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普通の女の子に戻りたい。
苛立つ明日夢。
とりあえず、ただじっとしている訳にも行かない。
「車を貸していただけますか」
「構いませんが、いったいどちらへ?」
なんの情報もない今、なにをしようとしているのかと面白がる曽根。
「会社に向かいます」
「……………会社?」
さすがにこの回答は曽根にとっても予想外のものであったらしい。
「会社、とは?」
「私が入社試験を受ける予定だった場所です。
………ご存じですよね?」
勿論明日夢からその名を口にしたことは一度もない。
だが、曽根が知らぬはずはないと明日夢は確信してた。
そして予想通り。
「…………なるほど?彼のご友人を頼るおつもりですか」
「………もうそこまで調べてたんですか」
「疑り深いのは職業病ですよ」
悪いことをしたなどとは微塵も感じていない笑顔。
これが極道なのだと改めて身を引き締める明日夢。
うかうかしていると、骨までしゃぶられておしまいだ。
そういう意味では、彼らをあの社長に近づけるのは賢明な判断とは言えないのかもしれないが………。
あの日垣間見た彼らの友情にかけてみよう。
なにか他に連絡を取る手段が見つかるかもしれない。
そう。
彼らしか知ることのない連絡方法とかで。
勝率の低い賭けだというのは重々承知している。
ただここでじっと情報が集まるのを末よりはマシ。
そう思えた。
「………宜しいのですか?明日夢さん。彼を気に入っていらしたのでは?」
「…………余計な詮索を続けるのならタクシーを拾うことにします」
下世話な話にはもう飽きた。
何を何処まで知られているかもどうでもいい。
「邪魔をするなら貴方は必要ない」
残酷なまではっきりと口にした祖の言葉に、初めて曽根が動揺を見せた。
「私は不要だと?」
「これ以上、余計な真似をするつもりならば」
………………許さない。
「車を貸していただけますか」
「構いませんが、いったいどちらへ?」
なんの情報もない今、なにをしようとしているのかと面白がる曽根。
「会社に向かいます」
「……………会社?」
さすがにこの回答は曽根にとっても予想外のものであったらしい。
「会社、とは?」
「私が入社試験を受ける予定だった場所です。
………ご存じですよね?」
勿論明日夢からその名を口にしたことは一度もない。
だが、曽根が知らぬはずはないと明日夢は確信してた。
そして予想通り。
「…………なるほど?彼のご友人を頼るおつもりですか」
「………もうそこまで調べてたんですか」
「疑り深いのは職業病ですよ」
悪いことをしたなどとは微塵も感じていない笑顔。
これが極道なのだと改めて身を引き締める明日夢。
うかうかしていると、骨までしゃぶられておしまいだ。
そういう意味では、彼らをあの社長に近づけるのは賢明な判断とは言えないのかもしれないが………。
あの日垣間見た彼らの友情にかけてみよう。
なにか他に連絡を取る手段が見つかるかもしれない。
そう。
彼らしか知ることのない連絡方法とかで。
勝率の低い賭けだというのは重々承知している。
ただここでじっと情報が集まるのを末よりはマシ。
そう思えた。
「………宜しいのですか?明日夢さん。彼を気に入っていらしたのでは?」
「…………余計な詮索を続けるのならタクシーを拾うことにします」
下世話な話にはもう飽きた。
何を何処まで知られているかもどうでもいい。
「邪魔をするなら貴方は必要ない」
残酷なまではっきりと口にした祖の言葉に、初めて曽根が動揺を見せた。
「私は不要だと?」
「これ以上、余計な真似をするつもりならば」
………………許さない。
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