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女王様のご奉仕・1 ※
しおりを挟む「優弥? 優ちゃ~ん?」
イッた途端に、力が抜けた優弥の名前を千歳は何度か呼んでみる。
だが、閉じられた優弥の瞳が開くことはない。
「ん~、感じすぎちゃったかな」
温めの温度に設定して、千歳は自分と優弥の身体の表面からオイルを洗い流した。
和彦からもらったオイルは、本人が太鼓判をおすくらいの効果が……実際にあった。
千歳自身はオイルを使ったわけではないが、優弥の身体に塗られたオイルの触れた箇所が、さっきまで人肌を求めて疼いていた。
優弥に触れることが気持ち良くて、離してあげられなかったのだ。
こんな感覚を、優弥がしばらく後ろで感じなければいけないのかと思うと、ちょっと可哀想な気もしたがせっかくオイルで解れた後ろを洗い流してしまうのも、もったいない気がする。
「ごめんな。その分、気持ち良くさせてやるから」
千歳は優弥の額にキスをしてそう謝ると、自分の身体をタオルで軽く拭く。
そして、もう一枚のバスタオルで優弥の身体を包み、部屋へと抱き抱えて行った。
部屋に戻り、抱き抱えていた優弥を千歳はそっとベッドへと下ろす。
そして、ペットボトルの水を一口、口に含むと、ゆっくり優弥の唇に注いでいく。
「ん……」
何回かそれを繰り返していると、優弥の瞳がゆっくりと開かれた。
「気がついた?」
千歳がそう聞くと、優弥は何度かまばたきをしながら身体を起こした。
「あ、俺……?」
「お風呂場で二回目にイッた後、気失ったんだよ」
状況が飲み込めずポカンとしている優弥に千歳がそう説明すると、急にさっきまでの記憶を思い出したのか、優弥は途端に真っ赤な顔をして布団で身体を隠してしまった。
「なんで隠すの?」
「なんでも!」
布団を引きはがそうとする千歳と、それを拒む優弥とでしばらく布団の引き合いが行われる。
(なんで優弥はこんなに可愛いんだろう? 普段も充分に可愛いけど、やっぱりヤッてる時が一番、可愛い)
優弥は全身で千歳を好きだと訴えてくるくせに、いざとなると初めて抱かれるかのような反応をする。
そんな優弥とのやり取りを千歳が楽しんでいると、突然優弥の身体がビクッと跳ねた。
そして、シーツをギュッと掴み何かに耐えているような表情をしている。
「どうした?」
千歳が優弥の肩に触れ、そう聞いた時だった。
「あっ……」
優弥の口から甘い声が小さく漏れた。
「もしかして……後ろ、ツライ?」
考えられるとしたら、さっき後ろに塗ったオイルが媚薬効果を発揮しだしたということだろう。
予想通り、千歳の問いに優弥は恥ずかしそうに俯いてしまう。
充分にオイルを使って解したから、きっとすぐにでも入れてほしくて疼くのだろう。
「入れてあげる代わりに……」
千歳は優弥の耳元へと唇を寄せると囁く。
「俺の……舐めて」
そう言って優弥の耳に千歳が軽く噛み付くと、優弥は小さく喘いで身体を震わせた。
これまで何度も肌を重ねたけれど、一度も優弥が千歳のを舐めてくれたことはなかった。
今までは自分が優弥に奉仕すると千歳は考えていたし、それを優弥に強要もしたくなかったからだ。
でも、優弥も自分のことを好きでいてくれるのなら多少の我が儘も聞いてくれるかもしれない。
もっとも、媚薬効果でツライ状態の優弥に言っている時点で強要しているも同然だが。
優弥が戸惑うように、千歳を見上げてくる。
千歳は優弥を安心させるために、肩を抱いて額に優しくキスをする。
「あのオイルならバニラ味だから、大丈夫だよ」
千歳がそう言うと、優弥は少し躊躇った後に小さく頷いた。
それを確認した千歳は優弥の抵抗を少しでも無くすためにオイルを手に取り、自分自身へと垂らしていく。
途端にオイルの冷たい感覚と、バニラの甘い香りが千歳の部屋へと広がる。
「優弥、出来るか?」
千歳が再度、確認すると優弥はそっと千歳自身へと手を添えてきた。
「やって……みる……」
そう言って、優弥は少し舌を出すと恐る恐るといった感じでそこに顔を近づけた。
「んっ」
優弥の舌先が一瞬、触れたかと思うと驚いたのかすぐに離れてしまった。
だが、勇気を出して優弥は再度、舌を当て直す。
たどたどしく優弥の舌が数回動くのを感じる。
「平気?」
千歳が聞くと優弥は口はそのままで答える。
「本当にバニラの味がする。甘い」
オイルのバニラ味で抵抗が和らいだのか、優弥の舌先が段々と大胆になってきた。
一生懸命に舐めているその姿は、まるで子猫がペロペロとミルクを舐めているようで、愛おしさが増してくる。
「んっ……」
千歳が小さく声を漏らすと、口を離した優弥が心配そうに聞いてくる。
「感じてくれてる?」
潤んだ上目遣いでそう聞かれ、千歳の心も自身も熱くなる。
「うん、気持ちいいよ」
あの優弥が自分のを舐めてくれている。
その事実だけで、千歳は充分感じていた。
千歳の言葉に安心したのか、優弥は舐めるのを止めてその小さな口に千歳のを含んだ。
「無理に全部入れようとしなくてもいいよ……それから、歯はたてないようにね」
頭を撫でながら千歳がそうアドバイスすると、優弥は声が出せない代わりに何度も頷く。
その拍子に優弥の歯が微かに当たるのが気持ちいい。
「んっ……ふぅ……」
優弥は出来る限り口を大きく開いて含むと、舌と唇で刺激してくる。
口に含みきれない部分には指を絡めてきた。
「初めてにしては……上手だよ、優弥」
千歳が褒めたことに気をよくしたのか、優弥は自分の身体のことも忘れるくらい一生懸命にそこを愛撫することに集中していた。
手持ち無沙汰だった千歳は、つい、悪戯心が働いて優弥のお尻を撫であげてしまった。
「んっ、んんぅ!」
「……っ……」
忘れていた後ろの感覚を思い出したのか、苦しそうに優弥が喘いだ瞬間、優弥の歯が千歳自身にたてられた。
その僅かな痛みが逆に刺激となり、千歳は優弥の口の中でさらに自分の存在を主張してしまう。
「……んっ、お前……いきなり、大きく……」
口の中で大きくなった千歳を啣えていられなくなった優弥は、涙目になって咳き込んだ。
「ごめん。いきなり、優弥が歯をたてるもんだから反応しちゃって」
咳き込む優弥の背中を擦りながら言った千歳の言葉に、優弥は真っ赤になって反論してきた。
「馬鹿っ! お前が急に撫でるからだろ」
「だから、ごめんって……優弥が舐めてくれただけで嬉しくて」
そう言ってさっきまで奉仕してくれていた優弥の唇や舌を労るように、優しく啄むようなキスを千歳は繰り返す。
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