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アマテン

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1章

49 オオエド探索⑨ 最後の訪問先 アマテラス神社とオオエド国王族のその後

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「みたらし団子おいしかったね。翔お兄ちゃん次はどこ行くの?」



「今日は次で最後、あそこだよ」



と翔は遠方の森を指さした。



楠や樫、ブナなどの樹が茂る森の中を登る石階段。その石階段を上ると赤い鳥居が連なる石畳が現れる。その石畳をキツネや狛犬に見守られながら進むと全長10mの大樹が出迎えてくれる。その根元には巨大な社があった。全体的に建物として年月が経っているが、人により丁寧に修理・管理がなされているようで、より神秘的で大切されているのがわかる。ここはヒノモト大陸オオエド国数ある神社の本殿アマテラス神社。



翔達が鳥居連なる石畳を渡り境内に入ると、辺り一片の雰囲気が変わった。すると社のお賽銭の前に4人の男女が現れた。



「初めまして、私はヒノクニ大陸4神の一人オオエド国をつかさどるアマテラスと申します」



「同じくヨツクニ国をつかさどるスサノオだ」



「同じくシシエド国をつかさどるエビスじゃ」



「同じくイセノミヤ国をつかさどるイズナともうします」



田舎の祖母の様な安心感を与える雰囲気のおばあちゃんがアマテラス、体はがっちりとしており頼りがいのありそうな雰囲気のおじいちゃんがスサノオ、体がふくよかなエビス、キツネの耳と尻尾を持つ女性がイズナというらしい。翔達も自己紹介するとここに来た目的を話してくれた。



「創造神様と運命神様から我ら親族を救ってくれた翔様一行が、我らが管理するヒノクニ大陸にくることを聞いたのでご挨拶しようと思いまして」



「もし神社に来てくれないならば、創造神様に頼んで神託でもしてもらおうかと思ってたのじゃが」



「今回は本当にありがとう。我らの国も亡ばずに済んでよかった」



と神々は頭を下げ、お礼をいった。



「いいえ、気にしないでください。俺らも皆様が復活後すべての世界にいろいろ援助していただき助かりましたから」



「そうですか。ならこの話はここまでとします。まだ時間に余裕があれば少しお話しませんか?我らが兄弟の管理する地球の話が聞きたいので?」



「兄弟?」



ユーナの頭をなでながら翔が答えると、アマテラスが気になることを言いながらお茶会に誘ってきた。



「ええ、翔さん達の元の世界地球を管理する神は私たちと兄弟のような関係柄なんです」



「そうか。だからオオエドの国は昔の日本に似ていたんだ」



「ああ。ヴィジョンでは魔法が発展していたから地球の様な科学的な発展はせず昔のままになっとる」



とアマテラスとスサノオが話してくれた。翔達はまだ時間に余裕があったためアマテラスたちの提案に快くうなずいた。



するとアマテラスが一度拍手をすると周りの景色が変わり、辺りが湖に囲まれた場所に移動した。どんな話を聞きたいか詳しく聞くと地球での話とヴィジョン内の他の大陸の話が聞きたいらしい。 翔達が話をするとアマテラスたちはこのヒノクニ大陸について詳しく話してくれた。



このオオエド大陸はそれぞれ4神を信奉する4つの国が治めており、繁栄・繁殖を司るアマテラス神を信奉するオオエド国、戦闘・武器を司るスサノオ神を信奉するヨツクニ国、資源・建築を司るエビス神を信奉するシシエド国、儀式・祭事を司るイズモ神を信奉するイセノミヤ国。4つの国はそれぞれ尊重しあい支えあってきました。



他の大陸との関係ですが何度か国主体で別の大陸に行ってみようと海に出てはいるんですが、この大陸の周りの海域は栄養が豊富なため非常に強力な海の魔物が棲んでおり、海を渡ることができません。



「私たちが力を貸せるのは国が亡びる時のみで、信託を行いどうにか発展さしてきました。そんな時あなたたちが来てくれました。翔様は空間魔法を使えますし、あの魔物たちも倒せます。どうにか力を貸していただけないでしょうか?」



翔は少し考えたのち



「知り合いの国を紹介はできると思いますが、まずこの大陸を統治している4つの国の王族の方と話してみないとわかりませんね。もし野心があり、紹介した国々と戦争をはじめたら嫌ですし。もし問 題なければ【ゲート】を付与した魔道具でつなぎますよ」



