龍と旅する。

水無月

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VS海賊

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 ギッギッと木造建築が軋み、遠くで波音がする。


 目を開けると、斜めに傾いた部屋の中だった。


 狭い部屋で寝台がほとんどの面積を占領している。そこに寝かされていたようだ。大きく欠け、ヒビが入り変な形になった窓からは、眩い陽射しが差し込み目に刺さる。鬱陶しくて顔を背けた。

 開かないのを無理に開けたのか。半ばから折れたドアが視界に入る。そこから少し廊下が見えたことで、ここがあの海賊船の中だと気づけた。

 自分はあのままとっ掴まったのだろうか。

 それはヤバい!

 掛け布団を蹴とばして起き上がれば、ぐにゃあと世界が歪んだ。頭を押さえ、気がつけば床に倒れ込んでいた。

(貧血……?)

 頭の中で誰かがガンガン鐘を叩いているし、酷く寒い。身体の震えが止まらない。

 外の方があたたかそうだ。掛け布団を肩にかけ、壁に手をつきながら外へと出る。

 半扉を蹴り飛ばし、ふらつく頭で外を目指す。

 頭がぼーっとしているせいか多少道に迷ったが、甲板に出ることができた。そして気づく。

 もはや海賊船ではなく、難破船が砂浜に流れついたような有様だったことに。


 底に穴が空いているし、傾いていてボロボロだ。帆も使い古された雑巾のように破れている。マストが折れていないのが不思議なほど荒れていた。

「……ロッド?」

 彼を探し気軽に甲板から飛び降りたが、いつものように着地出来なかった。ごろごろと砂浜を転がり、髪が砂で汚れる。

「……ッ」

 起き上がれずにいると、襟首を掴まれ、ひょいと持ち上げられた。

「えっ?」

 顔を上げれば、不機嫌を絵に描いたような表情の精霊が、レリスを掴み上げていた。片手で。

 そこそこ身長がある方の自分を女性が……と思ったが、精霊に性別は無い。ぱっと見は女性のようだが、人間より全能力が上回っている生物なのだ。

「起きたか。人間」
「海龍様に感謝するのだな。本来ならその首ねじ切っているが、海龍様が貴様を家族……」
『あーッ‼ ゲホゴホッ‼』

 爆音が響き、衝撃で精霊たちが倒れ込む。レリスはぼとっと砂に落ちた。

「か、海龍様?」

 精霊は比較的早く起き上がったが、貧血時に爆音波が直撃し、頭を抱えレリスはぐおおっと唸っている。

『過去のことなどいちいち言わなくて良い。レリスよ。無様に倒れていたが、具合はどうだ』
「……ん。ロッド。……ちょっと今は立てない、かな」

 本当に立ち上がれない。あったかい砂浜で寝転がったままロッドを見上げる。

 はあ、とため息が龍の口から漏れる。

『あれだけ寝こけておいて、まだ回復しないのか。軟弱者』
「……この精霊たちは?」

 精霊たちは腕を組み、フンッと背を向けた。会話する気などないと伝わってくる。

 ロッドは首を伸ばすと、口のデカさに合わないほっそい舌を出す。レリスについた砂を舐め取っていく。

 ペロペロ。

「う。いいよ! くすぐったい!」
『砂まみれの貴様があまりに惨めで。言葉にできないほど憐れでな? 涙が出そうなのだ』

 元気だったら殴っている。

「はあ……」
『それより起きたのなら、精霊たちの首輪を取ってやれ。貴様の傷を癒してくれたのだぞ?』
「えっと……?」

 眼球を動かせば、精霊たちの細い首にはめられた首輪が陽射しを反射する。マカロンの魔法がしぶとく精霊たちを縛っていた。これでマカロンが目を覚ませば(あれで死んだとは思えない)首輪を辿って精霊たちを見つけに来るだろう。早めに解除してあげた方が良い。

