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第1章 麗しき姫君 (小さな物語)

あとがき 《芸術の定義》

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ふと、芸術の定義について思考していました。

直ぐさま私は、ネットにて、そのことば『芸術の定義』をキーワードにしネット検索をかけました。

そしたら、ある文章にめぐり合いました。

この定義には、心底頷けます。


『美学事典』 著者:佐々木健一 出版社:東京大学出版会より引用

人間が自らの生と生の環境とを改善するために自然を改造する力を、広い意味でのart(仕業)という。そのなかでも特に芸術とは、予め定まった特定の目的に鎖(とざ)されることなく、技術的な困難を克服し常に現状を超え出てゆこうとする精神の冒険性に根ざし、美的コミュニケーションを指向する活動である。この活動は作品に結晶して、コミュニケーションの媒体となり、そのコミュニケーションは、ある意図やメッセージの解読というよりも、その作品を包越性として伸びという充実相において現実化する体験となるのが、本来のあり方である。およそ文化現象は、政治や宗教を見てもわかるように、時代や場所によって、その形態や機能を変化させる。それでもなお、文学、音楽、造形美術(絵画、彫刻、建築、デザイン)、演劇、舞踊、映画などが、現在われわれが理解している芸術の諸分野であり、これらは多様な文化圏を通じて、相当普遍的な存在性が認められる。その具体的な現象のうえで見るならば、芸術とはこれらの総称、類概念である。

※  転写終わり


芸術は、人間の心に寄り添って生きるものであり、それは精神性を媒体にしていると私は考えます。

芸術により、人は癒され、心が潤い、魂の高みを感じます。


古来より、偉大なる芸術家達により創造された美を楽しめることは、素晴らしいことだと思います。


時々、美術に関心のない方がおられます。

それはそれで、興味の対象が別のところにあり、別の場所に情熱を注がれているのでしょうから、各個人の生き方に優劣をつけるつもりは毛頭ありません。


ただ、芸術や芸術家を語るにあたり、
偉大なる芸術家や芸術家が残した作品に対して、賛辞を贈ることはあっても、Aさんのように
写真技術で作られたインチキだとか、レプタリアンだとか、そういうことを言う人を、私は、未だかって見たことがありませんでした。


だから、
苦しくて、悔しくて、腹が立って

どうしようもないのです。
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