「ええ、それで問題ございません。ありがとう。」







翔達が去ったあとアマテラスたちはこれからの事について話し合った。



「これで閉鎖的なこの大陸も変化がおきそうですね」



「ああ、だが翔が考える通り変なことをしそうな奴はいるからな」



「そうじゃのう。ワシの管理する国の王族もイズナの国の王族と共に危ないやつを呼び覚まそうとしておる」



「そうですね。民の事も考えず自分の欲のために。ただその計画は崩れるでしょうね。翔さん達の手によって」



「では私は少し王族の下に忠告してきますね」



「俺もしとくか」



「ワシは静観かの。もうわしが顔を見せても運命は変わらなそうじゃし」



「冷たいですがそうですね。見守るしかありません」







オオエド城とある部屋



屋敷から戻った飛竜たちは自室で昨夜の説教の続きである。座る配置は上座に飛竜、その隣に名波、飛竜と名波の前に咲夜、その右隣に迅、左隣に次男の安綱が座っていた。



「本当に何をしてるんだ、咲夜」



「何って、誘拐犯を捕まえようとしたのよ。それをあいつらが邪魔をしたんじゃない!」



「まだいってるの、この子は」



 とあれほど飛竜と名波が叱ったのに咲夜はまだ懲りていなかった。彼女の言い分は、せっかく誘拐犯を追い詰め捕まえようとしたのに協力しなかったなのである。



「まだ気づいてないようだがあの者達はお主の名誉をまもってくれたんだぞ」

「何言ってるんですか、父上?げんに私は怒られているではないですか?」

「もし、わしらが知らずにおぬしらがあの者達に攻撃していた場合どうなったと思う?」

「それは私たちがあの者たちを取り押さえていたでしょう、役場に来なかった罪で」



「咲夜、お主は2つ間違っておる。1つは役場に連れていくのは現行犯や証拠が固まっているときだけだ。それ以外に強制力はない。あの者達は犯罪者か?違うだろう。2つ目だが、これが俺が間に入った一番の理由だ。あのまま取り押さえ取ったら、お主たちは気絶させられて、よくて役場の前に放置、悪ければあのまま誘拐犯と共にあの屋敷で放置だな。もしそうなっており誘拐犯が先に意識を取り戻しておったら、お主らは奴隷となっておっただろう」

「そんなはずはありません、私たちが負けるなど」



と咲夜が反論すると、それまで黙って隣に座っていた安綱が口をはさんだ。

「父上、その者達はそれほどの実力者たちなのですか?」

「ああ、わしは一目見てわかった。あの者達は仮にこの大陸のすべての兵と戦っても1日使わずに全滅させられるだろう」

「そこまでですか」

「それはまちがいない、安綱。その場に残った彼らの威圧で俺や将軍も全く動けなかった。それに彼らはおそらくこの大陸とは別の人間ですね、父上?」

「ああ、おそらくそうだろう、流れる魔力の質もこの大陸の者ではなかった。それにあの者達は儂らの存在にも気づいていた」

「そこまでの者達なのですね、どうにか手元に置いときたいですね」

と飛竜と迅の話を聞き安綱は考え出した。しかし



「止めておけ、あの者達を無理に縛りつけるとワシらはつぶされるぞ」

「ええ、そうね」

安綱の考えをいさめた飛竜の声に続き一人の女性の声が彼らに届き、何者かが現れた。

飛竜たちが刀に手を掛け、戦闘体系をとりつつ横を振り向きその声の主を一目見ると、刀を取り落とし地に伏せ頭を垂れた。その動きは一瞬だった。



「飛竜、あなたの考えは正しいわ。ただ一つ間違っているとしたら、もしこの大陸を支配するとしたら10分もかからないわね。それも誰も殺さずにね。何せ悪に落ちた神を倒した神殺しの英雄たちなのだから」

「でも安心なさい。争わずに友好的な態度を示せば彼らは敵対しないし、相談にも乗ってくれるわ」

と翔達について話していると飛竜がどうにか顔を上げて尋ねた。



「もしやあなた様は・・」

「ええ、あなたの考える通り私はアマテラスよ。だから忠告してあげる。もし今度の彼等との謁見で少しでも敵対行動を取ったらこの国は終わりよ。そうなれば私たち神族もこの国から手を引くわ。だから、そのような行動を取る人間がいないように注意しなさい。そうすればこの大陸に新たな風が吹くようになるわ」

「ははー」

その日500年ぶりに王族の前に神が現れた。神との内容は秘匿にされ、各国でひそかに貴族の降格や廃止が行われたとか行われなかったとか。

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