 膝に手をついて起き上がる。

 せっかく立てたのに視界に黒いカーテンがサーッと下りてきて、気がつけばひっくり返っていた。

 海龍と精霊にため息をつかれる。

 ロッドは口を開け、レリスを咥えて持ち上げた。噛み潰すことなく慎重に。

 自身のふかふかボディの上にレリスを寝かせる。顔にへばりついた髪を舌先で避けてやった。

『何もないとこでコケるな』
「貧血で、ふらついたんだよ」
『ひんけつ?』
「血が足りないんだって」
『は?』

 なんだろう。この分かり合えない感じ。まあ、レリスも龍のことなど分かろうはずもない。

『適当な人間を持ってくるから、血でも飲めばどうだ?』

 なんちゅうことを言うのだろうか。ずっと一緒にいたのに、俺のことを吸血鬼だと思っている?

「人間はね……血を飲むと吐き出しちゃうんだよ」

 海龍の目元が怒りで痙攣する。

『甘えたことをぬかしてないで、自分の血液に変換せぬか!』
「無茶言うな」

 精霊が割って入ってくる。

「吐き出す? それなのに龍の血を狙うのか? 人間はどこまで愚かなのか」

 呆れている彼女たち(?)は当たり前のように空中に立っている。羽を持たずとも神秘で空を足場にできる種族だ。初めて見たわけではないが、感動する。

「ごめん……」

 自分が何に謝っているのか、それすら判断できなくなっていた。

 寒い。

 空は青く、太陽の陽射しはこんなにも眩いというのに。

 太ももの傷はもう無いが、レリスはここまで血を失ったのは初めてだ。どうもうまく脳が働かず、再び眠りそうになってしまう。

 震えるレリスにロッドは心底呆れると、水晶の牙で自身の舌の表面を傷つけた。切り口から流れ出る赤い血が、ゆるやかに舌を伝っていく。

「海龍様?」
「な、なにを?」

 すぐに治療しようとしてくれる精霊たちを目で制し、細い舌先をレリスの唇に付ける。重力に従い到達した龍の血が、唇を濡らし、レリスの口内に注がれる。



 その光景を、精霊たちはぽかんと眺めていた。



 精霊のように嫌悪しているわけではないが、精霊以上に人間を見下している龍が。自身の血を与えている。ペットならともかく、その辺の虫に血を与えてまで助けようとする人間がいるだろうか。彼女たちにとってはそれほどの衝撃だった。

「んっ……」

 上手く呑み込めず、口の端から血が零れる。

 海龍はあの人間を家族と言った。ちょっと信じられなかったので深く考えないようにしていたが、どうやら事実らしい。

 精霊は掛け布団を拾うと砂を払い、レリスに被せた。

 人間は死刑だが、海龍様の家族なら話は別だ。「人間だが人間ではない生物」として認識しよう。有難く思うがいい。

 うんうん頷いている精霊にハテナマークを浮かべるもふふわ龍。

 レリスが血を飲み込んだことを確認すると、ロッドは舌を引っ込めた。舌の傷も、もうすでに治っている。回復速度は人間とは比較にならない。

 龍の血に不老不死になる効果など無いが、多少は。貧血を治し身体をわずかに丈夫にするくらいの力はある。

 そもそも、例えば、仮に、もし、万が一。不老不死の効果があったとして、人間の器の方が耐えられない。人間の身体は永遠に生きれるようになっていないのだ。

 精霊はお疲れ様ですと言わんばかりに両手を合わせた。

「血を恵むとは、なんとお優しい」

 フフンと笑う。

『なに。我の陸地専用の足なのでな。動かないと困る』
「……龍の卵を、お探しなのですよね」
『うむ。噂など、聞いたことはないか?』
「海龍様。ひとつ訊いてもよろしいでしょうか?」
『構わぬ』

