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組織(ハウス)入団編
ー 9 ー 二次試験④
しおりを挟む- 排水溝へ -
ビュュウウウ・・・
排水溝の底から生臭い風が吹き上げてくる・・・。
ライトで照らさない限りははっきりと中が見えないくらいの深さだ。
アロハウサギの不思議なアメの効果で体が小さくなった分、余計に深さを感じる。
アローハ「は、早く早く!遅れてしまうぞ!」
クロロのコン太の後ろで、熊のような巨大ウサギがどしんどしんと飛び跳ねる。
クロロ「そういえばよ、そもそもなんでそんなに遅刻を怖がるんだ?ちと遅れるって言えばいいんじゃないのか?」
アロハウサギが顔を近づけ、バフンと熱い鼻息を吹きかける。
アローハ「君らは知らないからそんなことが言えるんだよ!ただのティー・パーティーじゃないんだ!うちの星の王様と女王様が出席するパーティなんだよ!特に女王の方がとんでもないヤツで、遅れたら酷い目に会うんだ!遅れることを告げたら最後、その時点から地獄がスタートだ!間に合わせるしか手はないんだよ!」
言ったあとで、嫌なことを思い出した時のようにブルっと身震いをする。
クロロ「ほーん、大変なんだな、おまえも・・・」
コン太(な、なんとなくどこかで聞いたことのあるような話だな・・・気のせいか・・・)
クロロが排水溝に近づき、穴の淵に脚をかけた。
クロロ「・・・んじゃ、いくか!コン太、準備はいいか?」
コン太「・・・き、気が進まないが・・・」
コン太も穴の前に立ち、ゴクリと唾を飲み込む・・・
コン太(しかし・・・こ、この排水溝、想像以上に深い・・・それに暗いし・・・行くとは言ったものの、いざ排水溝を前にするとさすがにこれは・・・。そもそもどうやって降りる?紐か何かを垂らしてもらうか。
いや、ははは、そうだそうだ。よく考えたらわざわざボクとクロロの二人で行く必要ないじゃないか。排水溝のどこかにあるスマホを取り出すだけだろう?一人で十分だ。ボクは紐を探してクロロを引き上げる側になろう!そのほうが何かと効率的だ。では紐を探すか、これだけ雑多な街だ、そのあたりに落ちているだろう。では・・・)
クロロ「よしっ、レッツゴーだ!」
そう言って、唐突にコン太の背中をドンと押した!
コン太「うっ!!!うわあああああああ!!!!!うそ~~~!!!このやろ~~~!!!」
コン太がじたばたと叫びながら落下していく。
クロロ「アローハよう、ちょっと待っててくれよな!」
すぐにクロロも穴の中にぴょんと飛び込んだ!
アローハが縁に手をかけて穴に向かって叫ぶ。
アローハ「たのんだぞ~!早く見つけてきてくれよー!!!」
クロロが穴に吸い込まれながらニカっと笑い親指を立てる。
- 排水溝の底 -
クロロ「よっと!」
どんっ、と排水溝の底に着地した。
その拍子に砂埃が舞い上がる。
排水溝とは言え、内部は乾燥していた。しばらく水が通っていないようだ。
見上げると、空がぽっかりと丸く切り取られていて、アローハが心配そうに覗き込んでいる。
クロロ「あれ?コン太は・・・?」
見渡すと、コン太が乾いたヘドロに顔ごと突っ込んでいた。
クロロ「おい、コン太、大丈夫か?」
コン太の腕を取って引っ張り上げる。
コン太がぺっぺっと泥を吐きながら、クロロに向かって烈火の勢いで怒鳴りつける。
コン太「おいってめえ!急に落としやがって!!!何考えてるんだ!このやろう!このやろう!!!」
コン太がクロロの頭をポカポカと小突く。
クロロ「いてて!わるいわるい、それよりよ、あの明るいヤツ出してくれよ~」
コン太「そ、それよりっててめえ!全然反省してないな!くっそー、ボクは根に持つタイプだからなー!覚えてろよ!まったく!」
ぶつぶつと文句を言いながらも、ポケットからスマホを取り出し、ライトを点ける。
排水溝の中がパアっと明るくなった。
穴の底、クロロたちがいる場所にはやはりスマホは無いようだ。
乾いたヘドロの上にある落ち葉や木の枝、ゴミなどが排水溝を通る風で揺れている。
壁には水の通り道として2か所のトンネルがある。
このどちらかにあるはずだ。
コン太が片一方のトンネルに光を向けた。
強い光がトンネルの奥のほうまで露にする。
コン太「う~ん・・・無いようだな」
トンネルの中も穴の底と同じく、乾いたヘドロが広がっているだけだ。
クロロ「んじゃあ、もう一つのほうか・・・」
クロロとコン太がもう一方のトンネルに光を向けると・・・
クロロ・コン太「うわっ!!!」
光に照らされ、アリゲーターのような巨大トカゲが浮かび上がった!!!
が、叫び声と光に驚いたのか、すぐにトンネルの奥まで逃げて行った。
クロロ「ひえ~、び、びっくりした・・・!」
コン太「た、ただのヤモリだったみたいだ・・・ボクらの体が小さくなっているからモンスターみたいに見えたんだな・・・。しかし・・・」
ヤモリが逃げたあとのトンネルを隈なく照らしても、スマホは全く見当たらない。
クロロたちの背丈からすると、スマホだってテレビくらいのサイズのはずだ。
気づかないわけがない。
穴の底に戻り、改めて底面を照らしてみる。
ウサギのいう通り、スマホのような形状で重量のあるものが落ちた跡が、うっすらとだが間違いなくついている。長方形の窪みだ。
コン太「・・・だがこれは少し変だな。落下の衝撃で跳ねとんだとしても、こんな平らな底面だ、角から落ちない限りは跳ねとばないと思う・・・」
クロロ「どういうことだ?」
コン太「穴の底についている跡を見ると、スマホのディスプレイ面だか、背面だかわからないが、長方形の窪みだろう。つまりスマホの広い面を下にして落ちたってことだよ。こんな落ち方だと、左右のトンネルのほうまで跳ねていかないだろう・・・」
クロロ「なるほど~コン太、すげえなあお前!」
ウサギが穴の上から叫ぶ。
アローハ「どうだ~!?見つかったのか!?」
クロロ「いや!無いんだ!まったくどこにも見当たらない!」
クロロも見上げて叫び返す。
アローハ「な、なにっ!!!う、嘘だろう!!!ど、どうすれば・・・ああ~!」
ウサギが頭を抱えてあたふたとしている。
コン太「ん・・・?しっ・・・ちょっと静かに・・・!」
クロロ「どうした?」
コン太「な、なにか音が聞こえないか・・・?」
ヤモリがいたトンネルとは反対側の穴の奥から、確かに人の声のような音が聞こえてくる。
何かがいるようだ。
クロロ「アローハのスマホと関係があるかもしれないな・・・おいコン太どこに行くんだ?こっちに行くぞ!」
いつの間にかコン太が壁に手をかけて登ろうとしていた。
コン太「うっ・・・やっぱりボクも行くのね・・・嫌な予感しかしないが・・・」
アローハ「たっ頼んだぞ~!君たち!この御礼はきっとするからな!!!」
- トンネル -
スマホのライトで照らしながら、奥の方へと歩いていく。
進むたびに音がはっきりと聞こえてきた。
やはり話し声のようだ。2人?3人?複数人いるようだ・・・
クロロ「ん?コン太、あれ!」
トンネルの先がぼんやりと明るい。
コン太「!!!えっ!なんだこれは・・・?」
コン太はスマホのライトを消した。
トンネルの天井部分には、明らかに人工的に後付けされた簡易的な照明が取り付けられていた。
等間隔にさらに奥まで続いている。
クロロ「・・・スマホ泥棒の犯人に違いなさそうだな・・・」
話し声は近い。音をたてないように慎重に進んでいく。
コン太「あっ!あれは・・・!?」
トンネルの奥・・・3つのシルエットが目に入った!そして、そのシルエットが取り囲んでいるのは紛れもなくスマートフォンだ!
スマホはウサギの耳がついた可愛らしいカバーがつけられている。間違いない、あれがアローハのスマホだろう!
