さかさまな世の中 ※

鏡子 (きょうこ)

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赤ちゃんの記憶

I先生に送ったFAX 1

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※  前文略
 
     私は、自分の体にふさわしくない程の大きな布団に寝かされています。私が生まれ一番最後に思った感想は、「あ~やっと自分の順番がきたんだなぁ~。」です。

    誰にも信じてもらえないと思っていたこの感想を胎内記憶を持つお子さんが、使っていた事に、私は驚きました。嬉しい。赤ちゃんになれて嬉しい。だけど、ちょっぴり複雑な気持ちでもありました。私と一緒に順番を待っていた沢山の透明人間の子供達がいたけど、私が先に生まれてきて良かったのかな?そう思いました。

     私は、せっかく生まれて来たのだから、この日のことは私の宝物にしようと、自分の肌でそして魂で何か覚えていようという感覚を持ちました。今の私から見て、赤ちゃん(その当時の)私は、言葉がしゃべれないだけで、小学校中学年くらいの意識のレベルにあったと思います。

     私は、弱々しい赤ちゃんの姿で寝かされていましたが、衣服の上を、さらに透明な綿のような目には見えない衣で被われているような不思議な感覚でした。体は、ふんわりとして軽かったです。この綿のような衣は何だろう?と思っていました。衣は透明ですが、自分にくっついているのが分かります。綿よりも軽い、しかし、驚くほど厚い、不思議な衣でした。私は、人間の目には見えない何かで、大切に大切に守られているような感覚を持ちました。

   私が、まだ目がほとんど見えていなかった時の事です。「ちえ、こっちや。こっち向かんか⁈」  私の記憶によれば、ちえが誰なのか分かりません。自分がちえである事も、当然分かっていなかったと思います。父親の声です。愛情たっぷりの声が聞こえます。おそらく抱っこしてくれているのは、母親でしょう。生まれたばかりの頃は、無数の精霊達が見えます。その姿は、美しくまるで妖精のようです。


※ 私は、綿のような衣と感じましたが、本で天使の羽があったというお子さんがいたのにも驚きました。
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