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悲しみの淵
心に残るしこりがモヤモヤとするのです
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ドレイクの動きが一瞬止まる。
接近する事さえままならなかったフェインの目が好機と見開いた。拳を固く握り、極大の脚へと飛び込んで行く。
「ハァアアアアアアアアアアアッー!!」
フェインの鉄の踵が、無防備な膝頭へと見事な円を描く。龍の膝を打ち砕く一撃。
だが、ハルの目にはそう映ってはいなかった。
「フェイン! ダメ! 止まってー!」
ハルの目に映ったのは龍のしたたかな罠。
フェインに出来た一瞬の空白。いや、龍が作り出した隙。
止まらないフェインを嘲笑う極大の爪が襲う。その爪は先刻の忌まわしい記憶を呼び起こし、ハルの頭に凄惨な瞬間が蘇る。
ダメ⋯⋯。
弓を引く手が止まる。目に映つる映像が、ゆっくりと流れて行く。緩慢な時間の流れに逆らう事も出来ず、茫然と見送るしか無かった。
イヤ⋯⋯。
刹那、フェインに飛び込むひとつの影。緩慢な時間の流れに逆らう狼人の俊敏な姿。ゆっくりと流れていたハルの映像が急速に流れ出した。
マッシュの体がフェインを突き飛ばす。振り下ろされる爪とマッシュに握る長ナイフが、硬質な衝突音を鳴らし、ぶつかり合った。
軽いとばかり、簡単に弾き飛ばされるマッシュの腕。狙いを定めた忌まわしい爪が止まる事は無かった。
紙切れのようにふたりは宙を舞って行く。その映像に重なる忌まわしい記憶。
忌まわしい爪はマッシュの腹を破り、フェインの脇腹を抉った。地面に勢いのまま転がるふたりに、全身の毛穴は開き、拍動は更に上がって行く。
重なる残像に思考が停滞する。
「キルロー!!」
止まり掛けた思考は無意識にその名を叫んでいた。
◇◇◇◇
すっきりとしない結末を仕方が無いと飲み込んで行きました。
オランジュさんの件は、アルシュさんの言う通りこれ以上の詮索は止めましょう。
もどかしい思いにみんなの口数は自然と減って行きます。仕方が無いという思いと、モヤモヤとする思いを擦り合わせるのに苦心していました。
助けられた命がすり抜けてしまったあの日。ああしていれば、こう言えていれば、もっとやりようがあったのでは、そんな事を一日中考えてしまうのです。
時間が経てば、このモヤモヤは解消するでしょう。
でも、ひとつみんなに出来たしまった大きな心のしこり。
一体誰が、あの場所に連れて行ったのか?
どうしてあの場所に連れて行ったのか?
日々の業務をこなしていても、私の頭を過るのは“どうして?”という思い。
「エレナ、手が止まっているよ」
「ごめん⋯⋯。ねえ、フィリシア。どうして、オランジュさんをあそこに連れて行ったのかな?」
療法室で、フィリシアを手伝っていた手が止まっていました。フィリシアも掃いていた箒の手を止め、腕を組んで唸ります。
「う~ん。そこが分かんないよね。誰が連れて行ったのかは、アルシュがきっと見つけてくれる。その爺さんをとっ捕まえて、問い詰めるのが早いけど⋯⋯まぁ、そういうのはウチらじゃ、無理だよね」
「仮にオランジュさんと話が出来たとしても、どうしてあそこに連れて行かれたのかは、分からないよね」
「モヤっとはするけど、まぁ、考えても答えが出ない事を考えても仕方ない。さぁ、エレナも手を動かして」
「はーい」
この時はまだ気が付いてはいませんでした。大きな黒い波がうねり出し、そのうねりは【ハルヲンテイム】にも迫っていた事を。予兆はすでにあったのです。でも、それに気付く事は無く、日々を過ごしていました。
◇◇◇◇
【王の休養地】の中央広場には丸太で作られた大きな焚火が、闇夜を橙色に彩っていた。
暗闇に浮び上がる大型テント群から人の気配は消え、広場の中央へと人々は集う。
ひと仕事を終えた手練れ達が、その大きな焚火を囲い、疲れを充足感へと置き換える。呑み、笑い、肩を叩き合う。そんな姿を少し離れた所から、マッシュは椅子の背もたれに体を預け、静かに眺めていた。
「よお、お疲れ。その足はどうした?」
後ろからの見知った声に、マッシュは顔だけ向けて行く。
前方へと投げ出した左足には、添え木が当てられ、布でしっかりと固定されていた。
「ヤクラスか。お前さんもご苦労だったな。こいつはな、龍に踏まれてぐちゃぐちゃになった」
「はぁ?! 嘘だろう? そんな風には見えんぞ?!」
「アハハハ、ほとんど治っているよ。ウチには優秀な治療師がいるからな」
カップを両手に握るヤクラスが呆れるを通り越し驚きを見せると、マッシュは大柄なハーフドワーフに弄ばれているキルロへと視線を向けた。
「あれか、おたくの団長か。ありゃあ反則級のヒールだよ。ウチのリーダーも治療師も目をひん剝いてびっくりしていたもの⋯⋯ぁぁ、今ちょうどそのふたりに絡まれているな⋯⋯ご愁傷様⋯⋯」
ヤクラスも大柄な女性と小柄な女性に挟まれ、肩身を狭くしているキルロへと視線を向け、苦笑いをして見せる。ヤクラスはマッシュの隣に腰を下ろし、カップをひとつ手渡す。コツっと軽くぶつけ合い、カップに口をつけて行った。
乾いた喉にエールの心地よい刺激を感じ、胃の奥に熱を感じる。少し酸味を感じる苦み。酸味は終わった安堵を運び、苦みは煮え切らない心のしこりを思い起こさせた。
「苦いな。そういやぁ、お前さんとこはベヒーモスだったか。互いに厄介なヤツを相手したものだ」
「まったくなぁ、魔法が効かなくて苦労したよ。しかもウチの頭はアレだろう⋯⋯いつものごとく引っ掻き回されたが、まぁ、無事に仕留める事が出来たよ。しかも、ベヒーモスの皮もゲット出来た。ありゃあ使えるぜ」
解体、素材集めに命を燃やすヤクラス目が無邪気な子供のように爛々と輝いていた。
「ミルバか⋯⋯。なんだかんだ言っても【イリスアーラレギオ(虹の翼)】の副団長のひとりだ、優秀な事には間違いないさ」
酔っぱらって、その肉感的な体をキルロに押し付けているミルバの姿に苦笑い。そのハーフドワーフを見つめたまま、マッシュは続けた。
「お前さんも気苦労が絶えんな」
「分かってくれるかっ!」
ヤクラスがカップを掲げると、マッシュは苦笑いをしながらまたコツっとカップをぶつけた。
「リグの所はミノタウルスだったか」
「ああ。そういや、【ブルンタウロスレギオ(鉛の雄牛)】って確か魔術師が、いないんじゃなかったっけ? どうせなら、【ブルンタウロスレギオ】がベヒーモスで、【イリスアーラレギオ】がミノタウルスの方が相性は良かったかも知んないなぁ。魔法の効かないベヒーモスには、ホント、手を焼いたからな。まぁ、今回はリグの弩砲が、美味しい所を全部持って行ったけどな」
ハルが放った弩砲の強撃。暴れ狂うドレイクの眉間を見事に打ち抜いた。
ヤクラスの言葉にマッシュはその時の映像がフラッシュバックする。
【ブルンタウロスレギオ】のやつらと呑み比べをしているハルとフェインを見つめ、終わったのだと改めて感じ、静かにまたエールを口に含んだ。
広場の真ん中で大きく揺らめく炎の熱が、酒で高揚する人々の熱を上げて行く。
今はただ終わったと、一息つこうと。
そう思おうと。
いや、無理だな。深い溜め息が零れ落ち、やり切れない思いが蒸し返してくる。
それは、失った悲しみだけでは無く、この元凶に見え隠れするきな臭い匂いのせいかも知れない。
「なあ、今回の出来事をどう見る?」
鋭い視線を向けるヤクラスの言葉に、マッシュの表情も自然と厳しいものへとなっていく。
「お前さんと同じだ。【精浄】を無効化して、実漬けの人間を餌にデカブツをおびき寄せる。まさに用意周到。間違いなく人為的に引き起こされた事件で、コイツを仕掛けたヤツは関係者と考えるのが妥当だ」
マッシュは声のトーンを落とし、厳しい瞳をヤクラスに向けた。
「だよな。そうとしか考えられないんだよ」
「こんな事を出来るのは間違いなく、関係者かそこに近しい人間の所業だ。詳しい事情を知る人間でないと不可能だ」
「誰か思いつくか?」
マッシュは首を横に振り、エールをひと口あおる。
「先日、シルの追っていたエルフを捕らえたが、実をかじって脳味噌が溶けちまった。未だに何も聞けていない。手がかりは無いが、少しずつ近づいてはいるはずだ」
「こっちは前線に出ずっぱりで動けねえ。頼めるか」
「もちろん。シルもタントも、【ブラウブラッタレギオ(青い蛾)】の連中も動いている、早々に尻尾を掴んでやるさ」
「頼むぞ」
ふたりはカップをまたぶつけ合い、少しぬるくなったエールを一気に飲み干して行った。
接近する事さえままならなかったフェインの目が好機と見開いた。拳を固く握り、極大の脚へと飛び込んで行く。
「ハァアアアアアアアアアアアッー!!」
フェインの鉄の踵が、無防備な膝頭へと見事な円を描く。龍の膝を打ち砕く一撃。
だが、ハルの目にはそう映ってはいなかった。
「フェイン! ダメ! 止まってー!」
ハルの目に映ったのは龍のしたたかな罠。
フェインに出来た一瞬の空白。いや、龍が作り出した隙。
止まらないフェインを嘲笑う極大の爪が襲う。その爪は先刻の忌まわしい記憶を呼び起こし、ハルの頭に凄惨な瞬間が蘇る。
ダメ⋯⋯。
弓を引く手が止まる。目に映つる映像が、ゆっくりと流れて行く。緩慢な時間の流れに逆らう事も出来ず、茫然と見送るしか無かった。
イヤ⋯⋯。
刹那、フェインに飛び込むひとつの影。緩慢な時間の流れに逆らう狼人の俊敏な姿。ゆっくりと流れていたハルの映像が急速に流れ出した。
マッシュの体がフェインを突き飛ばす。振り下ろされる爪とマッシュに握る長ナイフが、硬質な衝突音を鳴らし、ぶつかり合った。
軽いとばかり、簡単に弾き飛ばされるマッシュの腕。狙いを定めた忌まわしい爪が止まる事は無かった。
紙切れのようにふたりは宙を舞って行く。その映像に重なる忌まわしい記憶。
忌まわしい爪はマッシュの腹を破り、フェインの脇腹を抉った。地面に勢いのまま転がるふたりに、全身の毛穴は開き、拍動は更に上がって行く。
重なる残像に思考が停滞する。
「キルロー!!」
止まり掛けた思考は無意識にその名を叫んでいた。
◇◇◇◇
すっきりとしない結末を仕方が無いと飲み込んで行きました。
オランジュさんの件は、アルシュさんの言う通りこれ以上の詮索は止めましょう。
もどかしい思いにみんなの口数は自然と減って行きます。仕方が無いという思いと、モヤモヤとする思いを擦り合わせるのに苦心していました。
助けられた命がすり抜けてしまったあの日。ああしていれば、こう言えていれば、もっとやりようがあったのでは、そんな事を一日中考えてしまうのです。
時間が経てば、このモヤモヤは解消するでしょう。
でも、ひとつみんなに出来たしまった大きな心のしこり。
一体誰が、あの場所に連れて行ったのか?
どうしてあの場所に連れて行ったのか?
日々の業務をこなしていても、私の頭を過るのは“どうして?”という思い。
「エレナ、手が止まっているよ」
「ごめん⋯⋯。ねえ、フィリシア。どうして、オランジュさんをあそこに連れて行ったのかな?」
療法室で、フィリシアを手伝っていた手が止まっていました。フィリシアも掃いていた箒の手を止め、腕を組んで唸ります。
「う~ん。そこが分かんないよね。誰が連れて行ったのかは、アルシュがきっと見つけてくれる。その爺さんをとっ捕まえて、問い詰めるのが早いけど⋯⋯まぁ、そういうのはウチらじゃ、無理だよね」
「仮にオランジュさんと話が出来たとしても、どうしてあそこに連れて行かれたのかは、分からないよね」
「モヤっとはするけど、まぁ、考えても答えが出ない事を考えても仕方ない。さぁ、エレナも手を動かして」
「はーい」
この時はまだ気が付いてはいませんでした。大きな黒い波がうねり出し、そのうねりは【ハルヲンテイム】にも迫っていた事を。予兆はすでにあったのです。でも、それに気付く事は無く、日々を過ごしていました。
◇◇◇◇
【王の休養地】の中央広場には丸太で作られた大きな焚火が、闇夜を橙色に彩っていた。
暗闇に浮び上がる大型テント群から人の気配は消え、広場の中央へと人々は集う。
ひと仕事を終えた手練れ達が、その大きな焚火を囲い、疲れを充足感へと置き換える。呑み、笑い、肩を叩き合う。そんな姿を少し離れた所から、マッシュは椅子の背もたれに体を預け、静かに眺めていた。
「よお、お疲れ。その足はどうした?」
後ろからの見知った声に、マッシュは顔だけ向けて行く。
前方へと投げ出した左足には、添え木が当てられ、布でしっかりと固定されていた。
「ヤクラスか。お前さんもご苦労だったな。こいつはな、龍に踏まれてぐちゃぐちゃになった」
「はぁ?! 嘘だろう? そんな風には見えんぞ?!」
「アハハハ、ほとんど治っているよ。ウチには優秀な治療師がいるからな」
カップを両手に握るヤクラスが呆れるを通り越し驚きを見せると、マッシュは大柄なハーフドワーフに弄ばれているキルロへと視線を向けた。
「あれか、おたくの団長か。ありゃあ反則級のヒールだよ。ウチのリーダーも治療師も目をひん剝いてびっくりしていたもの⋯⋯ぁぁ、今ちょうどそのふたりに絡まれているな⋯⋯ご愁傷様⋯⋯」
ヤクラスも大柄な女性と小柄な女性に挟まれ、肩身を狭くしているキルロへと視線を向け、苦笑いをして見せる。ヤクラスはマッシュの隣に腰を下ろし、カップをひとつ手渡す。コツっと軽くぶつけ合い、カップに口をつけて行った。
乾いた喉にエールの心地よい刺激を感じ、胃の奥に熱を感じる。少し酸味を感じる苦み。酸味は終わった安堵を運び、苦みは煮え切らない心のしこりを思い起こさせた。
「苦いな。そういやぁ、お前さんとこはベヒーモスだったか。互いに厄介なヤツを相手したものだ」
「まったくなぁ、魔法が効かなくて苦労したよ。しかもウチの頭はアレだろう⋯⋯いつものごとく引っ掻き回されたが、まぁ、無事に仕留める事が出来たよ。しかも、ベヒーモスの皮もゲット出来た。ありゃあ使えるぜ」
解体、素材集めに命を燃やすヤクラス目が無邪気な子供のように爛々と輝いていた。
「ミルバか⋯⋯。なんだかんだ言っても【イリスアーラレギオ(虹の翼)】の副団長のひとりだ、優秀な事には間違いないさ」
酔っぱらって、その肉感的な体をキルロに押し付けているミルバの姿に苦笑い。そのハーフドワーフを見つめたまま、マッシュは続けた。
「お前さんも気苦労が絶えんな」
「分かってくれるかっ!」
ヤクラスがカップを掲げると、マッシュは苦笑いをしながらまたコツっとカップをぶつけた。
「リグの所はミノタウルスだったか」
「ああ。そういや、【ブルンタウロスレギオ(鉛の雄牛)】って確か魔術師が、いないんじゃなかったっけ? どうせなら、【ブルンタウロスレギオ】がベヒーモスで、【イリスアーラレギオ】がミノタウルスの方が相性は良かったかも知んないなぁ。魔法の効かないベヒーモスには、ホント、手を焼いたからな。まぁ、今回はリグの弩砲が、美味しい所を全部持って行ったけどな」
ハルが放った弩砲の強撃。暴れ狂うドレイクの眉間を見事に打ち抜いた。
ヤクラスの言葉にマッシュはその時の映像がフラッシュバックする。
【ブルンタウロスレギオ】のやつらと呑み比べをしているハルとフェインを見つめ、終わったのだと改めて感じ、静かにまたエールを口に含んだ。
広場の真ん中で大きく揺らめく炎の熱が、酒で高揚する人々の熱を上げて行く。
今はただ終わったと、一息つこうと。
そう思おうと。
いや、無理だな。深い溜め息が零れ落ち、やり切れない思いが蒸し返してくる。
それは、失った悲しみだけでは無く、この元凶に見え隠れするきな臭い匂いのせいかも知れない。
「なあ、今回の出来事をどう見る?」
鋭い視線を向けるヤクラスの言葉に、マッシュの表情も自然と厳しいものへとなっていく。
「お前さんと同じだ。【精浄】を無効化して、実漬けの人間を餌にデカブツをおびき寄せる。まさに用意周到。間違いなく人為的に引き起こされた事件で、コイツを仕掛けたヤツは関係者と考えるのが妥当だ」
マッシュは声のトーンを落とし、厳しい瞳をヤクラスに向けた。
「だよな。そうとしか考えられないんだよ」
「こんな事を出来るのは間違いなく、関係者かそこに近しい人間の所業だ。詳しい事情を知る人間でないと不可能だ」
「誰か思いつくか?」
マッシュは首を横に振り、エールをひと口あおる。
「先日、シルの追っていたエルフを捕らえたが、実をかじって脳味噌が溶けちまった。未だに何も聞けていない。手がかりは無いが、少しずつ近づいてはいるはずだ」
「こっちは前線に出ずっぱりで動けねえ。頼めるか」
「もちろん。シルもタントも、【ブラウブラッタレギオ(青い蛾)】の連中も動いている、早々に尻尾を掴んでやるさ」
「頼むぞ」
ふたりはカップをまたぶつけ合い、少しぬるくなったエールを一気に飲み干して行った。
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