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絶対領域。
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「そ…」
――――れは…。
流石にいかがなものだろうかと考え、返答に窮する。
そういえば今朝も妙な発言をしていたが、一体どこまで本気なのだろうか。
ここはいっそ主任に乗ってみるべきかと考え、思い切って「んじゃあ、いい―」
ですよ、と答えかけたその瞬間。
「うわっ…!!」
「――――あぁ、すまない。お玉を落としたようだ」
「落としたって……でも今飛んできたような」
どう見ても主任めがけて。
しかも見事なコントロールでお玉は主任の頭にコンとぶつかり、そのまま床に転がっている。
「手が滑った」
そう言いながら立ち上がり、お玉を回収する部長。
「え、え~っと……床、雑巾とかで…」
「大丈夫大丈夫。ペーパータオルで拭き取れば平気でしょ。…というか、できれば俺のことを先に心配して欲しいんだけど?」
言われてみれば、髪の毛のてっぺんが少し濡れている。
そこに戻ってきた部長。
持ってきたタオルを非常に雑な手つきで主任の頭の上に落とし、慌てる高瀬に「君はそのままでいい」と告げる。
「下手に動くと被害が増える」
「ううっ……」
反論したいけど反論できない。
やることもなくなり、とりあえずご要望通り、主任へ「大丈夫ですか?」と声をかける。
「確かに心配してくれとは言ったけど。…まさに取ってつけたようなセリフだねぇ…」
タオルで頭を乾かしながら、つまらなそうにぼやく主任。
何を求めていたのかわからないが、なんとなく今のは主任が悪いような気がしないでもない。
邪魔だと言われたが、流石にぼうっとしているのもなんだし片付けを手伝おうかなと、立ち上がりかける高瀬。
「なぁ、及川くん」
「はい?」
そのタイミングで声をかけられ、中腰のまま振り返る。
「ずっと思ってたんだけどさ。今度から君の事、タカ子ちゃんって呼んでもいいかな?」
なんで今急にそんなことを?と思いながらも、口は即座に答えを告げていた。
「駄目です」
「……え?」
「絶対ダメです」
あまりにきっぱりと断った高瀬に、話が聞こえていたらしい部長もまた少し驚いてこちらを見ている。
だが、それだけはダメだ。
たとえ言ったのが部長でも、この答えは変わらない。
「例の幼馴染に怒られるから?」
「――それもありますけど、ただ単に私が不愉快だからです」
不愉快。
強い嫌悪を表すその言葉に、軽いノリで口にした主任が少し困った様子で首をかしげている。
そこまで嫌がられるとは思ってもみなかったのだろう。
「……名前を呼ばれるのが、嫌なのか?」
戻ってきた部長に問われ、少し考える。
「嫌…というか、これはあの2人だけの名前なんで…」
他の人間に呼ばれると、強い違和感を覚えて気分が悪い。
あの二人が嫌がる、というのもあるのだが…。
「他人に踏み入れられたくない領域、ってこと?」
主任に言われ、自分でもあぁそうかと思う。
「多分、そういうことです」
踏み入れられたくない。これ以上内側に、入ってきて欲しくない。
「……そう」
食い下がるかと思った主任だが、不思議とそれ以上追求されることもなく。
どことなく寂しげなその様子に、申し訳なさが少しだけよぎる。
「え~っと…。その名前以外なら別になんでも…」
要は同じ名前を呼ばれなければいいだけで、とついフォローを口にする高瀬。
「なんでも?んじゃあ、高瀬君って呼んでも?」
「はぁ。どうぞご自由に…」
それ位別に何の問題もない。
高校時代の女友達には、高瀬舟からとって「フネ」呼ばわりする強者もいたことだし…。
(当時は「サザエさん一家じゃねぇよ!」とツッコミを入れるのがマイブームだった)
一瞬、つい最近勝手に名前を付けようとした男の顔がちらりと頭に浮かんだが、すぐにそれを脳裏からかき消す。
あの男を頼るような事態などそうそう起こるはずもない。
実際、今回の件でも結局あの男とは無関係で済ませることができたし…。
噂をすれば影、というが、これももしかしてフラグなのだろうか。
だとしたらそうとう面倒くさいなと、そんなことを考えていると、いつの間にかすっかり上機嫌になった主任が、にやにやとした顔で部長を見上げている。
「谷崎、お前は?」
「…何の話だ」
「だから、高瀬君のあだ名だよ。俺は名前で呼ばせてもらうことにしたけど、お前はどうする?…あぁ、安心してね。職場ではちゃんと今まで通りにするからさ」
後半、高瀬に向けたセリフに、当たり前だと強く頷く。
主任が突然名前呼びを始めたなんて、社内のいい噂の種だ。
それに、会社以外の場所で主任に会う機会などそう多くはないし…。
結局は今までと変わらないということだろう。
部長がそんなことに興味を持つとも思えず、どうせ冷たくあしらわれるんだろうな、と思っていると案の定。