 首の向きを変え、真正面から二体を見つめる。

「海龍様は何故卵を?」
「人間が卵を求めるのはいつものことですが。貴方様は? いかなる理由があって?」
『ふむ』

 なんだそんなことかと、ロッドは口を開いた。



『弟だ』



 精霊たちがハッとする。

『我の弟か妹だ。まだ産まれてもいないのに、どこかに行ってしまった。いや……我が目を離したせいだ。見つけてやりたい』

 波の音がやさしく包み込んでくる。

 「それだけだ」と言う龍の顔は、どこか寂しげであった。

「……なるほど。事情は分かりましたわ」
「で、あれば。わたくしたちも別方角から探しましょう。これで恩を返せるというものです」
『それは助かる』

 年齢で言えば精霊たちの方がずっと上だが、ロッドの態度は王のそれだった。

 龍は成長すると――する前から規格外だが――神に並ぶ生き物になる。恩を売っといて損は無いのである。

 彼女たちにそんな打算があったのかは謎だが、恩に報いたい気持ちに嘘は無い。

『……』
「「……」」

 話は纏まったのにレリスが目を覚まさない。こいつが起きないと首輪が外せない。変な空気になったではないかどうしてくれるんだ。

 しかも人間たちが砂浜に集まってきている。

 ロッドが引きずってきた、もはや幽霊船のような損傷具合の海賊船。巨大な龍。精霊二体。人が集まるには十分な理由だ。

 豹変した精霊たちが神秘を使おうとしたが、人の中に他の種族の姿を見咎め、しぶしぶ風を霧散させた。

 ロッドは険しい顔で歯を食いしばる精霊と、有象無象の野次馬を交互に見つめる。

『見られるのが嫌なら、船の中に入っていればどうだ?』
「はい」
「そう、します」

 精霊たちは船の中に入って行く。人間たちは近くで精霊を見たそうにしていたが、龍が怖いのかこれ以上は踏み込んでこない。

 ロッドは船に頭を乗せると、枕代わりにして目を閉じた。

「……あの」
「……海龍様」

 巨大生物の頭が乗っかったせいで船がミシミシと不吉な音を立てる。精霊は気が気ではなく、隅っこで膝を抱えた。












 砂を踏む足音に、ロッドは片目を開ける。

 見れば、数人の人間が近寄ってくるところだった。龍に近寄ってくるとは、よほどの勇者か愚か者か。その勇者の中に獣人――獣の特徴を持つ亜人――も混じっている。

 興味がないため雲を眺めていると、先頭の一人が話しかけてきた。

「お前。龍だろ? 当たりだろ?」
『失せよ』

 雲を見つめたまましっしっと尻尾を振る。

 レリスさえ目を覚ませばこの海域に用は無いのだ。会話してやる気持ちも起きない。

 ロッドに低い声に勘の鋭い獣人は恐怖に顔を引きつらせた。が、やはり鈍いのか、人間はずかずか踏み込んでくる。

「お前の身体で寝てる人間、顔色良くないぜ? 良ければ俺たちが預かろうか?」
「ベッドで寝かせてやった方が良いと思うんだよ」
『……』

 レリスはロッドのもふもふの上が一番眠れるのだ。精霊のおかげで怪我も完治している。失った血はロッドの血が補給し補強する。何の問題もない。

 ロッドは海を眺める。いつ見ても深い青が美しい。精霊も変形した窓から顔を出し、頬杖をついて二体並んで海を見つめる。人間を見ているより海を見ている方が有意義だ。

 海龍に恩を売りたいのか、全力無視されてもめげない。その精神力をどこか別のところで使ってこいと言いたい。

「おい! 聞こえてんだろ。無視すんなよ」
「な、なあ……。もうやめようぜ」

 哀れっぽい声を出し獣人の一人が肩を掴むが、先頭の男はその手を振り払う。

「だってこいつ四本角だぜ⁉  こんな機会滅多に無いぞ」

 龍にも階級がある。角の数が多いほど格が高いと言われているのだ。人間の中では。

「龍! てめえ! なんか困ってるんだろ? その船? 直してやろうかって言ってんだよ」
「その代わりと言っちゃなんだが。ウロコか牙、その体毛でもいい! すこーし分けてくれたり……あれ?」

 ぷうぷうと、睡眠を再開したロッドは鼻提灯を膨らませる。

 精霊は手遊びで時間を潰す。

 相手をしてくれる種族は皆無だった。












 レリスが目を覚ましたのは辺りがすっかり暗くなった時刻。

 波音がやたら大きく響き、豪雨のように聞こえた。

 夜空を見上げていたロッドは何度目か分からぬため息をつく。

「ロッド……」
『どれだけ寝るのだ貴様は。さっさと首輪を取れ』

 海で水遊びしている精霊たち。彼女たちの輪郭がうっすらと光り、自然の中で楽しそうに遊んでいる。幻想的な光景。

 レリスは砂浜に下りる。今度はしっかりと着地できた。

(結構寝てたんだな)
「ようやく起きたか」

 足音に気づいた精霊が笑みを消す。

 暗い海に入り、バシャバシャと海水を蹴って彼女たちのところまで行く。冷たい海水が脳を起こす。気持ち良かった。

「動かないでね」
「ああ」

 乾いた血がこびりついた指で首輪に触れる。キラキラ光る砂となって崩れた。赤い宝石だけが、海にボチャンと落ちる。

 もう一つも同じようにすると、精霊は拳を握った。

 ――殴ってもいいとは言われている。

 攻撃の意志を感じ取ったレリスは身をこわばらせたが、逃げたり防御姿勢を取ったりはしなかった。両腕を下ろし、せめて殴られた時に舌を噛まないよう歯を食い縛って見守る。

 彼女たちは辛い目に合った。自分を殴って少しでも気が晴れるならそれで構わない。

「……ふう」

 しかし、精霊は握った拳を引っ込めた。胸中に溜まる怒りを換気するように息を吐く。


 思い出すのは海龍が血を与えている姿。海龍の体毛に包まれ、安心しきったように眠る人間。


 彼らが、互いに向ける愛情は本物だ。表面上は薄っぺらい関係に見えても、家族に対する情や信頼が見え隠れする。――事実はどうであれ、精霊の目にはこのように映った。

 人間などどうでもいいが恩人の、それも海龍の家族に拳を叩き込む気にはなれない。

 フイッと顔を背けた。

「……首輪さえなくなればそれでいい」
「海龍様。お世話になりました。わたくしたちは故郷へ帰ります」
『うむ。達者でな』

 手を振り、月の彼方へと飛んでいく。

 ロッドとレリスは地上から見送る。突っ立っていたレリスは海龍を見上げた。

「ありがとな。また、血をくれたんだろ?」

 ロッドからすればどうでもいいことなのか、大あくびしている。苦笑し、レリスは話題を変えた。

「精霊たちって飛ぶの速いな。でも、大丈夫かな」
『今度は人間を見かけたら、問答無用で神秘を叩き込むように言っておいた。貴様はせいぜい今回被害にあった精霊たちに会わないよう、気を付けるんだな』

 人間を無視するか危害を加えないようにしていてくれていた種族がまたもや減ってしまった。だがまあ、今回も人間のせいなのだ。不満を言うのはお門違いだろう。

『この海域から出るぞ』
「はいよ」

 海に入っていくロッドの頭に飛び乗る。喉の渇きを覚え、彼の四本目の角に引っ掛けてある、倉庫代わりにしている大きな鞄を開けた。

「お」

 橙の瞳を丸くする。

 ロッドは派手に頭突きをかましていたのに、瓶は無傷。クォンツ酒は生き残っていた。

「せっかくだし、飲む?」
『ああん? ……まあ、美しい月に免じ、付き合ってやろう。一杯だけだぞ』

 泳ぎ出そうとするのをやめ、口を開ける。

 自分の器に注ぐと、残りはロッドの口に投げ込んだ。

 ちびちび酒を舐める音と、バリゴリ飴を砕くような音が波音に加わる。

 月は、海と倒壊した海賊船を照らしていた。












『甘くないではないか!』
「甘いなんて言ってない」



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