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2016年
しおりを挟む【アメリカを読む】ヒラリー・クリントン氏を突如襲ったチャイナマネー疑惑 「最も親しい友人」と中国富豪の関係にFBIのメスが…
2016/6/10 07:00ニュースその他
米大統領選で民主党の指名獲得をほぼ確実にしているヒラリー・クリントン前国務長官(68)に、選挙戦に影響を及ぼしかねない新たな火種が浮上した。同氏に近いバージニア州のマコーリフ知事が中国人実業家から受けた選挙献金について連邦捜査局(FBI)が捜査していることが判明。実業家はクリントン一家の慈善団体「クリントン財団」にも寄付を行っており、チャイナマネーをめぐる捜査の行方次第では、11月の本選にダメージを与えるとの見方も出始めている。
「最も近い友人」
バージニア州のマコーリフ知事に浮上した疑惑は、2013年の州知事選をめぐり、中国の全国人民代表大会(全人代)代表で企業家の王文良氏から12万ドル(約1300万円)の献金を受けたことに絡むもの。米CNNテレビが5月23日、FBIと米司法省が合同で捜査していると報じた。
王氏が経営する会社は13年に「クリントン財団」にも200万ドルを寄付していたことがすでに報じられている。
米国の法律では、大統領選や知事選などの立候補者が外国人からの選挙資金の提供を受けることを禁止しているが、マコーリフ氏側と王氏側は、王氏が米国籍を所有していることから違法ではないと主張。だが、当局はマコーリフ氏の選挙資金について広く捜査し、財団への寄付についても同氏が果たした役割に関心を示していると伝えられている。
州知事のスキャンダルが全米で話題になっているのは、同氏がクリントン氏の「最も親しい友人」(米メディア)とされるためだ。
マコーリフ氏は実業家として活動するほか、「クリントン財団」の幹部だった経歴を持ち、夫のビル・クリントン氏が再選を果たした1996年の大統領選や、クリントン氏が挑戦した08年の大統領選では選対幹部を務めた。資金集めの担当者として知られ、99年には、ニューヨーク市郊外にある夫婦の自宅の購入を援助したというエピソードもある。
マコーリフ氏はメディアを通じて身の潔白を主張しているが、地元紙の記者は「マコーリフ氏は自分のことだけでなく、クリントン氏の選挙への影響を懸念しているのだろう。クリントン氏が当選したら、自分が閣僚になる可能性を示唆していた」と指摘する。
90年代から中国富豪と付き合い
今回の疑惑で改めてクローズアップされているのが、クリントン一家とチャイナマネーの関係だ。
米メディアによると、王氏はバージニア州で大豆の輸出業を手がけるほか、米国内で幅広く事業を展開。約3000人が出席する全人代の代表の一人で、ワシントンにある中国大使館の建設工事も請け負った。
中国政府にも近いと目される王氏から財団への献金について、「寄付する側としては、クリントン財団への寄付が間接的に政治的な影響を与えると考える。クリントン氏が著名な米国の政治家だから財団に寄付するのだ」(米メディア)と、批判する声も少なくない。
昨年10月の元国連総会議長が収賄容疑で逮捕された事件でも、クリントン氏の名前が取り沙汰された。贈賄側で逮捕されたマカオの不動産王、呉立勝容疑者は90年代、代理人を通じ、民主党全国委員会やビル・クリントン氏の選挙活動に100万ドルを提供したとして刑事事件に発展。呉容疑者は当時、刑事処分を免れたが、国連を舞台とした贈収賄事件を受け、呉容疑者とクリントン夫婦との親密な過去が蒸し返される形となった。
また、クリントン氏の実弟で実業家のトニー・ロドハム氏は、マコーリフ氏が電気自動車の会社を立ち上げる際、永住権取得を見返りに中国人実業家に投資を勧誘。投資永住権プログラムの手続きに、不適切な対応があったとして問題視されたことがあった。クリントン一家はこれまでも、たびたび中国がらみの金銭スキャンダルに悩まされてきたのだ。
中立性を保てるのか…
米主要メディアは、クリントン財団への献金自体はFBIの捜査の対象になっていないとしており、クリントン氏に対する直接的な影響は不透明だ。
だが、バージニア州の有権者の投票動向には変化を与える可能性があるとみる関係者は少なくない。地元の大学が行った最新調査によると、共和党で指名獲得を確実にしたドナルド・トランプ氏(69)とクリントン氏の同州での支持率は「互角」。クリントン氏の支持が高いとみられてきただけに、本選を前に州知事のスキャンダルが浮上したショックは大きい。
01年に設立されたクリントン財団は、小児エイズの治療プログラムなどさまざまな慈善活動を行ってきた。一方で、クリントン氏の大統領選出馬前から外国政府や企業からの多額の献金問題が取り沙汰され、「大統領になる資格はあるのか」「中立性を保てるのか」などと攻撃の対象になってきた。
とりわけ、クリントン氏が国務長官時代に受けた献金については「利益相反」との疑念がつきまとう。米紙ウォールストリート・ジャーナルは昨年、クリントン氏が長官時代に国務省にロビー活動を行った少なくとも60社がクリントン財団に2600万ドル以上の寄付を行ったと報じた。献金の見返りに、国務省が有利な取り計らいを行ったと追及する保守系ジャーナリストもいる。
私用メール問題に続いて、チャイナマネーは、女性初の大統領を目指すクリントン氏のアキレス腱(けん)となるのか。トランプ氏との舌戦が激化していく中で、側近知事の捜査の行方が注目されている。
※ 転載終わり
マコーリフ氏はメディアを通じて身の潔白を主張しているが、地元紙の記者は「マコーリフ氏は自分のことだけでなく、クリントン氏の選挙への影響を懸念しているのだろう。クリントン氏が当選したら、自分が閣僚になる可能性を示唆していた」と指摘する。
実際に、選挙に勝ったのは、トランプ氏だったけど… 色々な思惑があるんですね。
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