そして3つのシルエットは、人ではなかった・・・大きさはクロロやコン太よりも一回り大きいくらい・・・あれは・・・
クロロ「おい、ど、どうみても虫みたいだぞ!虫型の宇宙人ってコトか?」
コン太「あ、ああ。見た感じだと・・・右にいるのがゴキブリ・・・左にハサミムシ・・・それと・・・真ん中はなんだろう・・・」
クロロ「フンコロガシだな!山で捕まえたことがあるからわかる」
コン太「うげっ・・・だ、だが・・・あいつら一体何を・・・?」
目を凝らすと、3匹がいるさらに奥側に、何台ものスマホの残骸がある。中身が分解されて瓦礫の山みたいになっている。
クロロとコン太は息をひそめて話し声に耳をそばだてる。
・・・
フンコロガシ「まだか?まだ接続できんのか?」
ゴキブリ「へえ、すみません、隊長!だがもう少しですわ!あと、3・・・いや2つの惑星を抜ければ・・・」
ハサミムシ「ほほほ。あのウサギ、生意気にも最新機種を使っているようで、おかげで性能が良い!これなら、このまま大幅なプログラムの書き換えもなく、この田舎の星からでも通信ができそうですよ」
ゴキブリ「その通りっすわ。他の奴のスマホじゃ途中で途切れちまいましたが・・・いまかなりスムーズに行っていまっせ!」
フンコロガシ「よしっ、いいぞ!はやくバズグ様に報告せねばな」
ハサミムシ「本当に。まさかこんな田舎の星でここまでオーラが豊かだとは思いもよりませんでした」
フンコロガシ「田舎だからこそかもしれん。このあたりは開拓されていないからな。だがうかうかしてはいられんぞ!他の組織にでも見つかったらすぐに刈り取られてしまう。その前にバズグ・ファミリーがいただくのだ!」
ハサミムシ「ほほほ・・・そして報告のあかつきには・・・」
ゴキブリ「えっへっへ・・・我々も下っ端、末端、足切り、鉄砲玉のグループからの昇格待ったなしですわ!」
フンコロガシ「ばかもの!下っ端とか鉄砲玉とかいうんじゃない!傷つくだろうが」
・・・
コン太「・・・通信?オーラ?な、なにを言っているんだ、あいつらは?バズグ・ファミリーとか言ってたな・・・一体それは・・・」
クロロ「・・・さあな・・・でもあの残骸を見ると、ゆっくりしている場合じゃなさそうだぜ!」
クロロがざっと前に出た。
コン太「お、おいっ!?まさか」
クロロがすうっと息を吸い込む。
クロロ「やい!!!おまえたち!!!」
トンネル中を響き渡るような大声で叫ぶ!壁で反響して余計に耳が痛い。
コン太(うえ~やっぱり叫びやがった・・・!)
3匹が一斉に振り返る!
フンコロガシ「なっ、なんだ貴様は!」
クロロ「なんだじゃない!そのスマホを、返せっ!!!」
フンコロガシ「なにを!?ふざけるな、通信まであと一歩というところで・・・!それに、これは貴様のスマホじゃないだろう!我々がウサギを転ばして、ようやく手に入れた最先端スマホだ!関係ないやつは消えろ!」
フンコロガシが、トゲのついた脚をどんと前に出して威嚇する。
コン太「こ、転ばしただって?や、やっぱりこいつらが・・・!」
クロロ「いいか!オレたちはそのウサギ、アローハからスマホを取り返すって仕事を引き受けたんだ!つまり、あのウサギは、えっと、クライマックスじゃなくて、クライアカルイじゃなくって・・・その」
コン太「く、クライアントって、言いたいのか」
クロロ「そうだ、クライアントなんだ!だから関係ある!」
クロロが3匹に向かって、どどんと指を差す!
フンコロガシ「・・・!バカっぽいくせに生意気な!おい、一旦作業は中断だ、このお邪魔虫をどうにかするんだ」
フンコロガシが2匹に向かって命令をする。
ゴキブリ「へい、ここはオイラがいきまっせ」
ゴキブリがズイっと前にでた。
ハサミムシ「・・・あの二人・・・見たところ、地球人のようですよ。柔い体表の種族です、ちょっとひっかいてやればすぐに血を吹いてお陀仏でしょう。ほほほ」
クロロ「なんだと~!オレたちの力、見せてやるぜっ!」
- ゴキブリ -
ゴキブリ「地球人か・・・けっ、お邪魔虫が調子に乗るもんじゃないぜ・・・」
クロロ「お邪魔虫はどっちだ!かかってこい!」
ゴキブリ「ふん・・・後悔するな・・・よっ!!!」
言い終わらないうちに、ゴキブリがクロロに向かって突進!
