75 / 207
第3章 アーリアのダンジョンに挑もう
第75話 ケーキバイキングを調べよう
しおりを挟む
とは言ったもののケーキバイキングのお店がどこにあるのかなんて知らない。お昼時を少々過ぎているし、今からケーキバイキングの店を探して移動しているとお昼抜きになる。
そもそも近所にケーキバイキングのお店なんかあるのかな?
メルの圧に負けて、僕は借りている部屋まで戻り、メルと共に日本に転移してスマホを取り出す。
「何をしてるの?」
「ん、調べ物。スマホがあれば大抵のことは調べられるよ。真偽はともかく」
「はえー。図書館まで入ってるんだねえ」
奈良のケーキバイキングで調べるといくつか店は出てくるが、深掘りして調べると曜日限定だったり、終了しているものが多い。あるいはケーキバイキングをやっているのかやっていないのかハッキリしない感じだ。ケーキバイキング情報ってサイトには載ってるけど、別のサイトで口コミを見るとそうでもない感じだとか。
公式サイトでケーキバイキングをやってますって書いているところでないと、確実とは言えない。となると奈良県内には無い。大阪まで範囲を広げてみると、なんとか電車で行けるところにありそうな感じだ。
今の時間は13時半を回ったところ。駅まで歩いて15分、大阪まで電車で1時間、店まではさらに15分は見ておかなければならない。帰ってくるのにも同じくらい時間がかかることを考えると簡単には行けないな。晩ご飯にしてもいいが、それなりに遅い時間になる。
というか、見つけたお店、ケーキバイキングというより、ビュッフェだ。普通に食事も楽しめる感じ。
「お店は見つけたけど、行くのに1時間半はかかりそうだよ」
「食べ放題なんでしょ。大丈夫だよ。ぺこぺこのぺこにしていくもん!」
「食べ放題とは言ったけど、制限時間があるよ。60分とか90分だと思うけど。……多分、90分だな、これ」
「90分も! そんなに食べられないよぉ~」
「それじゃ今日のディナーコースで予約いれるか」
僕はスマホを操作して2名で予約を入れようとする。あ、食事処紹介サイトの会員登録してないから、そこからか。メールアドレスを入力して、届いたメールから本登録。個人情報を入力して、と。今度こそ予約に成功する。
「17時に予約したよ」
「17時って何時ぐらい?」
「あー、そこが擦り合わない感じかぁ。30分とか1時間は伝わるのになあ。ええと、今は13時半だから、3時間半くらい後だよ」
「じゃあ、ぺっこぺこのぺこぺこになるね!」
まあ、メルがいいんなら、別にいいんだ。僕らは玄関までこっそり移動して、メルを玄関に立たせ、僕は2階に上がった。母さんと父さんは土曜日ということもあって、リビングの掃除をしている。共働きで平日はどうしても掃除ができないからだ。
「お母さん、メルと一緒に大阪まで晩ご飯食べに行くことになったから、今日は遅くなるよ」
「晩ご飯まだ作り始めてないから別にいいけど、メルシアちゃんをちゃんと送っていくのよ」
「分かってるよ。じゃあ行ってくる」
「ちょっと待て、和也」
父さんに呼び止められる。父さんはテレビ台の横に置いてあった鞄から財布を出して、1万円札を僕に差し出す。
「ちゃんとエスコートしてあげるんだぞ」
「ありがとう! お父さん! 助かるよ」
予約した店はドリンクバーも含めると1人3,000円ほどだ。払えないことはないが、財布にダメージがあったのは確かだ。往復の交通費が1人2,000円くらいだから、合わせてちょうど1万円くらいになる。
僕は1万円を挟んだ両手で父さんを拝んだ。
そもそも近所にケーキバイキングのお店なんかあるのかな?
