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だが断る!
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1「だが断る!」
「だが断る!」
ここは王の間と呼ばれる、ユリヤス王国の城の王の間
そこで俺こと、小鳥遊 空羅(たかなし かるら)はこの国で一番偉いであろう人物、この国で一番偉い人物、ユリヤス王国の王さまに向かって先程の一言を言い放った
・・・
・・・・
・・・・・?
「う、うん!?聞き間違いか?
す、すまんもう一度言ってくれぬか?
ハハハ、最近仕事が忙しくての…少々疲れていたのかもしれぬ
異世界から来た、勇者タカナシよ
これから魔王を倒す冒険に出発してくれるな?」
王様は俺の言ったことが聞き取れなかったのか、再び俺にそう命令してくる
まあ、だとしても俺の言う言葉は勿論…
先程とは変わらない
俺は先ほどよりも大きく、そして力強く一言
「だが、断る!」
すると先程以上にその場が凍りついたのは、言うまでもないだろう
ーーーー1時間前ーーーー
「うっ、ここは?」
俺は少しの頭痛に顔をしかめ、眠りから目を覚ました
キョロキョロ
俺は辺りを見渡すが、そこには何も無い
この何も無いと言うのは文字通りの意味で、見渡す限り真っ暗な空間なのである
「確か俺は……?」
俺の現在覚えている記憶と言えば、妹に夜食のデザートを買ってこいとせがまれて、仕方なしにコンビニに買いに行き、その帰りに急に頭が痛くなって…
うーんダメだ、そこまでしか思い出せない
しかしそんな状況でも俺は、普通の人であれば自分が記憶のないときに発生したと思われるこの状態を気持ち悪く思い、自分の今後ことが心配になるところなんだろうが…
「その内なんか思い出すこともあるだろ
ていうか、俺がコンビニで買ったわさびアイス練乳入りがないことの方が今は重要だ」
といった感じで、妹のためのデザートのついでに買ったアイスの方が心配になっているのだった
すると暗闇の中でやる事がなく、ボーっとしていた俺の頭上から突然暖かい光が差し込む
そしてその光は俺の目の前でスルスルと収束し、中から1人の綺麗な女性が現れた
西洋人形を思わせる美しい顔立ち
出るところは出て引っ込むところは引っ込むという理想的な体型
そして何よりも目を引くのは、彼女の頭上に浮かぶ天使の輪っかのような何か
そんな物語の中に出てくるような天使の如き女性が、俺の目の前に突如として現れたのだった
すると目の前の綺麗な女性は、黙って何も言えずにいる俺に対して優しく語りかけてくる
「混乱しているかもしれませんが、落ち着いて聞いてくださいね
大変残念な事ですがタカナシさん、あなたは先程お亡くなりになりました
そしてその亡くなったあなたの魂が、現在ここに留まっているという訳です
そのため、今いるこの空間は多くの死後の魂が集まる場所で、いわば魂の集会所のような場所なのです
そして私は、その魂を次の世界に送るお手伝いをさせていただいております
名前はキラと言います」
と、綺麗な女性、キラさんが俺の顔を覗き込むようにしてそう言ってくる
言っていることは無茶苦茶だったが…
この現実離れした容姿と、現在いる真っ暗な不思議な空間が、その話に証拠としての信憑性を与えている
そんな事もあって、本当に俺が死んでしまって、ここに送られてきたのだということが嫌でも理解出来てしまう
でもまあ、俺死んじゃったのか…
少しだけその事を残念に思ったが、キラさんの話では次の世界とやらに送ってくれるって言ってたな…
するとそんな風に考え込んでいた俺に、キラさんは再び微笑み
「混乱しているとは思いますが…何か質問などはありますか?
天界の規約で答えられない内容もありますが、ある程度の質問であれば答えることは出来ますよ」
俺はキラさんのその言葉を聞いて、そこまで何も言わず黙って聞いていたが、どうしても気になっていた質問を一言キラさんに問いかける
「そんな事よりも女神様…
俺の持ってたアイスどこ?」
と、俺の放ったその一言に、女神さまはピキッと凍りついたのであった
アイスだけに・・・
「だが断る!」
ここは王の間と呼ばれる、ユリヤス王国の城の王の間
そこで俺こと、小鳥遊 空羅(たかなし かるら)はこの国で一番偉いであろう人物、この国で一番偉い人物、ユリヤス王国の王さまに向かって先程の一言を言い放った
・・・
・・・・
・・・・・?