20メートル(体が小さいので実際は数メートルだろうが)ほどあった距離が一瞬で縮まる!
スピードに乗ったまま、右脚を後方にしならせ、鉤爪をビュンと振り付ける!
クロロ「!!!」
爪が当たる直前で後方に飛び、体をそらせて鉤爪を躱す!
ゴキブリ「なにっ!」
クロロが躱した体制のまま、右足を振り上げる!
ズザザザザっ!!!
ゴキブリが急ブレーキをかける!
ちょうど飛んだクロロの真下にゴキブリが入りこんでいる形だ!次の攻撃に移るためにゴキブリが体制を立て直す!
クロロ「一次試験の丸っこいヤツのほうが、よっぽど速かったぜっ!」
そして、ゴキブリの頭に向かって、右足を思いっきり踏みつける!
ゴキブリ「ぶへっ!!!」
フンコロガシ・ハサミムシ「!!!」
畳返しの畳みたいに、ゴキブリの下半身が浮き上がった!
クロロ「・・・そんで、ぴー助の爪のほうが、よっぽど迫力があったぜ!」
ゴキブリがどしん、とひっくり返る。
コン太「お、おお!やったな!」
トンネルの壁にへばりついていたコン太が顔を出す。
クロロ「へへん!」
フンコロガシ「こ、この~!」
ハサミムシ「・・・ふん、どうやら少しはやるようですね・・・彼も舐めてかかったのが悪かったですね、次は私がいきましょう」
ハサミムシが静かに前に出た。
- ハサミムシ -
コン太「く、クロロ、次は奴らも本気だぞ!気をつけろ!」
クロロ「ああ・・・わかってる!」
コン太「じゃ、じゃあ、ボクは後方で待機しているからな」
そそくさと壁際に隠れる。
クロロ「・・・ま、まあいいか」
クロロが拳を鳴らし、ハサミムシをにらみつける。
クロロ「いくぞ!」
ハサミムシ「生意気な地球人め・・・切り刻んでやりましょう・・・!」
生臭い風がトンネル内を駆け抜けた・・・
ハサミムシ「つあっ!!!」
尾部のハサミを振り上げ、クロロめがけて一気に駆け出した!
先ほどのゴキブリと同じくらいのスピードだ!体を丸め、体当たりの姿勢を取っている!
クロロ「だが、オレにとっちゃ遅いぜ!」
右側に飛んで躱し、体を回転させて蹴りを繰り出す!
・・・しかし!
クロロ「え?」
ハサミムシの体当たりは躱したものの、死角から尾部のハサミが襲ってきた!
クロロの胴体をとらえ、そのまま壁に押し付けられた!
クロロ「し、しまった!う、うごけねえ!」
ちょうど、さすまたで捕らえられたような形だ。さらに悪いことには尾部は刃物のように鋭く光っている。迂闊に動けない。
ハサミムシ「ほほほ!このままハサミで真っ二つにしてもいいですが・・・仲間を1人やられていますからね・・・しっかり謝罪の言葉と恐怖の悲鳴を聞いてからにしましょうか!」
両方の前脚と中脚を振り上げると、拳を雨のように繰り出した!
クロロ「ぐわあっ!!!」
クロロが両腕でガードするものの、4本脚からの拳は防ぎきれない!
ハサミムシ「ほほほ!!!いい声ですね!!!まだまだですよ!!!」
拳の速さと勢いがさらに増す!
クロロ(うぐぐっ!こ、こいつはなかなかまずい状況だぞ・・・!)
その時!
バキっ…!!!
木材が割れるような鈍い音がトンネルに響き、拳の雨がぴたりと止んだ!
クロロ「!?」
クロロが薄目を開けると、なんとコン太がハサミムシの脇腹に正拳を放ったところだった!
ハサミムシ「う、うっごごご!こ、この地球人め・・・!」
コン太「まだだっ!」
コン太が腰を落とし、右腕をぐっと引く!
