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どじょうなんていらぬ、鰻を寄越せ。
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要約すればそうなりますね、と。
言いたいところだが、部長の背後の圧がすごい。
どうしたんですが部長。
なんだか今日はちょっとおかしいですよ。
意外なことに、先に折れたのは竜児だった。
「仕方ありませんね。賢治がそこまで言うのであれば、ここは貸しにしておきましょう」
「?百万円はいいの?」
「そんな端金でタカ子をやりとりするわけにはいかないでしょう?」
「おぉ…」
ちょっと感動した。
私をお金でやり取りしないというところもだが、百万円をはした金と言い切れてしまう竜児の経済力がすごい。
「賢治にも言っておきなさい。くだらない事でタカ子の価値を下げるなと」
私の価値って一体おいくらなのだろう。
ちょっとハウマッチしてみたくなったが、勢いでそのまま買い叩かれても困るので、黙って頷いておく。
「仕事の手伝いというのはなんのことだ」
部長に聞かれたので、素直に答える。
「とあるホテルの一室に出没する幽霊の除霊と説得です」
「……幽霊の除霊と説得?」
除霊はともかく、説得とは何だと言いたげな表情の部長。
「むしろ個人的には説得メインで行きたいんですけどね。
悪い霊じゃないんですよ、本当に」
なにしろ心の師匠と仰いでいるくらいなので、とは言えないが。
霊を擁護する高瀬に、部長がまたいつもの呆れ顔をするかと思いきや様子が違う。
「あの短い時間に、また厄介事を自分から背負い込んできたのか」
「厄介事……」
そう言われると、返す言葉がない。
「いいか、及川君。ただでさえ君は面倒な事に巻き込まれようとしている最中なんだ。
その上でまた何かやろうというなら、俺はなんと言われてもそれを許可できない」
「部長……」
「彼には、貸しなら後で言い値で払ってやると言っておいてくれ」
つまり、話し合う余地はないということか。
残念ながら、このメンバーにはお金に困ると言う概念が存在しないらしい。
ケンちゃん、交渉決裂だよ…!!
まったくもって、思った通りに進まない事ばかり。厄日だ。そうに違いない。
「んじゃ、俺も谷崎に同意ってことにしとこうかな。
便利屋くんには色々と恩もあるんだけど……それとこれとは別ってね」
「主任まで…」
「高瀬くんの十八番だろ?長いものには巻かれろってさ」
ウィンクつきで謝られても、全く誠意が伝わりません。
「むぅ…」
主任は、先の件でケンちゃんにはたっぷり借りがある。
ここはケンちゃんに味方してくれるのではないかと期待していたが、世の中は思った以上に世知辛い。
部長に逆らってまで義理立てするメリットはないと、あっさり見限られたらしい。
……恩を仇で返す主任は、いろんな意味で一度痛い目を見るといいと思う。
とりあえず今後、主任からの依頼は割増料金で受けるようにケンちゃんに伝えておこう。
「行くぞ」
話はこれで終わりだとばかりに再び高瀬の手を引く部長。
竜児は既に手を離していたが、部長は先程からずっと手をつないだままだった。
もう手元から逃がさないと言わんばかりのその態度に竜児が不愉快そうに眉をひそめ、引きずらそうになった高瀬が慌てて声を上げる。
交渉材料が不発なら、後はもう誠意で何とかするしかない。
「…で、でも、でもですね!!
その除霊する相手ってのが、個人的にどうしても何とかしてあげたい相手で、私としてもできれば協力したいっていうか……」
心の師匠をこのまま放置するなど、そんな心苦しいことはできない。
「貸しとか関係なく、できればこのままいかせて欲しいんですっ…!!」
もうこのまま途中退社にしてくれて構わないから、と。
必死でくい下がる高瀬に、「どうするよ?」と目で部長へと問いかける主任。
部長が足を止め、高瀬に問いかける。
「……なぜそこまでその霊を庇うんだ?」
その霊に何がある?
