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遅かれ早かれ(side美夜飛)
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しおりを挟むさすがに今許せと言われたら無理だが、土下座して赦しを乞うて、心からの謝罪を述べるなら、これからの行動によっては許してやらんこともない。
ていうか声さえ、まだ出ない。
話す気力と、それ以上に身体がだるくて余力がない。
「……は、ふ……」
未だ呼吸が整わず、血がのぼった頭もしっかり働かない。
たまに思い出したように、未だに腰がひくつく。
いつまでも甘ったるくまとわりついてくる余韻、もとい後遺症に、目を瞑って安静にした。
つう、と汗がこめかみから顔に流れてきて、鼻筋を横切る。
ああ、もしかしたら汗じゃなくて自分の精液かもしれない。それは嫌だな……。
そう思ったら、あんなに熱かった身体が、少しずつ冷えていく。
「……かわいかった、すごく」
「……ぜ、全然うれしくねーわ、それ……」
喉がイガイガする。
声を潰すように叫んでしまったせいだ。
「なめていい?」
「……?」
……何を?
そう口にする前に、兼嗣が顔を寄せてきて、舌がべろりと頬を舐める。
ぞわっと鳥肌が立ち、とっさに腕で牽制するが、まるで無意味だった。
あっさり腕を捕らえて、顔中に何度もキスされる。
ちゅる、と水音がして、今兼嗣が舐めているのは自分の精液だと気づいた。
よくそんなもん口に入れられるな。
うまくはないだろうに、本当にこいつの性癖は理解できない。
「……ティッシュで拭けよ……っ、」
「みーちゃんの味が、気になって……」
「……もう絶対すんな」
暴れるのも億劫で、諦めたように呟いた。
正直キモすぎて言葉もない俺に、兼嗣はまだ夢見心地といった様子で、まったりと緩慢な動作でちゅっちゅっと頬や首筋に口付けてくる。
くすぐったくて身をよじるが、やつの興奮は徐々にエスカレートして、耳たぶを口に含まれた途端、生理的にびくんっと首を竦めた。
「ね、みーちゃん、どうしよう……っおれ、」
「……な、に……っ、つーか、やめ、」
軟骨に歯を立てられ、ぬろりと舐ぶる。
思いもよらない刺激にぴくぴくと重だるい身体が鈍く反応する。
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