コン太「はっ!!!」
ぶんっと風を切る音とともに、先ほどと同じ箇所に拳を打ち付ける!
バキンっ!!!
ハサミムシ「ぐわっ!」
ハサミムシがたまらず体をのけぞらした!その拍子に、クロロを押さえつけていたハサミが緩んだ!
クロロ「さ、サンキュー!コン太!」
クロロが急いで壁とハサミの間から抜け出す!ハサミムシも脇腹を押さえて後退している。
クロロ「ふえ~!あ、あぶないところだった!」
コン太「ふ、ふん!ボクだってこれくらい朝飯前さ!(ま、まあ本当は敵も壁にハサミを刺してて動けなさそうだったから何とかできたんだけど・・・)」
クロロ「そ、そういえば、お前、ずっと空手着みたいなの着てるもんな・・・こ、コスプレじゃなかったんだな!」
コン太がクロロの背中を小突く!
コン太「おい!ボクが趣味で道着を着てると思ってたのか!そんなんで試験会場にたどり着けるか!ボクだってちゃんと心得はあるんだよ!ま、周りが凄すぎて目立ってはいないけどな・・・!」
クロロ「わ、わるいわるい・・・で、でもまだ終わってないようだな」
ハサミムシが憤怒の表情を二人に見せている。
コン太がごくりと唾を飲み込む。
クロロ「コン太、下がっていてくれ。もう油断はしないさ!パンチの借りを、返してやるぜ!」
クロロがぐっと腰を下ろす!
両足に力を込めて、ハサミムシに向かって一気に走り出す!
砂埃がぶあっと舞い上がる!
ハサミムシ「ぐおおおおお!!!」
ハサミムシも尾部のハサミを引き上げ、怒りに任せて駆け出した!
クロロ「いくぞっ!」
ハサミムシの眼前で真横にステップを踏み、壁を蹴ると、その反動を利用して背面を蹴りつけた!
ハサミムシが右中脚で蹴りをいなすと、反対の中脚でクロロの腹部を殴りつける!
クロロ「あぶねえ!」
クロロが体をひねって躱す!
ハサミムシ「!!!ちいっ!ガキがあっ!」
クロロ「おー怖、人が変わっちまったみたいだな!まだまだ!」
くるりと回転しながら地面に着地すると、再び壁を蹴りつけ、ハサミムシの頭上を飛び越える!
ハサミムシ「この!ちょこまかとうっとおしい!」
真上を飛ぶクロロを捕えようと上体を起こして前脚を伸ばす!
クロロ「ここだっ!」
クロロは空中で回転して体を逆さの状態にすると、天井を蹴りつけて地面に向かって直角に急降下した!
ハサミムシ「!!!」
クロロはくるんと着地をするとすぐに拳に力を込めた!
上体を起こしたままのハサミムシは、腹部がガラ空きだ!
クロロ「くらえっ!」
クロロの拳が空を切り、ハサミムシの胴体を捕える!
先ほどのコン太と全く同じ箇所に渾身の一撃を放った!
ハサミムシ「うぐおっ!!!」
ハサミムシの体の表面がガラスのようにひび割れ、そのまま気を失って倒れこんだ。
クロロ「ふう~・・・あぶないところだったぜ・・・」
コン太「や、やったな!」
クロロがフンコロガシのほうを睨みつける。
クロロ「・・・さてと・・・あとはお前だけだぞっ!そのスマホ、返すなら今のうちだ!」
フンコロガシがゆっくりとクロロらに近づいた。
フンコロガシ「・・・貴様ら・・・うちの貴重な技術要員を・・・」
コン太「ぎ、技術要員?」
フンコロガシ「・・・ただの地球人だから非戦闘員でも問題ないかと思ったが・・・これは俺の判断ミスだな。色々と台無しにしてくれたな、貴様ら!」
フンコロガシからどす黒い覇気がほとばしる!
コン太「お、おい・・・聞いたか?さ、さっきの2匹は戦闘員じゃないって・・・?」
クロロ「は、はったりだといいんだが・・・マジだとしたら、やばいかもな・・・」
フンコロガシ「ゆるさんぞーーー!!!」
フンコロガシの怒号にトンネル内がびりびりと震え、天井から砂埃が降ってきた!
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