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ラロックの聖母

ラロックの聖母は、ローマ警察も協力してくれた。

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2008年 

初頭 ローマ警察による指紋検査
ダ・ヴィンチ博物館館長であるアレッサンドロ・ヴェッツォーシィ氏が、イタリアのCHIETLIにあるGABRIEL D’ANNUNZIO大学の人類学者のルイージ・カパッソ教授に依頼し、ついにローマ警察の化学部門が動きを見せた。

ローマ警察にはこれまでのダ・ヴィンチ作品から採取した200個にも及ぶ指紋が保存されている。

つまり絵画についている指紋と、ローマ警察に保存されている指紋を比較、検証しようというのだ。

残念ながらラロックの聖母には指紋が残されていなかったが、重要な手がかりがこの絵から発見された。それは手のひらの「掌紋」である。

筆だけでなく、指や手のひらを使って繊細な表現を得意としたダ・ヴィンチ。彼の手のひらの跡が作品に残っていても不思議ではない。しかし、過去に掌紋は採取していなかったため、正真正銘のダ・ヴィンチ作品から掌紋を探すべく、現在も作業が進められている。













リッタの聖母は、下絵をレオナルドが描き、着色は、弟子だという。



2人の乳児

ラロックの聖母も、
せめてリッタの聖母くらいの描写力があれば、良かったのに…。




『ラロックの聖母』


大掛かりな調査をしたわりに、完璧忘れられている。

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