「お前の真似事は御免だ」
「またまた、強がっちゃってまぁ…」
からかいのこもったその言葉に、渋面をひどくする部長。
しかしその様子を気にすることなく、再び高瀬に向き直る主任。
「な、高瀬君。こいつも同じく呼んでもいいだろ?俺たちだけの呼び名ってことでさ!」
「はぁ…」
幼馴染二人の真似事のつもりなのかなんなのか。
別にどうでもいいけどなぁと思いながら返事をする。
巻き込まれた部長はいい迷惑だろう。
「とりあえず私の独断と偏見でご飯を投入しますよ~」
いろんな事が有耶無耶になったしもういいや、と勝手な話を始めた主任は放置して鍋の締めを作り始める高瀬。
それを見て、無言で鍋にお玉を戻す部長。
あっという間にぐつぐつと煮えて、いい加減になってきた。
猫舌なので少し早めに切り上げて、一緒に買ってきた卵を投入し、白身を崩す。
ちょうど良く冷めたところで完成だ。
そこですっかり先ほどの話題など何もなかったかのように、平然とした様子で出来上がった雑炊鍋を覗き込む主任。
「お、美味そ」
「ダシが出てますからね~」
流石高級そうな鍋の具は一味違う。
今回はこの2人と一緒だったが、次は幼馴染二人にも食べさせてあげたいと思う位には。
まだ他の鍋セットも残っていたし、今度はと。
「そういや、君の幼馴染二人にもお土産送っといたから」
「え」
浸っていたところに、まさかの発言が来た。
「勿論、依頼料とは別口にね。まぁ、お礼替わりといっちゃなんだけど」
迷惑をかけたからさ、と軽い調子の主任。
「まさか鍋も?」
「むしろ値段的にも鍋メインでしょ」
あのご当地スナック菓子等は流石に遠慮したらしい。
ラーメンキャラメル、なんとなく部長宅にも持ってきて早速味見しましたが、何とも言えない味でした。
部長の眉間にもシワがひとつ増えて…。
「…ってことは鍋×3?」
同じものを送られているとして、あの二人のことだから絶対高瀬を呼ぶ。
むしろ今すぐ連絡が入っていてもおかしくはない。
そう思ってちらりと携帯を見ると…。
「あ」
不在着信を知らせる通知が、赤く点灯している。
いつの間にか、既に連絡が入っていたらしい。
恐る恐るどちらからだろうかと確認すれば、なんと二人ほぼ同時。
「おぅ…」
どうしよう、一人だけ抜け駆けして食べたとか怒られる予感しかない。
しかも部長の家にいるとか言ったら絶対もっと怒られる。
このまま黙って一度家に帰るという手もあるが、でも目の前にはできたての雑炊が…!!
「くっ…!」
ここに来て、まさかの苦渋の選択が来た。
――――れは…。
流石にいかがなものだろうかと考え、返答に窮する。
そういえば今朝も妙な発言をしていたが、一体どこまで本気なのだろうか。
ここはいっそ主任に乗ってみるべきかと考え、思い切って「んじゃあ、いい―」
ですよ、と答えかけたその瞬間。
「うわっ…!!」
「――――あぁ、すまない。お玉を落としたようだ」
「落としたって……でも今飛んできたような」
どう見ても主任めがけて。
しかも見事なコントロールでお玉は主任の頭にコンとぶつかり、そのまま床に転がっている。
「手が滑った」
そう言いながら立ち上がり、お玉を回収する部長。
「え、え~っと……床、雑巾とかで…」
「大丈夫大丈夫。ペーパータオルで拭き取れば平気でしょ。…というか、できれば俺のことを先に心配して欲しいんだけど?」
言われてみれば、髪の毛のてっぺんが少し濡れている。
そこに戻ってきた部長。
持ってきたタオルを非常に雑な手つきで主任の頭の上に落とし、慌てる高瀬に「君はそのままでいい」と告げる。
「下手に動くと被害が増える」
「ううっ……」
反論したいけど反論できない。
やることもなくなり、とりあえずご要望通り、主任へ「大丈夫ですか?」と声をかける。
「確かに心配してくれとは言ったけど。…まさに取ってつけたようなセリフだねぇ…」
タオルで頭を乾かしながら、つまらなそうにぼやく主任。
何を求めていたのかわからないが、なんとなく今のは主任が悪いような気がしないでもない。
邪魔だと言われたが、流石にぼうっとしているのもなんだし片付けを手伝おうかなと、立ち上がりかける高瀬。
「なぁ、及川くん」
「はい?」
そのタイミングで声をかけられ、中腰のまま振り返る。
「ずっと思ってたんだけどさ。今度から君の事、タカ子ちゃんって呼んでもいいかな?」
なんで今急にそんなことを?と思いながらも、口は即座に答えを告げていた。
「駄目です」
「……え?」
「絶対ダメです」
あまりにきっぱりと断った高瀬に、話が聞こえていたらしい部長もまた少し驚いてこちらを見ている。
だが、それだけはダメだ。
たとえ言ったのが部長でも、この答えは変わらない。
「例の幼馴染に怒られるから?」
「――それもありますけど、ただ単に私が不愉快だからです」
不愉快。
