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番外編
ケフィンの逆襲 ケフィン視点
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これは、俺の学院での日常の思い出の一つだ。
・・・・・
エーベルトは一番の早起きで、俺が起きるより先に起きている。
朝目覚めてそこにいたエーベルトにおはようと挨拶をした。
「ケフィン、おは──よう……」
なんだ? 俺の顔を見て一時停止したぞ。
「エーベルト?」
「あ……いや……その……顔が……」
苦笑いするエーベルトを不思議に思う。
欠伸をしながらメルフィスが起きてきた。
「二人ともおは──よう……ぷっ……ふふっ」
俺の顔見て口元押さえて笑ったぞ!
すごい寝癖でも付いているんだろうか。
「なんだよ……」
「あ……いや、洗面所……ケフィンが先に使うだろ?」
メルフィスに笑いを堪えながら言われて何だと訝しみながら、洗面所に行った。
そして、そこで鏡に映った自分を見た。
「何じゃこりゃーーーーっ!」
顔に落書きがされている。
鼻毛描かれてるし、ほっぺには渦巻きが描かれていて、良くみるとまぶたにも目があった。
眉毛は繋がっていて、おでこには『脳みそ=脳天気』と書かれていた……。
かなりのダメージをくらってフラリとよろける。
倒れそうになるのを洗面所の端に手をついてどうにか耐えた。
俺の叫び声にみんなが洗面所を覗き込んできた。
鏡に映ったエーベルトは苦笑いしているし、メルフィスは笑いを堪えている。
そこへディノがやってきて、腹を抱えて大爆笑している。
「ケフィン、元々イケメンでしたけど、更にカッコよくなりましたね」
「笑いながら言うな。服を着ろ」
こんな事をするのはこいつしか居ない。俺が寝てるのをいい事に、さぞ腹を抱えて笑った事だろう。今も笑ってるけど……。
ディノのやろう……覚えておけよ!
◆◇◆
みんなが寝静まった頃にそっと起き出した。
「ディノめ……同じ事してやるからな……」
ニヤリと笑いながらペンを持ってきてディノのベッドへ行ったけど、暗いのでよく見えない。
電気ぐらいつけても平気だろ。
パチンッと明かりのスイッチを入れれば、光魔法が発動して辺りが照らされる。光魔法は無属性の一種で、明かりを作ったのは、大昔の大魔法使いらしい。
再びディノの元へ戻る。
「寝てる寝てる」
ウキウキしながら顔に落書きしようとして、手が止まる。
「ディノ……綺麗だな……」
閉じられた目蓋を縁取るまつ毛は長く見える。鼻筋は通ってるし、唇は薄くて柔らかそうだ。
「外に出てなかったぐらい色も白いし……」
ベッドに散らばった水色の髪が流れる川のように神秘的だ。
「ディノって見た目はこんなにも綺麗なのにな……」
ヤバい……ちょっとドキドキしてきた。
落書きするのが勿体ない気がする。
眉毛繋げてやりたいのに……手が言う事を聞かない。
布団に隠れていない鎖骨が綺麗で見惚れる。
「また裸で寝て……」
風邪をひいたら困ると思い、布団を掛け直そうと手を伸ばしたら、その腕を握られて驚いた。
「ケフィン……お前……何やってんだ?」
俺の手を掴んだのは、メルフィスだった。
その後ろにエーベルトが苦笑いしている。
「お前らなんで起きてんだっ……!?」
「そりゃ、電気つけてブツブツ言ってたら起きるよぉ……」
なんて事だ……ディノなんてまだ寝てるのに……。
「それで、お前はディノに何をしようとしてたんだ?」
メルフィスの目がケダモノを見るような目だった。
もしかして……誤解されてる!?
「ち、違う! 俺は……その、ら、落書きをしようとしてだな!」
「落書きをしようとして、布団を剥がそうとしたのか?」
「違う! 断じて違う! 布団を掛け直そうとしただけだ!」
さらにじっとりと怪しまれてしまう。
「ケフィン……いくらディノが綺麗だからって寝込みを襲うのはまずいよ……」
エーベルトも信じてくれない!
