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同類憐れむ。
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そんな突っ込んだことを聞いて怒られるんじゃないかな、と。
思わないでもなかったのだが、返ってきたのは予想外の反応だった。
「それはね、あの男が史上最低のゴミ屑だったからよ」
「……はい?」
一体どういう意味なのか、その一言では判断し兼ねる。
とりあえずものすごく頭にきていることだけは伝わったが。
「あ~。なんとなくわかったかも」
「……どゆこと?」
これまでの調査過程でなにか知り得ているのか訳知り顔のケンちゃん。
「遺産の全てを使っても借金の返済に追いつかないと知ったあの男…。詐欺グループと手を組んで偽の投資話をでっちあげ、うちの両親をハメようとしたのよ」
・・・・・・・・・・・。
もうなんて言ったらいいかわからないがとりあえず一言、
「クズですね」
「でしょう」
今初めて矢部先輩との意見の一致を見たかもしれない。
そこで思い出すのは例の寺尾夫人の話。
「あ~……やっぱりかぁ」と、妙に納得している様子のケンちゃん。
「もしかして、寺尾のおばさんが被害にあった詐欺ってやつも?」
「…まぁな。その疑いはあったんだ」
もともと詐欺グループというのはトカゲの尻尾切りが早く、その黒幕までは短時間で調べきれていなかったらしい。
「じゃあ、矢部先輩のご両親、騙されちゃったんですか!?」
だとしたら大変だと思ったが、「まさか!」と若干お怒り気味に否定された。
「あんな怪しすぎる儲け話に食いつくわけが無いでしょ。馬鹿にしてるにも程があるわ!!」
なんでも元本を完全に保証した上での旨すぎる投資話だったらしい。
さらっと話を聞いたが、どう聞いても質の悪いネズミ講だった。
「……でも食いついちゃった人がいるわけですよね……」
「………」
気まずそうに視線を逸らしたところを見ると、寺尾のおばさんの話を知らないとは思えない。
普段の矢部先輩なら「そんなのは自業自得なのよ!」位いいそうだし。
「……矢部先輩は、知ってましたよね?寺尾さんが詐欺の被害にあったこと」
きっとシングルマザーの弱みに漬け込まれたということだろう。
母親一人で子供を育てていくには相当なお金がかかる。
「………」
どうやらその件に関しては答えたくないようなので、話題を変えることにした。
「ちなみに矢部先輩はどうやってその詐欺を見抜いたんですか」
「見抜くも何もないわよ。厚顔無恥なあの男がわざわざ自分でその話を持ち込んできたから、その場でたたき出して、その足で警察に通報してやったわ」
「お~!!」
さすが緊急回避能力Sレベルの矢部先輩。対処が早い。
「あんな男の言うセリフ、信じられるわけ無いでしょ」
つまり本当だろうと嘘だろうとそもそも興味がなかったということらしい。
「で、話は戻りますけど寺尾さんが騙されたって話はどうやって知ったんですか?」
勢いがついたついでにぺろっと話してくれないだろうか。
詐欺の被害にあったなど、早々他人に話せることではないし、何らかの付き合いがあるのは間違いないと思うのだが。
「………矢部君?」
そこで急に黙り込んでしまた矢部先輩に声を掛ける主任。
それでも返答がないのみると、主任がこっそり部長の腕をつつき、「お前いけよ」と小声で指示する。
言っておきますが、全て丸聞こえですよ、主任。
「……彼女がうちの社に派遣されてきたのも、君の紹介だったな」
「それは…!」
その件に関しては既に判明しているので、言い逃れはできない。
少なくともその時点で既に二人の間には何らかの付き合いがあったことになる。
「………正直に全て話してくれないか。大切なことかもしれないんだ」
「部長……」
声を低くし、完全に落としにかかる部長。
やれば出来る子、さすが部長。
目を潤ませ、矢部先輩の陥落は間近です。
「……彼女の方から、連絡が……」
「寺尾さんの方から?」
それはどういうことだろう。
「騙されたと知ってあの男に連絡を取ろうとしたけど、既に連絡が付かず……。
あちらも調査会社の方にお金を払って私の身元を調べたみたいだったわ」
「……ちなみにそれは、どういう連絡だったんですか?」
