好感度0になるまで終われません。

チョコパイ

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試練

覚悟

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「本当に殿下の玉子じゃないんですか?」

ヒューズが私に詰め寄る。

「あのなぁ~、鳥ではないのだから玉子を産めるわけないだろう!!」

久しぶりに聞くヒューズの嫌みに思わず苦笑する。

「例の件は調べはついたか?」

ヒューズが真顔になる。

「殿下がおっしゃった通りでした。
神殿とカリスは裏でつながっていました。」

レイヤは人の良い面しか見ない。

それは公爵夫妻のレイヤへの愛情の深さと公爵家のゆるぎない家門の強さを裏付けている。

愛されて育つから人の裏の顔など知るわけもなく、家門が強力だからこそ人の顔色を伺うことはない。

「やはり…そうか……
幼い頃からの教会による洗脳なのか、それとも…」

そう言いかけて言葉をのみこむ。
いくら腹心とは言えレイヤにも関わること、安易に口には出してはいけない。

ティセに来てディアーに出会い前世の記憶が甦ってからずっと考えていた。

私やレイヤが生まれ変わったように、あの皇帝達も生まれ変わっているのではないかと…

カリスの裏切りが教会による洗脳ならば帝国で治療を受けることで快方にむかうはずだ。

でもこれが私達と同じ生まれ変わりならば…

「証拠が見つかるまでレイヤには悟られぬように…」

ヒューズはうなずくと

「殿下、証拠しだいでは事を起こす気ですか?」

前世は守ってあげることができなかった。

でも今なら出来る。
それが帝国をまきこむとしても、死んでいく彼女をただ見送るだけの道を辿るのはもう嫌なのだ。

「父上にはもう話はつけてある。」

私の応えにヒューズが苦笑いをうかべる。

「殿下を見ていると私は人を愛することが怖くなります。

レイヤ様のために……」

ヒューズの言いたいことはわかる。

「王国を滅ぼそうとも、暴君と罵られようともかまわない。

私にとってのレイヤの幸せこそが一番大切だから…

それに……」

私はヒューズに一冊の本を渡す。

「これは……絵本?」

ヒューズが古く色褪せた表紙をめくる。

「孤児院で見つけたんだ。この話、帝国の伝記に似ていると思うのだが…」

ヒューズは絵本を読み進めていく。

バタン
絵本を閉じる音がすると、

「まさか……」

私はうなずく。

「偶然にしては恐ろしいほど一致しているだろう……」

ヒューズはうなずくと

「陛下はこの事をご存知なのですか?」

「あぁ…この件については父上から一任されている。
それに公爵夫人にも了承を得ている。」

「わかりました。
私は殿下を信じます。
そのかわり…」

ヒューズが私を見つめる。

「フレイヤ嬢も大切ですが、私にとって殿下は誰よりも大切な人です。
危険な事はご自分でなさらずに私や騎士団を利用して下さい。」

幼い頃からいつも側にいてくれる腹心であり、親友のヒューズ……

「あぁ…これからも扱き使わせてもらうよ。」

ヒューズの肩に手を置く。

「あぁ~余計なこと言わなければ良かった…」

情けない声をあげるヒューズに大声で笑った。
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