そう言われ、高瀬はバカにされるのを承知で、ついに真実を口にする覚悟を決めた。
「私の師匠なんです」と。
「「「……師匠?」」」
これには部長や主任だけでなく、竜児までもが呆れた表情で声をあげた。
…………だから言いたくなかったんだ。
「――――その様子では、元々知り合いだった、という話ではなさそうだな」
「ってことは………え?まさかこの短時間に幽霊と師弟関係結んで帰って来たわけ?高瀬君、君いくらなんでもそれは………」
「さすがタカ子、想像の斜め上を行きますね」
言いたい放題の二人。
頭痛をこらえるように片手で額を抑えるのは部長だ。
「師匠というのは……どういう意味だ」
絞り出すようなその声に申し訳なさを覚えつつ、高瀬としては素直に答えるしかない。
「どういうもこういうも、一般常識的な師匠の意味で合ってると思うんですけど…」
むしろそれ以外の師匠の意味を知らないと言えば、ひどい渋面をした部長が嘆息する。
「つまりこういうことか。
君は、そのホテルに出没する霊に対して、既に師匠と呼ぶまでに心を寄せてしまったために、見捨てられなくなったと」
これには迷わず頷いた。
いっそもう晴れ晴れした気分で言いきれる。
「私の心の師匠です!!」
大切なことを教えてくれた恩人でもある。
「一体何がどうなったらそう言う展開になるのか、俺にはさっぱり訳がわからないんだけど…」
「女の世界にはいろいろあるんですよ」
したり顔でいう高瀬に腹が立ったのか、ちょん、とその鼻をつまむ主任。
「あのね。既に人生終えてる相手に人生相談してどうすんの」
「人生相談じゃありません、女の心構えについてです!!」
「そんなものは中塚くんにでも相談すればいいだろう」
「う」
部長からのダイレクトアタック的正論が来たが、ここで負けては女が廃る。
「それはそれこれはこれです!」
主任直伝、伝家の宝刀を放つ高瀬。
「そんな言い訳が通じると思うのか」
「!?」
「あはは。残念だったね、高瀬君」
てへぺろ、と舌を出す主任。
「ひどいっ。主任は良くて私は駄目なんですか部長!?」
同じ台詞を口にして私だけ怒られるとはなんたる理不尽か。
主任を指差し「ずるいです!!」と力一杯主張する。
「柳の下に二匹目のどじょうはいなかったみたいだねぇ」
二番煎じは成功しないという慣用句であるが、そんなことはどうでもいい。
「どじょうなんて最初から探してません。
狙いはあくまで鰻です!!」
蒲焼き最高!!
「………そんな言葉初耳なんだけど。それどういう意味か説明してくれる?」
訳がわからない、と顔にかかれた主任にズバリ胸を張って答える。
「狙うは大穴」
「…………」
やるからには大逆転を目指します。
「それって駄目元と大差ないんじゃ…?」とぼそり呟く主任はこの際無視だ。
いいんです、気の持ちようです!!
「というわけで部長、許可をください」
「全くなんの脈絡もなく言いきったね?」
「チャンスは前髪しかないんですよ!!」
ちょっと主任、さっきっからちょこちょこうるさい!
その時、援護射撃は思わぬ方角から飛んできた。
「……諦めた方がいいですよ。
これまでの経験で言わせてもらうと、タカ子を無理に止めたところでなんの意味もありませんから」
言いたいところだが、部長の背後の圧がすごい。
どうしたんですが部長。
なんだか今日はちょっとおかしいですよ。
意外なことに、先に折れたのは竜児だった。
「仕方ありませんね。賢治がそこまで言うのであれば、ここは貸しにしておきましょう」
「?百万円はいいの?」
「そんな端金でタカ子をやりとりするわけにはいかないでしょう?」
「おぉ…」
ちょっと感動した。
私をお金でやり取りしないというところもだが、百万円をはした金と言い切れてしまう竜児の経済力がすごい。
「賢治にも言っておきなさい。くだらない事でタカ子の価値を下げるなと」
私の価値って一体おいくらなのだろう。
ちょっとハウマッチしてみたくなったが、勢いでそのまま買い叩かれても困るので、黙って頷いておく。
「仕事の手伝いというのはなんのことだ」
部長に聞かれたので、素直に答える。
「とあるホテルの一室に出没する幽霊の除霊と説得です」
「……幽霊の除霊と説得?」
除霊はともかく、説得とは何だと言いたげな表情の部長。
「むしろ個人的には説得メインで行きたいんですけどね。
悪い霊じゃないんですよ、本当に」
なにしろ心の師匠と仰いでいるくらいなので、とは言えないが。
霊を擁護する高瀬に、部長がまたいつもの呆れ顔をするかと思いきや様子が違う。
「あの短い時間に、また厄介事を自分から背負い込んできたのか」
「厄介事……」
そう言われると、返す言葉がない。
「いいか、及川君。ただでさえ君は面倒な事に巻き込まれようとしている最中なんだ。
その上でまた何かやろうというなら、俺はなんと言われてもそれを許可できない」
「部長……」
「彼には、貸しなら後で言い値で払ってやると言っておいてくれ」
つまり、話し合う余地はないということか。
残念ながら、このメンバーにはお金に困ると言う概念が存在しないらしい。
ケンちゃん、交渉決裂だよ…!!
