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デザイナー*2
しおりを挟む暗闇の病室。
少女が眠るベットの脇に一人の女と男が立った。
「ルイ。起こしなさい。」
「了解です。師匠。」
サラに命令されたルイは少女の体を揺すって起こす。
暫くそうしてると少女は起きた。
「良く起きたな。少女よ。さぁ夢を語れ!!我は夢奪い人。願うならば貴様の夢、奪ってやろう。」
両腕をばっと横に拡げ言う。
それは依頼人に必ず問う言葉。
「・・・私はデザイナーになりたかった。いや、今でもなりたい。でももうこの体にはデザインを描く腕はない。だから私から夢を奪ってほしい。そして今は亡き大好きな母のところへ逝きたい。」
寝起きだった少女だが、しっかりと自分の意思を語ってくれた。
「そうか。わかった。貴様の願い、聞き入れた。すぐに楽にしてやろう。」
サラは両腕のない哀れな少女の目をしっかりと見つめながら言う。
「ありがとう。ねぇ夢奪い人さん。私、生まれ変わったらデザイナーになれると思う?」
「・・・・なれるさ。きっと。貴様の夢はそんなに安いものじゃないだろう?誰かに言われてすぐに変わってしまうほど安い夢だったのか?」
「そんなわけない!!私はお母さんと約束したの!!私のデザインした服を見てくれた、買ってくれたお客さんを笑顔に出来るようなデザイナーになるって!!」
少女は叫ぶ。
それは魂からの叫びに聞こえた。
「なら大丈夫だな。来世はいい人生を送れる事を願っている。さぁ覚悟はできたか?」
「ええ。できてる。」
少女がそう答えた瞬間。
少女の首から鮮血が飛び散った。
少女は力なくベットに横たわる。
サラはナイフから、服から、血を滴らせながらルイに話しかける。
「いい生きざまの少女でしたね。ルイ。」
「そうですね師匠。」
「ふぅ。じゃあもう一仕事です。後はよろしく頼みましたよ。」
サラはもう少女を見ることなくルイに言って去っていった。
「了解です。」
*
ある所の広い平原。
そこにはふたつの墓石が寄り添うように存在している。
それはかつて事故で両腕を失った少女と、その少女と大切な約束を交わした母の墓。
墓の上には毎年同じ日に色々な洋服と綺麗な鮮やかな色をした花束が置いてある。
きっと二人は一緒にいるのだろう。
来世は良い人生を送れますように。
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