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専門家が何を言おうが、私達はこう思う。

未定

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レオナルド・ダ・ヴィンチは1506年から1513年の間、フランス王ルイ12世の支援のもと絵画制作をしていたとみなされているが、おそらくその時期に描かれたものである。レオナルドの伝記作家ウォルター・アイザックソン(スティーブ・ジョブズの伝記作家としても知られている)は、キリストが持っている球体は本来の水晶玉やガラス玉の描き方ではないと指摘している。
 

 
一見すると、キリストが手に持っている水晶玉は科学的な緻密さに描かれているように見えるが、透明な水晶を見ているときに発生する歪みが全く正確ではない。立体的なガラス玉や水晶玉は通常、拡大、反転、反転した画像を映し出すようになっている。レオナルドは通過する光を屈折させたり歪ませたりさせない「空洞のガラス泡」のように描いている。
 
レオナルドがあえて現実的に水晶玉を描いていない意図があったのは、彼の技術力から考えると明らかである。アイザックソンはキリストの奇跡と水晶の奇跡をかけあわせたかったのではないかと見ている。
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