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2章

82 ヒノクニ騒動編⑤黒幕アジャ出現

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-金成&多恵-



 高みの見物をしていた金成と多恵はあまりの惨状に座った状態で放心してしまった。



「なんじゃ、あいつらの強さは?災厄の魔物だぞ?一度オオエド大陸を征服しかけたんだぞ?」



「まだ神々の力を借りて倒したのならわかるえ。それでも昔より圧倒的に強くなったあの魔獣たちを一瞬?訳が分からない」



 しばし動けずにいたが、先に放心から立ち直った金成と多恵の息子・娘が



「父上、とりあえず逃げましょう。ここにいては追手が来てしまいます」



「母上も。今は退却しましょう。今の私達なら外界の魔物を倒して別の大陸に行けます。そこで別の策を考えるべきです」



 そう。この場にいる金成と多恵を信奉する貴族、兵士たちにはある神の加護と力を受けとっており、その神の信託により4体の災厄の魔物を蘇えらせた。



「そうだな。一度引くぞ。お前たち撤退の準備を」



「絶対にこの恨みは忘れないどす」



 と金成と多恵は撤退しようとしたが



「逃がすわけないじゃん。自分たちがしたことは責任を持たなくっちゃ」



 と翔の声が聞こえると金成と多恵たちは翔達の前に転移させられた。



-咲夜-



 翔が刀を鞘に納める様子を見ながら咲夜は先ほどから開いた口が塞がらなかった。



(何今の?翔殿は一度居合の型から振りぬいただけで災厄の魔物の眷属たちが全滅?それに死滅の黒死姫もいつの間にか近づいていた翔殿の一撃で討伐された?おそらくあれは空間魔法だと思うが、それは魔力制御が難しすぎて戦闘では使うのが難しいはずでは?もうわけがわからない)







-飛竜&正宗-



 翔殿たちが転移魔法で消えた後正宗が私に尋ねた。



「飛竜、彼らはどこに消えた?」



 そこである秘密について話すことにした。



「正宗、先ほど翔殿は偶然、空間魔法の魔道具を見つけたといっていたが、アレは嘘だ。翔殿はもともと時空間魔法を使え、あの魔道具は翔殿が作った物だ」



 その話を聞いた正宗は絶句する。それもそうだろう。空間魔法自体オオエド大陸でも各国に一人だけ。それも手のひらサイズの物を移動できるだけなのだ。翔殿は人を転移できるだけではなく伝説上の魔法・時空間魔法を使えるのだから。



 とにかく正宗と共に前線に行こうと神殿から出ると向こうから兵士が走ってきた。



「どうした?」



「報告いたします。それぞれ東より飢餓の黒骸ガシャどくろ、南より腐敗のプルートゲコリアス、西より疫病のプレーグマンモス、北より死滅の黒死姫及びその眷属の魔物達が進行」



「くっ、まさか災厄の魔物を、それも4体」



「あいつら、何てものを蘇らせてるんだ。直ちに・・」



 直ちに対策を立てようとしたとき、東からは強烈な破裂音と光の轟音が、南からは多数の爆撃音の後巨人が出現、西からは強烈な冷気と多数の矢が降り注ぐ音が。北からは何も聞こえない、、魔物が進行する音や戦いの音さえも



(一体何が起こってる)



 と私が混乱していると急に景色が変わった。





 そして場面は再び翔が黒死姫を倒した場面に戻る。翔が刀を鞘に戻すとそれぞれの方向から真保達が集まってきた。



「皆、無事終わったみたいだね」



「ええ、翔君の方も終わったみたいですね」



 聖は周囲を確認しつつ答えた。そして翔は意識を丘の方に向け最後の仕事に取り掛かる。



「じゃあ、この騒動の黒幕に会いますか?みんな護衛お願い」



「ええ、大丈夫」



 そしてイセノミヤ国の神殿にいる飛竜、正宗、迅、咲夜、重兵衛、カガリ、一葉、丘にいる金成と多恵達を【ゲート】でこの場に呼んだ。ちなみに翔達の後ろに飛竜、正宗、迅、咲夜、重兵衛、一葉、カガリ、前に金成と多恵達である。間違いなく誘拐事件である。



 金成と多恵達は何が起こったのかわからないようで慌てていたが、飛竜、正宗、一葉、カガリは周囲を見渡し翔達を確認すると時空間魔法で飛ばされたと考え落ち着きました。



「ここはどこだ?なぜ飛龍達がいる?おまえたちが何かしたのか?答えろ?」



 金成は翔達を指さし叫ぶ。その隣では多恵は考えていました。



(一体何が起こったんどす?いえ、あの冒険者たちが何かしたに違いないわ。ならば飛龍達共々殺してしまうしかない。まだここで殺してしまえばあとでつじつまなど合わせられる。大丈夫、数も実力もこっちの方が上よ)