「親族なら身内のしたことに責任をとって自分たちに賠償金を支払え、ですって」
「わぁお」
とんだとばっちりがあったものだ。
思わず同情の目を向ければ、「ちょっと、やめてちょうだい!」と本気で嫌がられた。
「勿論お断りしたわよ!決まってるでしょ!他人の尻拭いなんて冗談じゃないわ。
こっちだって迷惑をかけられてるわけだし、その時には既に警察に被害届も提出済みだったから、騒がれる前に警察を呼んでお帰り願ったわよ」
下手に揉め事を起こすくらいなら、最初から警察を挟んでしまったほうが話は早い。
…とはいっても、寺尾夫人は警察を呼ぶと言った途端に逃げ帰ってしまったらしいが。
「まぁ、当然の判断だよなぁ…」
仕方ないと納得する主任。
部長はそんな質の悪い人間を社内に入れたのかと渋い顔だ。
矢部先輩にとってもその話は身内の恥をさらすようなものだったのだろう。
確かにあまり外聞のいい話ではない。
それも意中の相手に話して聞かせるには最悪だ。
さっきからちらちらと部長を見ている様子がいじらしいが、今はそんなことを気にしている場合ではないのです。
「じゃあ、その話はいいとして、矢部先輩が例の人の調査を始めたことと、今の話とに何の関係が?」
そう聞けば、矢部先輩からは「馬鹿ね」と一言。
「あの男が一度の失敗で懲りるはずがないでしょ。これ以上迷惑をかけられるのも御免だったし、あっちがその気なら、先にこちらであの男の弱みを握って黙らせようと思ったのよ」
うまくいけば、殺人罪で刑務所行き。
そうなればこちらは一安心……って。
「情け容赦ないですね」
「身内だからって犯罪者を庇う理由はないわ」
「ごもっともで……」
つまり怪しさ全開だったので、つつけば必ずなにか出ると確信して調査を始めたということか。
「あなたも随分苦労してたのね…」と、しみじみした口調でつぶやく中塚女史。
そういえば中塚女史も身内に迷惑をかけられている人間。
思わず親近感覚えてしまうのも当然といえば当然だ。
「あなたに同情される謂れはないわよ」
中塚女史の家庭の事情など知る由もない矢部先輩は、上から目線の同情だと感じふんと鼻を鳴らす。
「まぁまぁ矢部君…。落ち着いて」
双方の事情を知る主任が仲介に入り、矢部先輩をベッドの隅に座らせる。
「で、これまでの話を整理すると……」
思わないでもなかったのだが、返ってきたのは予想外の反応だった。
「それはね、あの男が史上最低のゴミ屑だったからよ」
「……はい?」
一体どういう意味なのか、その一言では判断し兼ねる。
とりあえずものすごく頭にきていることだけは伝わったが。
「あ~。なんとなくわかったかも」
「……どゆこと?」
これまでの調査過程でなにか知り得ているのか訳知り顔のケンちゃん。
「遺産の全てを使っても借金の返済に追いつかないと知ったあの男…。詐欺グループと手を組んで偽の投資話をでっちあげ、うちの両親をハメようとしたのよ」
・・・・・・・・・・・。
もうなんて言ったらいいかわからないがとりあえず一言、
「クズですね」
「でしょう」
今初めて矢部先輩との意見の一致を見たかもしれない。
そこで思い出すのは例の寺尾夫人の話。
「あ~……やっぱりかぁ」と、妙に納得している様子のケンちゃん。
「もしかして、寺尾のおばさんが被害にあった詐欺ってやつも?」
「…まぁな。その疑いはあったんだ」
もともと詐欺グループというのはトカゲの尻尾切りが早く、その黒幕までは短時間で調べきれていなかったらしい。
「じゃあ、矢部先輩のご両親、騙されちゃったんですか!?」
だとしたら大変だと思ったが、「まさか!」と若干お怒り気味に否定された。
「あんな怪しすぎる儲け話に食いつくわけが無いでしょ。馬鹿にしてるにも程があるわ!!」
なんでも元本を完全に保証した上での旨すぎる投資話だったらしい。
さらっと話を聞いたが、どう聞いても質の悪いネズミ講だった。
「……でも食いついちゃった人がいるわけですよね……」
「………」
気まずそうに視線を逸らしたところを見ると、寺尾のおばさんの話を知らないとは思えない。
普段の矢部先輩なら「そんなのは自業自得なのよ!」位いいそうだし。
「……矢部先輩は、知ってましたよね?寺尾さんが詐欺の被害にあったこと」
きっとシングルマザーの弱みに漬け込まれたということだろう。