「う、うん!?聞き間違いか?
す、すまんもう一度言ってくれぬか?
ハハハ、最近仕事が忙しくての…少々疲れていたのかもしれぬ
異世界から来た、勇者タカナシよ
これから魔王を倒す冒険に出発してくれるな?」
王様は俺の言ったことが聞き取れなかったのか、再び俺にそう命令してくる
まあ、だとしても俺の言う言葉は勿論…
先程とは変わらない
俺は先ほどよりも大きく、そして力強く一言
「だが、断る!」
すると先程以上にその場が凍りついたのは、言うまでもないだろう
ーーーー1時間前ーーーー
「うっ、ここは?」
俺は少しの頭痛に顔をしかめ、眠りから目を覚ました
キョロキョロ
俺は辺りを見渡すが、そこには何も無い
この何も無いと言うのは文字通りの意味で、見渡す限り真っ暗な空間なのである
「確か俺は……?」
俺の現在覚えている記憶と言えば、妹に夜食のデザートを買ってこいとせがまれて、仕方なしにコンビニに買いに行き、その帰りに急に頭が痛くなって…
うーんダメだ、そこまでしか思い出せない
しかしそんな状況でも俺は、普通の人であれば自分が記憶のないときに発生したと思われるこの状態を気持ち悪く思い、自分の今後ことが心配になるところなんだろうが…
「その内なんか思い出すこともあるだろ
ていうか、俺がコンビニで買ったわさびアイス練乳入りがないことの方が今は重要だ」
といった感じで、妹のためのデザートのついでに買ったアイスの方が心配になっているのだった
すると暗闇の中でやる事がなく、ボーっとしていた俺の頭上から突然暖かい光が差し込む
そしてその光は俺の目の前でスルスルと収束し、中から1人の綺麗な女性が現れた
西洋人形を思わせる美しい顔立ち
出るところは出て引っ込むところは引っ込むという理想的な体型
そして何よりも目を引くのは、彼女の頭上に浮かぶ天使の輪っかのような何か
そんな物語の中に出てくるような天使の如き女性が、俺の目の前に突如として現れたのだった
すると目の前の綺麗な女性は、黙って何も言えずにいる俺に対して優しく語りかけてくる
「混乱しているかもしれませんが、落ち着いて聞いてくださいね
大変残念な事ですがタカナシさん、あなたは先程お亡くなりになりました
そしてその亡くなったあなたの魂が、現在ここに留まっているという訳です
そのため、今いるこの空間は多くの死後の魂が集まる場所で、いわば魂の集会所のような場所なのです
そして私は、その魂を次の世界に送るお手伝いをさせていただいております
名前はキラと言います」
と、綺麗な女性、キラさんが俺の顔を覗き込むようにしてそう言ってくる
言っていることは無茶苦茶だったが…
この現実離れした容姿と、現在いる真っ暗な不思議な空間が、その話に証拠としての信憑性を与えている
そんな事もあって、本当に俺が死んでしまって、ここに送られてきたのだということが嫌でも理解出来てしまう
でもまあ、俺死んじゃったのか…
少しだけその事を残念に思ったが、キラさんの話では次の世界とやらに送ってくれるって言ってたな…
するとそんな風に考え込んでいた俺に、キラさんは再び微笑み
「混乱しているとは思いますが…何か質問などはありますか?
天界の規約で答えられない内容もありますが、ある程度の質問であれば答えることは出来ますよ」
俺はキラさんのその言葉を聞いて、そこまで何も言わず黙って聞いていたが、どうしても気になっていた質問を一言キラさんに問いかける
「そんな事よりも女神様…
俺の持ってたアイスどこ?」
と、俺の放ったその一言に、女神さまはピキッと凍りついたのであった
アイスだけに・・・
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