月の女神

鏡子 (きょうこ)

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第一章 メトロポリタンミュージアムへ行こう。 ※他の小説と重複

「頬杖をつく女」を探す。

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ずっと昔、NHKの『みんなの歌』でメトロポリタンミュージアムという曲があった。大貫妙子さんが歌っていた。


私は、その曲を聞いて、将来は、メトロポリタン美術館に行こうと決意した。

昔から直感で何かを探している自分に気付いていた。


小さい子供の頃から、私は絵を探していたから…誰が描いた絵かは分からない。ただ手掛かりは、《頬杖をついた女性》というだけ…

私は、夢でよく幻覚を見ていた。私は五感を研ぎ澄ます。


起きたばかりの時に、リアルな映像や匂いが残っていたから、自ずと前世の光景だと理解していた。


小学生の低学年生の頃に見た夢が、ずっとシコリのように引っかかっていた。私は襞襟をつけたオランダ人、数人に取り囲まれていた。


私は昔の服装をしたオランダ人に、強く強く懇願されていた。



絵のタイトルを変えられてしまった。長い歴史の中でタイトルが変わった。 




そして、最後にこう言われた。《本当は、頬杖をつく女よ》と…
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