母親一人で子供を育てていくには相当なお金がかかる。
「………」
どうやらその件に関しては答えたくないようなので、話題を変えることにした。
「ちなみに矢部先輩はどうやってその詐欺を見抜いたんですか」
「見抜くも何もないわよ。厚顔無恥なあの男がわざわざ自分でその話を持ち込んできたから、その場でたたき出して、その足で警察に通報してやったわ」
「お~!!」
さすが緊急回避能力Sレベルの矢部先輩。対処が早い。
「あんな男の言うセリフ、信じられるわけ無いでしょ」
つまり本当だろうと嘘だろうとそもそも興味がなかったということらしい。
「で、話は戻りますけど寺尾さんが騙されたって話はどうやって知ったんですか?」
勢いがついたついでにぺろっと話してくれないだろうか。
詐欺の被害にあったなど、早々他人に話せることではないし、何らかの付き合いがあるのは間違いないと思うのだが。
「………矢部君?」
そこで急に黙り込んでしまた矢部先輩に声を掛ける主任。
それでも返答がないのみると、主任がこっそり部長の腕をつつき、「お前いけよ」と小声で指示する。
言っておきますが、全て丸聞こえですよ、主任。
「……彼女がうちの社に派遣されてきたのも、君の紹介だったな」
「それは…!」
その件に関しては既に判明しているので、言い逃れはできない。
少なくともその時点で既に二人の間には何らかの付き合いがあったことになる。
「………正直に全て話してくれないか。大切なことかもしれないんだ」
「部長……」
声を低くし、完全に落としにかかる部長。
やれば出来る子、さすが部長。
目を潤ませ、矢部先輩の陥落は間近です。
「……彼女の方から、連絡が……」
「寺尾さんの方から?」
それはどういうことだろう。
「騙されたと知ってあの男に連絡を取ろうとしたけど、既に連絡が付かず……。
あちらも調査会社の方にお金を払って私の身元を調べたみたいだったわ」
「……ちなみにそれは、どういう連絡だったんですか?」
「親族なら身内のしたことに責任をとって自分たちに賠償金を支払え、ですって」
「わぁお」
とんだとばっちりがあったものだ。
思わず同情の目を向ければ、「ちょっと、やめてちょうだい!」と本気で嫌がられた。
「勿論お断りしたわよ!決まってるでしょ!他人の尻拭いなんて冗談じゃないわ。
こっちだって迷惑をかけられてるわけだし、その時には既に警察に被害届も提出済みだったから、騒がれる前に警察を呼んでお帰り願ったわよ」
下手に揉め事を起こすくらいなら、最初から警察を挟んでしまったほうが話は早い。
…とはいっても、寺尾夫人は警察を呼ぶと言った途端に逃げ帰ってしまったらしいが。
「まぁ、当然の判断だよなぁ…」
仕方ないと納得する主任。
部長はそんな質の悪い人間を社内に入れたのかと渋い顔だ。
矢部先輩にとってもその話は身内の恥をさらすようなものだったのだろう。
確かにあまり外聞のいい話ではない。
それも意中の相手に話して聞かせるには最悪だ。
さっきからちらちらと部長を見ている様子がいじらしいが、今はそんなことを気にしている場合ではないのです。
「じゃあ、その話はいいとして、矢部先輩が例の人の調査を始めたことと、今の話とに何の関係が?」
そう聞けば、矢部先輩からは「馬鹿ね」と一言。
「あの男が一度の失敗で懲りるはずがないでしょ。これ以上迷惑をかけられるのも御免だったし、あっちがその気なら、先にこちらであの男の弱みを握って黙らせようと思ったのよ」
うまくいけば、殺人罪で刑務所行き。
そうなればこちらは一安心……って。
「情け容赦ないですね」
「身内だからって犯罪者を庇う理由はないわ」
「ごもっともで……」
つまり怪しさ全開だったので、つつけば必ずなにか出ると確信して調査を始めたということか。
「あなたも随分苦労してたのね…」と、しみじみした口調でつぶやく中塚女史。
そういえば中塚女史も身内に迷惑をかけられている人間。
思わず親近感覚えてしまうのも当然といえば当然だ。
「あなたに同情される謂れはないわよ」
中塚女史の家庭の事情など知る由もない矢部先輩は、上から目線の同情だと感じふんと鼻を鳴らす。
「まぁまぁ矢部君…。落ち着いて」
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