メルの圧に負けて、僕は借りている部屋まで戻り、メルと共に日本に転移してスマホを取り出す。
「何をしてるの?」
「ん、調べ物。スマホがあれば大抵のことは調べられるよ。真偽はともかく」
「はえー。図書館まで入ってるんだねえ」
奈良のケーキバイキングで調べるといくつか店は出てくるが、深掘りして調べると曜日限定だったり、終了しているものが多い。あるいはケーキバイキングをやっているのかやっていないのかハッキリしない感じだ。ケーキバイキング情報ってサイトには載ってるけど、別のサイトで口コミを見るとそうでもない感じだとか。
公式サイトでケーキバイキングをやってますって書いているところでないと、確実とは言えない。となると奈良県内には無い。大阪まで範囲を広げてみると、なんとか電車で行けるところにありそうな感じだ。
今の時間は13時半を回ったところ。駅まで歩いて15分、大阪まで電車で1時間、店まではさらに15分は見ておかなければならない。帰ってくるのにも同じくらい時間がかかることを考えると簡単には行けないな。晩ご飯にしてもいいが、それなりに遅い時間になる。
というか、見つけたお店、ケーキバイキングというより、ビュッフェだ。普通に食事も楽しめる感じ。
「お店は見つけたけど、行くのに1時間半はかかりそうだよ」
「食べ放題なんでしょ。大丈夫だよ。ぺこぺこのぺこにしていくもん!」
「食べ放題とは言ったけど、制限時間があるよ。60分とか90分だと思うけど。……多分、90分だな、これ」
「90分も! そんなに食べられないよぉ~」
「それじゃ今日のディナーコースで予約いれるか」
僕はスマホを操作して2名で予約を入れようとする。あ、食事処紹介サイトの会員登録してないから、そこからか。メールアドレスを入力して、届いたメールから本登録。個人情報を入力して、と。今度こそ予約に成功する。
「17時に予約したよ」
「17時って何時ぐらい?」
「あー、そこが擦り合わない感じかぁ。30分とか1時間は伝わるのになあ。ええと、今は13時半だから、3時間半くらい後だよ」
「じゃあ、ぺっこぺこのぺこぺこになるね!」
まあ、メルがいいんなら、別にいいんだ。僕らは玄関までこっそり移動して、メルを玄関に立たせ、僕は2階に上がった。母さんと父さんは土曜日ということもあって、リビングの掃除をしている。共働きで平日はどうしても掃除ができないからだ。
「お母さん、メルと一緒に大阪まで晩ご飯食べに行くことになったから、今日は遅くなるよ」
「晩ご飯まだ作り始めてないから別にいいけど、メルシアちゃんをちゃんと送っていくのよ」
「分かってるよ。じゃあ行ってくる」
「ちょっと待て、和也」
父さんに呼び止められる。父さんはテレビ台の横に置いてあった鞄から財布を出して、1万円札を僕に差し出す。
「ちゃんとエスコートしてあげるんだぞ」
「ありがとう! お父さん! 助かるよ」
予約した店はドリンクバーも含めると1人3,000円ほどだ。払えないことはないが、財布にダメージがあったのは確かだ。往復の交通費が1人2,000円くらいだから、合わせてちょうど1万円くらいになる。
僕は1万円を挟んだ両手で父さんを拝んだ。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます
よどら文鳥
恋愛
「リリーナ、俺はお前の姉と結婚することにした。だからお前との婚約は取り消しにさせろ」
婚約者だったザグローム様は婚約破棄が当然のように言ってきました。
「ようやくお前でも家のために役立つ日がきたかと思ったが、所詮は役立たずだったか……」
「リリーナは伯爵家にとって必要ない子なの」
両親からもゴミのように扱われています。そして役に立たないと、家から追放されることが決まりました。
お姉様からは用が済んだからと捨てられます。
「あなたの手柄は全部私が貰ってきたから、今回の婚約も私のもの。当然の流れよね。だから謝罪するつもりはないわよ」
「平民になっても公爵婦人になる私からは何の援助もしないけど、立派に生きて頂戴ね」
ですが、これでようやく理不尽な家からも解放されて自由になれました。
唯一の味方になってくれた執事の助言と支援によって、隣国の公爵家へ向かうことになりました。
ここから私の人生が大きく変わっていきます。
「やはり鍛えることは、大切だな」
イチイ アキラ
恋愛
「こんなブスと結婚なんていやだ!」
その日、一つのお見合いがあった。
ヤロール伯爵家の三男、ライアンと。
クラレンス辺境伯家の跡取り娘、リューゼットの。
そして互いに挨拶を交わすその場にて。
ライアンが開幕早々、ぶちかましたのであった。
けれども……――。
「そうか。私も貴様のような生っ白くてか弱そうな、女みたいな顔の屑はごめんだ。気が合うな」
妹のために愛の無い結婚をすることになりました
バンブー竹田
恋愛
「エミリー、君との婚約は破棄することに決まった」
愛するラルフからの唐突な通告に私は言葉を失ってしまった。
婚約が破棄されたことはもちろんショックだけど、それだけじゃない。
私とラルフの結婚は妹のシエルの命がかかったものでもあったから・・・。
落ちこむ私のもとに『アレン』という大金持ちの平民からの縁談が舞い込んできた。
思い悩んだ末、私は会ったこともない殿方と結婚することに決めた。
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私が消えたその後で(完結)
毛蟹
恋愛
シビルは、代々聖女を輩出しているヘンウッド家の娘だ。
シビルは生まれながらに不吉な外見をしていたために、幼少期は辺境で生活することになる。
皇太子との婚約のために家族から呼び戻されることになる。
シビルの王都での生活は地獄そのものだった。
なぜなら、ヘンウッド家の血縁そのものの外見をした異母妹のルシンダが、家族としてそこに溶け込んでいたから。
家族はルシンダ可愛さに、シビルを身代わりにしたのだ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる