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まだまだ言いたいことが盛りだくさん。サルバトール・ムンディ、真作か?について

水晶玉に関する考察 「レオナルドも、水晶玉に映り込む何かを描いていた」

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水晶玉の描き方について…







以下は、Artpediaより転載


レオナルドの伝記作家ウォルター・アイザックソン(スティーブ・ジョブズの伝記作家としても知られている)は、キリストが持っている球体は本来の水晶玉やガラス玉の描き方ではないと指摘している。

一見すると、キリストが手に持っている水晶玉は科学的な緻密さに描かれているように見えるが、透明な水晶を見ているときに発生する歪みが全く正確ではない。立体的なガラス玉や水晶玉は通常、拡大、反転、反転した画像を映し出すようになっている。

レオナルドは通過する光を屈折させたり歪ませたりさせない「空洞のガラス泡」のように描いている。
 
レオナルドがあえて現実的に水晶玉を描いていない意図があったのは、彼の技術力から考えると明らかである。

アイザックソンはキリストの奇跡と水晶の奇跡をかけあわせたかったのではないかと見ている。



※  転載ここまで。


それが、レオナルドの真作であると信じこめば、都合の良い解釈はいくらでも出来る。


 
《レオナルドがあえて現実的に水晶玉を描いていない意図があったのは、彼の技術力から考えると明らかである。

アイザックソンはキリストの奇跡と水晶の奇跡をかけあわせたかったのではないかと見ている。》


そういう技術力があるのに、反転する画像を、水晶玉に敢えて描かない……。


アイザックソンはキリストの奇跡と水晶玉の奇跡を掛け合わせたと、見るより仕方がなかった。




虚飾で華々しくデビューしたその作品に対し、
レオナルドの真作であると認めたのが原因である。


アイザックソンは、
そういう都合の良い解釈しか出来なくなってしまったのだ。



パリの財団が所有している
サルバトール・ムンディには、
通常の立体的なガラス玉や水晶玉のように、透明なその球体に、映り込む色や形の画像が描かれている。


レオナルドが描いた原画よりかは劣っているかもしれないが、少なくとも、510億の値がついたサルバトール・ムンディよりは、
レオナルドの描写に近いと予想している。








模写した人物が、レオナルドの原画にはないものを付け加えたとは、考え難い。

「レオナルドも、水晶玉に映り込む何かを描いていた」


それは、明白な事実だ。






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