強い嫌悪を表すその言葉に、軽いノリで口にした主任が少し困った様子で首をかしげている。
そこまで嫌がられるとは思ってもみなかったのだろう。
「……名前を呼ばれるのが、嫌なのか?」
戻ってきた部長に問われ、少し考える。
「嫌…というか、これはあの2人だけの名前なんで…」
他の人間に呼ばれると、強い違和感を覚えて気分が悪い。
あの二人が嫌がる、というのもあるのだが…。
「他人に踏み入れられたくない領域、ってこと?」
主任に言われ、自分でもあぁそうかと思う。
「多分、そういうことです」
踏み入れられたくない。これ以上内側に、入ってきて欲しくない。
「……そう」
食い下がるかと思った主任だが、不思議とそれ以上追求されることもなく。
どことなく寂しげなその様子に、申し訳なさが少しだけよぎる。
「え~っと…。その名前以外なら別になんでも…」
要は同じ名前を呼ばれなければいいだけで、とついフォローを口にする高瀬。
「なんでも?んじゃあ、高瀬君って呼んでも?」
「はぁ。どうぞご自由に…」
それ位別に何の問題もない。
高校時代の女友達には、高瀬舟からとって「フネ」呼ばわりする強者もいたことだし…。
(当時は「サザエさん一家じゃねぇよ!」とツッコミを入れるのがマイブームだった)
一瞬、つい最近勝手に名前を付けようとした男の顔がちらりと頭に浮かんだが、すぐにそれを脳裏からかき消す。
あの男を頼るような事態などそうそう起こるはずもない。
実際、今回の件でも結局あの男とは無関係で済ませることができたし…。
噂をすれば影、というが、これももしかしてフラグなのだろうか。
だとしたらそうとう面倒くさいなと、そんなことを考えていると、いつの間にかすっかり上機嫌になった主任が、にやにやとした顔で部長を見上げている。
「谷崎、お前は?」
「…何の話だ」
「だから、高瀬君のあだ名だよ。俺は名前で呼ばせてもらうことにしたけど、お前はどうする?…あぁ、安心してね。職場ではちゃんと今まで通りにするからさ」
後半、高瀬に向けたセリフに、当たり前だと強く頷く。
主任が突然名前呼びを始めたなんて、社内のいい噂の種だ。
それに、会社以外の場所で主任に会う機会などそう多くはないし…。
結局は今までと変わらないということだろう。
部長がそんなことに興味を持つとも思えず、どうせ冷たくあしらわれるんだろうな、と思っていると案の定。
「お前の真似事は御免だ」
「またまた、強がっちゃってまぁ…」
からかいのこもったその言葉に、渋面をひどくする部長。
しかしその様子を気にすることなく、再び高瀬に向き直る主任。
「な、高瀬君。こいつも同じく呼んでもいいだろ?俺たちだけの呼び名ってことでさ!」
「はぁ…」
幼馴染二人の真似事のつもりなのかなんなのか。
別にどうでもいいけどなぁと思いながら返事をする。
巻き込まれた部長はいい迷惑だろう。
「とりあえず私の独断と偏見でご飯を投入しますよ~」
いろんな事が有耶無耶になったしもういいや、と勝手な話を始めた主任は放置して鍋の締めを作り始める高瀬。
それを見て、無言で鍋にお玉を戻す部長。
あっという間にぐつぐつと煮えて、いい加減になってきた。
猫舌なので少し早めに切り上げて、一緒に買ってきた卵を投入し、白身を崩す。
ちょうど良く冷めたところで完成だ。
そこですっかり先ほどの話題など何もなかったかのように、平然とした様子で出来上がった雑炊鍋を覗き込む主任。
「お、美味そ」
「ダシが出てますからね~」
流石高級そうな鍋の具は一味違う。
今回はこの2人と一緒だったが、次は幼馴染二人にも食べさせてあげたいと思う位には。
まだ他の鍋セットも残っていたし、今度はと。
「そういや、君の幼馴染二人にもお土産送っといたから」
「え」
浸っていたところに、まさかの発言が来た。
「勿論、依頼料とは別口にね。まぁ、お礼替わりといっちゃなんだけど」
迷惑をかけたからさ、と軽い調子の主任。
「まさか鍋も?」
「むしろ値段的にも鍋メインでしょ」
あのご当地スナック菓子等は流石に遠慮したらしい。
ラーメンキャラメル、なんとなく部長宅にも持ってきて早速味見しましたが、何とも言えない味でした。
部長の眉間にもシワがひとつ増えて…。
「…ってことは鍋×3?」
同じものを送られているとして、あの二人のことだから絶対高瀬を呼ぶ。
むしろ今すぐ連絡が入っていてもおかしくはない。
そう思ってちらりと携帯を見ると…。
「あ」
不在着信を知らせる通知が、赤く点灯している。
いつの間にか、既に連絡が入っていたらしい。
恐る恐るどちらからだろうかと確認すれば、なんと二人ほぼ同時。
「おぅ…」
どうしよう、一人だけ抜け駆けして食べたとか怒られる予感しかない。
しかも部長の家にいるとか言ったら絶対もっと怒られる。
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