ロマネスクは突然に*完結*

チョコパイ

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知識は無駄にはなりません。

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「エステル!!
本気で言っているのか?」

「あら、お父様
才能はこういう時に
使ってこその才能ですわ」

「それはそうだが……」

「じゃあ、ゲートの
使用許可お願いします。
1週間で帰ってきますわ。」


後は材料を買って……

馬車にたっぷりと
荷物を積んで
ゲートへと向かう。

「エステル?
その格好は…………」

「お父様がこれを着なきゃ
行かせないと言ったから
仕方なく...」

マイケルが驚くのも
無理はない。
だって今の私は
シスターの格好だから…

「帝国は銀髪が珍しいから
髪を隠すには………」

「確かにエステルほどの
銀髪は見たことないな。」

「そうなのね。
父が心配症だからかと
思ったわ。」

「お嬢様、ゲートの準備が
出来たみたいです。」
付き添いの従者が跪く。


ゲートが開く
従者がエステルの目を
スカーフで優しく覆う。

「お嬢様、目をつぶっていて下さい。」

「えっ~見たかったのに」

数分後
スカーフが外される。

馬車は空を飛ぶように
素早く走る
走ること1日半。

「これは酷すぎる」

飲み水の井戸の水は
泥水と言うよりも
汚水に近いものだ。

まずは井戸水の状態を
見る。

匂いはなし。
色は焦げ茶色、泥水ね。
連れてきた金魚を入れる。
取り敢えず毒はなさそう。

私は従者に
積んできた樽を運んで
きてもらうと
井戸水を樽にいれていく

その間、マイケルには
簡易かまどを作ってもらう。

村人がいつの間にか
集まってきていたので
お手伝いをお願いした。

はじめは遠巻きに
見ていた村人も
共に汗をかき
作業するうちに
連帯感が生まれてきた。

「おぉぅ~!!」
「まさかこんなことが…」
「聖女様だ~」

ワイン樽から
チョロチョロと水が出てくる。

「まだ飲んではいけません。
この水を今から10分
煮沸します。」

馬車3台分のワイン樽と
使用する材料を
村人に渡す。

まずはワイン樽の底に
小さな穴をあけ
次に綺麗に煮沸した小石
木炭、砂利を樽に詰め
最後に布を緩く樽にはる。

後はゆっくり泥水を入れ
ワイン樽の底から出た水を
10分以上煮沸する。

実演しながら、
何度も何度も説明する。
シスターのベールが
珍しかったのか
小さな子供がベールを
引っ張る。

ベールが外れる

「あっ…」
銀の髪があらわになる。

「女神様だ」
「女神様だ、我々の女神様だ」

村人が跪き
「女神様、女神様と」
私に祈りを捧げる。

従者もマイケルも
あまりの出来事に
動けないまま
固まっている。

「通せ、公爵様が
お越しになる。
早く通せ」

村人が潮がひくように
ひいていくと
騎馬に乗った
ディアンに似たおじ様が
私を見つめている。

村長らしき人が
今起きたことを
説明する。

「ディアンから
聞いてはいたが
ここまで賢いとは…
それにとても美しい。
ディアンには
もったいない
私の嫁にならんか?」

「???」

「挨拶が遅くなって
すまない。
私はジュラ帝国の公爵
シリウスと言う。
ディアンの父だ。
よろしく頼む。」

「私は
カミュラ王国、
ハミルトンの娘エステル
と申します。
ディアン様とは
王国の専科の友人です。」

カーテシーを……
目が回る
そう言えば
馬車の中でも
樽作りしていたから
あまり寝てな……………


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