そして兵士たちに視線を向け合図する。が



「もういい加減にあきらめなよ。【グラビトン】」



 翔は金成と多恵達とその兵士に重力魔法【グラビトン】を使った。【グラビトン】によりわめいていた金成と動き出そうとした多恵とその兵士たちは地面にめり込んだ。



「ああああ、痛い痛い痛い」



 金成の指さしていた手の骨は折れ



「何するんどす?」



 反撃をしようとした多恵達は地面にへばりつき動けなくなった。



 その突然の光景に真保達以外は驚きました。そして迅は翔に辞めるように頼んだ。



「ここまでする必要はないのでは。翔殿」



「いや、違うぞ迅、翔殿の対応は間違っておらぬ」



「ああ、今こやつらは攻撃しようと動き出そうとしていた。それを感づいた翔殿は魔法を使ったんじゃ」



 どうやら飛竜と正宗は多恵達の動きに気づいていたようだ。オオエド大陸の一同はこれで終わったと気を緩めた時



「どうやら、ここまでか。よくやった金成、多恵」



 と声が響き金成と多恵の懐から漆黒の球が浮かんだ。すると翔の【グラビトン】は解除され金成達は宙に浮かび始めた。



「ありがとうございます。アジャ様」



「もう大丈夫なので、地面におろしてください」



 金成達はその球体をアジャと呼んでいた。アジャはそのまま金成達を浮かべながら周囲に瘴気をあふれ出す。そして金成達に最後の言葉を伝える。



「ごくろうさま。今まで俺の復活にてを貸してくれて。お礼に俺の一部にしてあげよう」



 そして漆黒の球体から肉片が現れ金成達を飲み込んだ。翔達は飛龍達と共に後ろに下がった。その間も肉片は増え続け巨大な龍の形を取っていく。そこへアマテラス、スサノオ、エビス、イズモが現れた。そしてアジャに付いて説明してくれた。



「翔様、あのアジャという魔物ははるか昔、人の恨み、妬み、嫉妬などの負の感情などの思いにより生まれた神格を持った魔獣で私たちの神界に一度進行してきました。その時はどうにか討伐できたと思ったのですがまさか地上に本体を隠していたとは」



「俺たちが倒すので翔達は下がってくれ」



 とアマテラスたちはアジャに向かっていったがアジャの咆哮により吹き飛ばされ戻ってきた。その咆哮はオオエド大陸全土に響きすべての生命の体力を吸収していった。



 飛龍達は地面に手を着けながら体支えながらアマテラスたちの惨状をみて絶望する。



「そんな、アマテラス様達が」



「グッハッハ」



アジャはその様を見て笑い出す。



「その程度か、アマテラスたち。弱い弱すぎる。お前たちが神の座に胡坐を欠いている間、俺はひたすら力をつけた。その差がこれだ。この力があれば創造神とやらもひねりつぶせるわ」



「お前程度の力じゃネロを倒すなんて無理だよ」



 愉快に大口をたたくアジャに向けて誰かが口を挟む。アジャが目を向けるとそこには翔達がたっていた。



「ああっ、何でお前らは倒れていない」



「聖、レオナ、結界をお願い。真保、アリシア、ミーシャはアマテラスたちを助けてあげて。ミゼル、時間もないし一撃で終わらせるよ、手伝って。」



「ええ、任せて」



 翔の指示通りに真保達は動きだした。



「一撃で倒す?黒死姫達を倒したから調子に乗ったのか?良いことを教えてやろう。黒死姫達は俺の力を取り戻すために生まれた魔物で俺の力は奴らよりはるかに強い」



 アジャは魔力をあふれ出し辺り一帯を覆う。その量も質もアマテラスたちより圧倒的だった。その魔力を見た飛龍やアマテラスたちは死を覚悟した。ただし翔達以外は



 翔とミゼルは並び立ち魔力を完全に開放する。その魔力はアジャの魔力を吹きとばした。



 そしてミゼルはその魔力を黒い雷に変え左腕に纏い、翔は黒い炎に変え右上にらせん状纏わせる。そして翔はアジャに最後の言葉を継げる。



「冥途の土産にいいことを教えてあげる。お前程度なら神族にたくさんいるぞ」



そして二人はアジャに向かって突っ込んでいった。アジャは翔達に危機感を抱き口から全力のブレスをたたき込む。しかし2人は気にせずに技を放つ。



「「【混成魔拳:冥王炎雷螺旋拳】」」



【混成魔拳:冥王炎雷螺旋拳】。翔とミゼルが放つ合体業。限界まで圧縮された黒い雷と炎が螺旋状に渦巻き敵の肉体だけでなく魂さえも打ち抜く。



 翔とミゼルの技はアジャのブレスを吹きとばしアジャ本体を粉々にし負の感情ごと消滅させた。

そして残ったのはさきほど吸収された金成と多恵だった。どうやら完全に吸収する前にアジャが倒され生き残ったみたいだ。ただし魔力を根こそぎ吸われもう死ぬまで魔力は使えないようだ。
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