年代に至るまで『赤軍に勝る者なし』をはじめとする彼の作品からは作曲者の名前が削除されていたそうです。
イワン・バラノフの音源について
音源4でリンクしている音源は現代的にアレンジされていて(特にネット上で)有名ですが、これはイワン・バラノフという歌手が現代ロシアに向けた自らの政治的主張をこの古い革命歌に託して歌っているものであり、単なるカバーではない少し特殊な位置づけのものといえます。
現代資本主義に対する批判なのか、歌詞も1箇所独自に改変されています。
Банки и тюрьмы сравняем с землёй.
銀行と牢獄を地上から消し去るのだ
«Любэ»による2013年版について
ある程度原詩の言葉を残しつつも、大幅に歌詞が改変した上で現代ロシア軍を讃える軍歌としたバージョンです。
原詩のまま残されている「赤軍」(Красная армия)という言葉がロシア軍を指すことになっているようですが、ソ連時代の伝統を受け継ぐ存在であるからそうしているのか、それとも他の意図があるのか
現代において「英国の海」とは何なのか
等、筆者としては今一つ腑に落ちない部分が残る替え歌です。
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