まったくもって、思った通りに進まない事ばかり。厄日だ。そうに違いない。
「んじゃ、俺も谷崎に同意ってことにしとこうかな。
便利屋くんには色々と恩もあるんだけど……それとこれとは別ってね」
「主任まで…」
「高瀬くんの十八番だろ?長いものには巻かれろってさ」
ウィンクつきで謝られても、全く誠意が伝わりません。
「むぅ…」
主任は、先の件でケンちゃんにはたっぷり借りがある。
ここはケンちゃんに味方してくれるのではないかと期待していたが、世の中は思った以上に世知辛い。
部長に逆らってまで義理立てするメリットはないと、あっさり見限られたらしい。
……恩を仇で返す主任は、いろんな意味で一度痛い目を見るといいと思う。
とりあえず今後、主任からの依頼は割増料金で受けるようにケンちゃんに伝えておこう。
「行くぞ」
話はこれで終わりだとばかりに再び高瀬の手を引く部長。
竜児は既に手を離していたが、部長は先程からずっと手をつないだままだった。
もう手元から逃がさないと言わんばかりのその態度に竜児が不愉快そうに眉をひそめ、引きずらそうになった高瀬が慌てて声を上げる。
交渉材料が不発なら、後はもう誠意で何とかするしかない。
「…で、でも、でもですね!!
その除霊する相手ってのが、個人的にどうしても何とかしてあげたい相手で、私としてもできれば協力したいっていうか……」
心の師匠をこのまま放置するなど、そんな心苦しいことはできない。
「貸しとか関係なく、できればこのままいかせて欲しいんですっ…!!」
もうこのまま途中退社にしてくれて構わないから、と。
必死でくい下がる高瀬に、「どうするよ?」と目で部長へと問いかける主任。
部長が足を止め、高瀬に問いかける。
「……なぜそこまでその霊を庇うんだ?」
その霊に何がある?
そう言われ、高瀬はバカにされるのを承知で、ついに真実を口にする覚悟を決めた。
「私の師匠なんです」と。
「「「……師匠?」」」
これには部長や主任だけでなく、竜児までもが呆れた表情で声をあげた。
…………だから言いたくなかったんだ。
「――――その様子では、元々知り合いだった、という話ではなさそうだな」
「ってことは………え?まさかこの短時間に幽霊と師弟関係結んで帰って来たわけ?高瀬君、君いくらなんでもそれは………」
「さすがタカ子、想像の斜め上を行きますね」
言いたい放題の二人。
頭痛をこらえるように片手で額を抑えるのは部長だ。
「師匠というのは……どういう意味だ」
絞り出すようなその声に申し訳なさを覚えつつ、高瀬としては素直に答えるしかない。
「どういうもこういうも、一般常識的な師匠の意味で合ってると思うんですけど…」
むしろそれ以外の師匠の意味を知らないと言えば、ひどい渋面をした部長が嘆息する。
「つまりこういうことか。
君は、そのホテルに出没する霊に対して、既に師匠と呼ぶまでに心を寄せてしまったために、見捨てられなくなったと」
これには迷わず頷いた。
いっそもう晴れ晴れした気分で言いきれる。
「私の心の師匠です!!」
大切なことを教えてくれた恩人でもある。
「一体何がどうなったらそう言う展開になるのか、俺にはさっぱり訳がわからないんだけど…」
「女の世界にはいろいろあるんですよ」
したり顔でいう高瀬に腹が立ったのか、ちょん、とその鼻をつまむ主任。
「あのね。既に人生終えてる相手に人生相談してどうすんの」
「人生相談じゃありません、女の心構えについてです!!」
「そんなものは中塚くんにでも相談すればいいだろう」
「う」
部長からのダイレクトアタック的正論が来たが、ここで負けては女が廃る。
「それはそれこれはこれです!」
主任直伝、伝家の宝刀を放つ高瀬。
「そんな言い訳が通じると思うのか」
「!?」
「あはは。残念だったね、高瀬君」
てへぺろ、と舌を出す主任。
「ひどいっ。主任は良くて私は駄目なんですか部長!?」
同じ台詞を口にして私だけ怒られるとはなんたる理不尽か。
主任を指差し「ずるいです!!」と力一杯主張する。
「柳の下に二匹目のどじょうはいなかったみたいだねぇ」
二番煎じは成功しないという慣用句であるが、そんなことはどうでもいい。
「どじょうなんて最初から探してません。
狙いはあくまで鰻です!!」
蒲焼き最高!!
「………そんな言葉初耳なんだけど。それどういう意味か説明してくれる?」
訳がわからない、と顔にかかれた主任にズバリ胸を張って答える。
「狙うは大穴」
「…………」
やるからには大逆転を目指します。
「それって駄目元と大差ないんじゃ…?」とぼそり呟く主任はこの際無視だ。
いいんです、気の持ちようです!!
「というわけで部長、許可をください」
「全くなんの脈絡もなく言いきったね?」
「チャンスは前髪しかないんですよ!!」
ちょっと主任、さっきっからちょこちょこうるさい!
その時、援護射撃は思わぬ方角から飛んできた。
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