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第3章 アーリアのダンジョンに挑もう
第76話 大阪に行こう
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僕の住む町から電車で大阪に出るには2通りのルートがある。いや、3通り。4通りかな?
近鉄電車でいつもの大和八木駅まで行って大阪線に乗り換えるルート。
近鉄電車で大和西大寺《やまとさいだいじ》駅まで行って奈良線に乗り換えるルート。
近鉄田原本線というローカル線を使って新王子《しんおうじ》駅まで行き、そこから生駒《いこま》線に乗り換えて奈良線に合流するルート。
同じく田原本線で新王子からJRに乗り換えて大和路《やまとじ》線を使い、そのまま大阪環状線に乗るルート。
今回は目的地がJR大阪駅の近くだ。近鉄で行くと難波で乗り換えて大阪市営地下鉄御堂筋線を使わなければならない。乗り換えの手間を考えると最後のルートが一番楽だろう。
「というわけで、今日はあっちじゃなくてこっちの駅を使うよ」
別路線とは言え、同一の鉄道会社の駅舎が徒歩1分くらい離れて設置されているというのは、結構珍しいのではないだろうか。まあ、新王子駅と王寺駅も同一鉄道会社の別路線が少しだけ離れて設置されているけれど。
僕らは電車を待って乗り込む。相変わらずメルは窓の外の景色に夢中だ。
20分ほどで新王子駅へ。改札を出て、ほんの少し進んで左にある階段を上がればJR王寺駅の改札だ。
「うわ、この階段動いてるよ!」
「そう言えばエスカレーターはまだだっけ。見たまんま動く階段だよ。乗るだけで上まで連れて行ってくれる」
「これも電気で?」
「そうだね」
「電気凄いね! なんでもできるね!」
「なんでもはできないかなあ」
僕は苦笑する。メルが恐る恐るエスカレーターに乗るのを手伝って、メルの分の切符を買う。改札を通ること自体はもう慣れたものだ。スムーズに通り抜けて、ホームへと階段を降りる。
「ね、ね、もう電車来てるよ!」
「あ、それはダメなんだ。難波行きだと大阪駅まで行ってくれないから、大阪行きの電車に乗るんだよ」
「行き先が違うんだ。ややこしいね」
「まあ、慣れてても時々乗り間違えるからね」
10分ほどで大阪行きの大和路快速がホームに入ってくる。
「これだよ。乗ろう」
「うん!」
土曜日のお昼過ぎということもあって大阪に向かう電車には乗客が多い。すし詰めというほどではないが、座席に座ることはできない感じだ。まあ、鍛えている僕らからすれば座れないことはさほど問題ではない。なんならスクワットだって始めちゃうよ。奇行になるからやらないけど。
メルは窓から外が見えていればそれで満足らしい。僕も子どものころはそうだったな。流れていく景色を見ているだけで楽しかったものだ。乗客のほとんどが移動を暇な時間だと断じてスマホに目線を落としている中で、メルだけが旅を楽しんでいる。
僕はメルに向けていた視線を窓の外に向けた。JRは普段利用しないので見える景色も新鮮だ。いつもなら僕だってスマホを見て過ごしていただろう。ちょっとしたことだけど、メルに感謝した。
近鉄電車でいつもの大和八木駅まで行って大阪線に乗り換えるルート。
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同じく田原本線で新王子からJRに乗り換えて大和路《やまとじ》線を使い、そのまま大阪環状線に乗るルート。
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「というわけで、今日はあっちじゃなくてこっちの駅を使うよ」
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僕らは電車を待って乗り込む。相変わらずメルは窓の外の景色に夢中だ。
20分ほどで新王子駅へ。改札を出て、ほんの少し進んで左にある階段を上がればJR王寺駅の改札だ。
「うわ、この階段動いてるよ!」
「そう言えばエスカレーターはまだだっけ。見たまんま動く階段だよ。乗るだけで上まで連れて行ってくれる」
「これも電気で?」
「そうだね」
「電気凄いね! なんでもできるね!」
「なんでもはできないかなあ」
僕は苦笑する。メルが恐る恐るエスカレーターに乗るのを手伝って、メルの分の切符を買う。改札を通ること自体はもう慣れたものだ。スムーズに通り抜けて、ホームへと階段を降りる。
「ね、ね、もう電車来てるよ!」
「あ、それはダメなんだ。難波行きだと大阪駅まで行ってくれないから、大阪行きの電車に乗るんだよ」
「行き先が違うんだ。ややこしいね」
「まあ、慣れてても時々乗り間違えるからね」
10分ほどで大阪行きの大和路快速がホームに入ってくる。
「これだよ。乗ろう」
「うん!」
土曜日のお昼過ぎということもあって大阪に向かう電車には乗客が多い。すし詰めというほどではないが、座席に座ることはできない感じだ。まあ、鍛えている僕らからすれば座れないことはさほど問題ではない。なんならスクワットだって始めちゃうよ。奇行になるからやらないけど。
メルは窓から外が見えていればそれで満足らしい。僕も子どものころはそうだったな。流れていく景色を見ているだけで楽しかったものだ。乗客のほとんどが移動を暇な時間だと断じてスマホに目線を落としている中で、メルだけが旅を楽しんでいる。
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