6 / 22
口癖
しおりを挟む
いつの間にか「大丈夫」が口癖になっていた。
その言葉は周囲を安心させたし、私自身を言いくるめることもできた。
大丈夫。大丈夫。そう言っていればきっと本当に大丈夫になる。
「本当に?」と君は聞いた。大丈夫だよと答えた私に念を押すように君は言う。
「本当に?」
私はそっと目を伏せる。大丈夫、なんかじゃない。いつだって大丈夫ではなかった。
だけど大丈夫ではないと言ってしまえば、きっとすべては壊れてしまうから。
大丈夫。大丈夫。私は噓をつき続ける。私を含む、すべてのものに。
その言葉は周囲を安心させたし、私自身を言いくるめることもできた。
大丈夫。大丈夫。そう言っていればきっと本当に大丈夫になる。
「本当に?」と君は聞いた。大丈夫だよと答えた私に念を押すように君は言う。
「本当に?」
私はそっと目を伏せる。大丈夫、なんかじゃない。いつだって大丈夫ではなかった。
だけど大丈夫ではないと言ってしまえば、きっとすべては壊れてしまうから。
大丈夫。大丈夫。私は噓をつき続ける。私を含む、すべてのものに。
0
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる