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裏通りの薬剤師
いざ! ヴィトリアへ!
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前夜の不安は回り始めた車輪の勢いに、吹き飛んで行きます。御者台へと腰を下ろすと、初めて体験する旅の始まりに、ワクワクと心臓が高鳴って行きました。
ガタゴトと揺れる体。馬車は広い街道を進んでいます。
生まれて初めての馬車での遠出に、見る物、感じる物、全てが新鮮に映ります。キョロキョロと辺りを見渡しては、味わった事の無い少しばかりの高揚感を覚えます。
すいません、控えめに言ってしまいました。
本当はすっごい、興奮しています。流れて行く景色と風に、不安だった事なんていつの間にか吹き飛んでいました。
「うわぁ~!!」
上を見上げれば、空を隠す木々の葉。その隙間から陽光がチラチラと明滅を繰り返します。
「やあ」
すれ違う馬車同士が、軽い挨拶を交わしてお互いの安全を慮ります。
「こんちわ」
「おう」
キルロさんは挨拶を返し、隣のキノもマネして片手を軽く上げます。何だか妙に様になっていて、思わず吹いちゃいました。
のんびりと進む馬車の旅。
⋯⋯だったら、良かったのですが、今回は【スミテマアルバレギオ】の一員として、ヴィトリアでお手伝いです。具体的な内容は聞いていません。と言うか、行ってみないと分からないそうです。
“エレナは人にもっと慣れなさい。大丈夫。自信を持ってやれば、エレナなら大丈夫よ”
と、ハルさんは送り出してくれましたが、着いてからの事を思い出し不安になっていました。でも、今はキルロさん、キノと一緒に揺れている事にワクワクが抑えきれません。着いてからの不安なんて、考えても仕方ありませんもの。
「いい天気ですね」
「そうだな。気持ち良く走れるな」
「はい。そう言えば、ヴィトリアってどんな国なのですか? キルロさんの実家があると聞いてはいるのですが⋯⋯」
「そっか。エレナは初めてか」
「違う国に行くの自体が初めてです」
キルロさんは手綱を握ったまま答えてくれました。ガタゴトと、穏やかな旅の時間がゆっくりと過ぎて行きます。
「ヴィトリアは医療大国なんだ。大きな病院や高級な治療院がいくつかあって、その収入が国を支えている。あとはそれに伴う医療器具や薬の作成や販売も、大きな産業だな。エレナがいつも使っている注射器や点滴瓶なんかも、ヴィトリア製の可能性が高いんじゃないかな」
「ほわぁー、そうなのですね」
どんな所なのでしょう? ミドラスしか知らない私には、想像すらつきません。
でも、いつも使っている注射器や、点滴瓶を作っている所と思うと、親近感が湧いて来ました。
「ミドラスとは雰囲気は全然違うよ。ミドラスの様な活気は、ヴィトリアには無いな」
「街は大人しい感じなのですか?」
「そう。そもそも、体を治しに来る金持ちが多いから、歩いている人が少ない。調子悪くて出歩け無いってのもあるし、そもそも金持ちは馬車を使って、歩きはしないからな」
「そっか。体が辛かったら、歩き回れないですよね」
「まあな。でも、深刻な症状の人はそこまで多くないよ。金持ちが休養も兼ねて療養しに来るって、パターンが多いんだよ」
「そうなのですね。どんな所なのかな⋯⋯」
キルロさんの言葉からは、大人しい街だと言う事しか分かりません。お金持ちばかりの国。お金持ちと言って浮かぶのは、あの著名な女優さん。あんなキラキラした人達ばかりって事でしょうか? 私は大丈夫なのかな? 今さらながら、緊張して来ました。
「まぁ、エレナに手伝って貰いたい治療院は、国の端にある裏通りの中だ。大通りと違って、ミドラスみたいな活気のある場所だ」
「裏通りなのに活気があるのですか? ミドラスの裏通りは、活気があるとは言えないですよ」
「そうなんだよ。ヴィトリアの裏通りは、やたら活気があるんだよ。ミドラスの裏通りと違って、悲壮感が無いんだ」
「何でそんなに違うのですか?」
「さあな。こればっかりは分かんね。あ、そうだ。それと住人は、ヒューマンばかりなんだよ。亜人もいるけど、極端に少ないんだ」
「え?! 私が行っても大丈夫ですか?」
「それは問題無い。みんな気のいいやつらだから、心配しなくて大丈夫だ」
私の不安を解消してくれようと、手綱を握ったまま笑顔を見せてくれました。
街道は細くなり林道に入って行きます。馬車の揺れは激しくなって来ますが、順調に進みます。
横を見ると、木々の隙間から遠くに見える武器を構えた一団。あの人達は何をしているのでしょう?
「キルロさん。あそこで武器を持っている人達は何をしているのですか?」
私の指差す方へ、キルロさんは目を凝らしますが、前に向き直し肩をすくめて見せました。
「オレの目じゃ見えないけど、多分、街道の治安維持じゃないかな。ギルドから怪物の駆除冒険を受けて、ゴブリンでも狩っているんじゃないか」
「ゴブリン! 知っています。この間見ました。怖かったです」
「あんまり気持ちのいいもんじゃないよな。まぁ、この辺りは大丈夫。しっかり狩ってくれているさ」
「冒険者さん達、頑張れですね」
「ハハハ、まさしくそれだ」
細くなった街道がまた広く、整備の行き届いた道へと変わって行きます。陽光を塞いでいた木々は端へと追いやられ、陽光が煌々と道を照らします。
眩しい。
額に手を当て、陽射しを遮っていると真っ白な高い壁がグングンと迫って来ました。
「見えてきた。あれがヴィトリアだ」
ミドラスの壁は、もっと高くて堅牢を誇っています。ヴィトリアの壁はとても綺麗で強いイメージは湧きませんでした。それでも入口を潜る際に、上を見上げると壁の厚さが凄くてびっくりです。綺麗なイメージとは違い、造りはとても堅牢を見せていました。
見た目のイメージとの違いに、思わず驚いてしまいましたよ。
◇◇
「ほわぁ⋯⋯綺麗」
広い大通りは石畳みがびっしりと敷かれ、馬車はほとんど揺れません。雨が降っても泥だらけになったりしませんね。
両端に立ち並ぶ建物は乳白色に統一され、ミドラスより背の高い建物が多く、清潔感に満ち溢れています。キルロさんの言っていた通り、歩いている人はまばらですが、装飾の施された大きく豪奢な馬車が行き交っていました。
馬車の車輪の音が響き渡り、ミドラスみたいなガヤガヤとした人の喧騒は感じません。何だか慣れない感じに、落ち着かないです。
大通りを進んで行くと通りを塞ぐかのごとくドンと存在感を示す、大きな、大きな、建物が見えて来ました。ミドラスのギルドほどでは無いですが、それに匹敵するほどの大きさを感じます。
ヴィトリアを象徴するかのごとく純白の大きな建造物。清潔感に溢れ、陽光に照らされてキラキラとその壁は純白を誇っています。小さな窓がいくつも見えます。数えようと思いましたが、あまりの多さに止めてしまいました。
敷地も広大です。ミドラスの噴水広場がすっぽり入る、広大で緑溢れる敷地が広がっています。レンガ作りの壁は人の倍以上あって、その壁には鉄製の忍び返しが隙間無く設置されていました。そして、入口に大きな口を開けている巨大な門扉。大きな馬車でも、余裕綽々ですね。
近づけば近づくほどその巨大さに圧倒されます。敷地まで入れたら、ギルドより大きいですね。
「⋯⋯す、凄い。キルロさん、この建物はヴィトリアのギルドか何かですか?」
「え? あぁ? これ? これウチ」
へ?
え?!
ええ!
「ええええええええええええええっー!!」
私は思わず出した事の無い大きな声を上げていました。
いや、それはそうですよ。びっくりしない方がおかしいってものですよ。
ガタゴトと揺れる体。馬車は広い街道を進んでいます。
生まれて初めての馬車での遠出に、見る物、感じる物、全てが新鮮に映ります。キョロキョロと辺りを見渡しては、味わった事の無い少しばかりの高揚感を覚えます。
すいません、控えめに言ってしまいました。
本当はすっごい、興奮しています。流れて行く景色と風に、不安だった事なんていつの間にか吹き飛んでいました。
「うわぁ~!!」
上を見上げれば、空を隠す木々の葉。その隙間から陽光がチラチラと明滅を繰り返します。
「やあ」
すれ違う馬車同士が、軽い挨拶を交わしてお互いの安全を慮ります。
「こんちわ」
「おう」
キルロさんは挨拶を返し、隣のキノもマネして片手を軽く上げます。何だか妙に様になっていて、思わず吹いちゃいました。
のんびりと進む馬車の旅。
⋯⋯だったら、良かったのですが、今回は【スミテマアルバレギオ】の一員として、ヴィトリアでお手伝いです。具体的な内容は聞いていません。と言うか、行ってみないと分からないそうです。
“エレナは人にもっと慣れなさい。大丈夫。自信を持ってやれば、エレナなら大丈夫よ”
と、ハルさんは送り出してくれましたが、着いてからの事を思い出し不安になっていました。でも、今はキルロさん、キノと一緒に揺れている事にワクワクが抑えきれません。着いてからの不安なんて、考えても仕方ありませんもの。
「いい天気ですね」
「そうだな。気持ち良く走れるな」
「はい。そう言えば、ヴィトリアってどんな国なのですか? キルロさんの実家があると聞いてはいるのですが⋯⋯」
「そっか。エレナは初めてか」
「違う国に行くの自体が初めてです」
キルロさんは手綱を握ったまま答えてくれました。ガタゴトと、穏やかな旅の時間がゆっくりと過ぎて行きます。
「ヴィトリアは医療大国なんだ。大きな病院や高級な治療院がいくつかあって、その収入が国を支えている。あとはそれに伴う医療器具や薬の作成や販売も、大きな産業だな。エレナがいつも使っている注射器や点滴瓶なんかも、ヴィトリア製の可能性が高いんじゃないかな」
「ほわぁー、そうなのですね」
どんな所なのでしょう? ミドラスしか知らない私には、想像すらつきません。
でも、いつも使っている注射器や、点滴瓶を作っている所と思うと、親近感が湧いて来ました。
「ミドラスとは雰囲気は全然違うよ。ミドラスの様な活気は、ヴィトリアには無いな」
「街は大人しい感じなのですか?」
「そう。そもそも、体を治しに来る金持ちが多いから、歩いている人が少ない。調子悪くて出歩け無いってのもあるし、そもそも金持ちは馬車を使って、歩きはしないからな」
「そっか。体が辛かったら、歩き回れないですよね」
「まあな。でも、深刻な症状の人はそこまで多くないよ。金持ちが休養も兼ねて療養しに来るって、パターンが多いんだよ」
「そうなのですね。どんな所なのかな⋯⋯」
キルロさんの言葉からは、大人しい街だと言う事しか分かりません。お金持ちばかりの国。お金持ちと言って浮かぶのは、あの著名な女優さん。あんなキラキラした人達ばかりって事でしょうか? 私は大丈夫なのかな? 今さらながら、緊張して来ました。
「まぁ、エレナに手伝って貰いたい治療院は、国の端にある裏通りの中だ。大通りと違って、ミドラスみたいな活気のある場所だ」
「裏通りなのに活気があるのですか? ミドラスの裏通りは、活気があるとは言えないですよ」
「そうなんだよ。ヴィトリアの裏通りは、やたら活気があるんだよ。ミドラスの裏通りと違って、悲壮感が無いんだ」
「何でそんなに違うのですか?」
「さあな。こればっかりは分かんね。あ、そうだ。それと住人は、ヒューマンばかりなんだよ。亜人もいるけど、極端に少ないんだ」
「え?! 私が行っても大丈夫ですか?」
「それは問題無い。みんな気のいいやつらだから、心配しなくて大丈夫だ」
私の不安を解消してくれようと、手綱を握ったまま笑顔を見せてくれました。
街道は細くなり林道に入って行きます。馬車の揺れは激しくなって来ますが、順調に進みます。
横を見ると、木々の隙間から遠くに見える武器を構えた一団。あの人達は何をしているのでしょう?
「キルロさん。あそこで武器を持っている人達は何をしているのですか?」
私の指差す方へ、キルロさんは目を凝らしますが、前に向き直し肩をすくめて見せました。
「オレの目じゃ見えないけど、多分、街道の治安維持じゃないかな。ギルドから怪物の駆除冒険を受けて、ゴブリンでも狩っているんじゃないか」
「ゴブリン! 知っています。この間見ました。怖かったです」
「あんまり気持ちのいいもんじゃないよな。まぁ、この辺りは大丈夫。しっかり狩ってくれているさ」
「冒険者さん達、頑張れですね」
「ハハハ、まさしくそれだ」
細くなった街道がまた広く、整備の行き届いた道へと変わって行きます。陽光を塞いでいた木々は端へと追いやられ、陽光が煌々と道を照らします。
眩しい。
額に手を当て、陽射しを遮っていると真っ白な高い壁がグングンと迫って来ました。
「見えてきた。あれがヴィトリアだ」
ミドラスの壁は、もっと高くて堅牢を誇っています。ヴィトリアの壁はとても綺麗で強いイメージは湧きませんでした。それでも入口を潜る際に、上を見上げると壁の厚さが凄くてびっくりです。綺麗なイメージとは違い、造りはとても堅牢を見せていました。
見た目のイメージとの違いに、思わず驚いてしまいましたよ。
◇◇
「ほわぁ⋯⋯綺麗」
広い大通りは石畳みがびっしりと敷かれ、馬車はほとんど揺れません。雨が降っても泥だらけになったりしませんね。
両端に立ち並ぶ建物は乳白色に統一され、ミドラスより背の高い建物が多く、清潔感に満ち溢れています。キルロさんの言っていた通り、歩いている人はまばらですが、装飾の施された大きく豪奢な馬車が行き交っていました。
馬車の車輪の音が響き渡り、ミドラスみたいなガヤガヤとした人の喧騒は感じません。何だか慣れない感じに、落ち着かないです。
大通りを進んで行くと通りを塞ぐかのごとくドンと存在感を示す、大きな、大きな、建物が見えて来ました。ミドラスのギルドほどでは無いですが、それに匹敵するほどの大きさを感じます。
ヴィトリアを象徴するかのごとく純白の大きな建造物。清潔感に溢れ、陽光に照らされてキラキラとその壁は純白を誇っています。小さな窓がいくつも見えます。数えようと思いましたが、あまりの多さに止めてしまいました。
敷地も広大です。ミドラスの噴水広場がすっぽり入る、広大で緑溢れる敷地が広がっています。レンガ作りの壁は人の倍以上あって、その壁には鉄製の忍び返しが隙間無く設置されていました。そして、入口に大きな口を開けている巨大な門扉。大きな馬車でも、余裕綽々ですね。
近づけば近づくほどその巨大さに圧倒されます。敷地まで入れたら、ギルドより大きいですね。
「⋯⋯す、凄い。キルロさん、この建物はヴィトリアのギルドか何かですか?」
「え? あぁ? これ? これウチ」
へ?
え?!
ええ!
「ええええええええええええええっー!!」
私は思わず出した事の無い大きな声を上げていました。
いや、それはそうですよ。びっくりしない方がおかしいってものですよ。
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