「だからっ! 違うんだって!」
「何が違うのかじっくり聞かせてもらおうか?」
仁王立ちのメルフィスに正座で反論するという目を覆いたくなるような構図。
俺は誤解を解くのにかなり時間が掛かってしまった……。
これも全部ディノのせいだ! 俺は懲りずに再び復讐を誓った。
・・・・・
「と、まぁ、こんな事してたな」
学院での話が聞きたいと言った弟達に話しながら、懐かしさに笑ってしまう。
「結局、復讐はできなかったな……」
ディノは、起きている時は生意気なのに、寝てると綺麗なんだ。
「兄ちゃんダセェ……」
すぐ下の弟に呆れられる。
「お兄ちゃん、寝込みは襲っちゃダメよ」
更にその下の妹のレムには人差し指を立てて注意された。
「レム、俺は寝込みを襲ったんじゃない……」
ちゃんと話を聞け。
「そんなんじゃ、いつまで経っても結婚なんて無理だな!」
更に下の弟にバカにされた。
「弟のくせにこの野郎!」
捕まえてくすぐりの刑にしようとしたら逃げられた。
室内には笑い声が響く。
追いかけ回して疲れた頃に、レムに肩をポンッと叩かれた。
「大丈夫よ、お兄ちゃん。私がお嫁さんになってあげるからね」
「レム……」
ちょっとはにかみながらそんな事を言ってくれる妹に感動する。
「ほらほら、お店を開けるから、みんな手伝って」
ドアを開けて店から顔を出した母親が、笑顔で言った。
手伝いに行く弟や妹の光景に微笑む。
いつかみんなに自慢の家族を紹介できたらいいと思った。
そして、自慢の友人を家族に紹介したいとも思った。
・・・・・
エーベルトは一番の早起きで、俺が起きるより先に起きている。
朝目覚めてそこにいたエーベルトにおはようと挨拶をした。
「ケフィン、おは──よう……」
なんだ? 俺の顔を見て一時停止したぞ。
「エーベルト?」
「あ……いや……その……顔が……」
苦笑いするエーベルトを不思議に思う。
欠伸をしながらメルフィスが起きてきた。
「二人ともおは──よう……ぷっ……ふふっ」
俺の顔見て口元押さえて笑ったぞ!
すごい寝癖でも付いているんだろうか。
「なんだよ……」
「あ……いや、洗面所……ケフィンが先に使うだろ?」
メルフィスに笑いを堪えながら言われて何だと訝しみながら、洗面所に行った。
そして、そこで鏡に映った自分を見た。
「何じゃこりゃーーーーっ!」
顔に落書きがされている。
鼻毛描かれてるし、ほっぺには渦巻きが描かれていて、良くみるとまぶたにも目があった。
眉毛は繋がっていて、おでこには『脳みそ=脳天気』と書かれていた……。
かなりのダメージをくらってフラリとよろける。
倒れそうになるのを洗面所の端に手をついてどうにか耐えた。
俺の叫び声にみんなが洗面所を覗き込んできた。
鏡に映ったエーベルトは苦笑いしているし、メルフィスは笑いを堪えている。
そこへディノがやってきて、腹を抱えて大爆笑している。
「ケフィン、元々イケメンでしたけど、更にカッコよくなりましたね」
「笑いながら言うな。服を着ろ」
こんな事をするのはこいつしか居ない。俺が寝てるのをいい事に、さぞ腹を抱えて笑った事だろう。今も笑ってるけど……。
ディノのやろう……覚えておけよ!
◆◇◆
みんなが寝静まった頃にそっと起き出した。
「ディノめ……同じ事してやるからな……」
ニヤリと笑いながらペンを持ってきてディノのベッドへ行ったけど、暗いのでよく見えない。
電気ぐらいつけても平気だろ。
パチンッと明かりのスイッチを入れれば、光魔法が発動して辺りが照らされる。光魔法は無属性の一種で、明かりを作ったのは、大昔の大魔法使いらしい。
再びディノの元へ戻る。
「寝てる寝てる」
ウキウキしながら顔に落書きしようとして、手が止まる。
「ディノ……綺麗だな……」
閉じられた目蓋を縁取るまつ毛は長く見える。鼻筋は通ってるし、唇は薄くて柔らかそうだ。
「外に出てなかったぐらい色も白いし……」
ベッドに散らばった水色の髪が流れる川のように神秘的だ。
「ディノって見た目はこんなにも綺麗なのにな……」
ヤバい……ちょっとドキドキしてきた。
落書きするのが勿体ない気がする。
眉毛繋げてやりたいのに……手が言う事を聞かない。
布団に隠れていない鎖骨が綺麗で見惚れる。
「また裸で寝て……」
風邪をひいたら困ると思い、布団を掛け直そうと手を伸ばしたら、その腕を握られて驚いた。
「ケフィン……お前……何やってんだ?」
俺の手を掴んだのは、メルフィスだった。
その後ろにエーベルトが苦笑いしている。
「お前らなんで起きてんだっ……!?」
「そりゃ、電気つけてブツブツ言ってたら起きるよぉ……」
なんて事だ……ディノなんてまだ寝てるのに……。
「それで、お前はディノに何をしようとしてたんだ?」
メルフィスの目がケダモノを見るような目だった。
もしかして……誤解されてる!?
「ち、違う! 俺は……その、ら、落書きをしようとしてだな!」
「落書きをしようとして、布団を剥がそうとしたのか?」
「違う! 断じて違う! 布団を掛け直そうとしただけだ!」
さらにじっとりと怪しまれてしまう。
「ケフィン……いくらディノが綺麗だからって寝込みを襲うのはまずいよ……」
エーベルトも信じてくれない!
「だからっ! 違うんだって!」
「何が違うのかじっくり聞かせてもらおうか?」
仁王立ちのメルフィスに正座で反論するという目を覆いたくなるような構図。
俺は誤解を解くのにかなり時間が掛かってしまった……。
これも全部ディノのせいだ! 俺は懲りずに再び復讐を誓った。
・・・・・
「と、まぁ、こんな事してたな」
学院での話が聞きたいと言った弟達に話しながら、懐かしさに笑ってしまう。
「結局、復讐はできなかったな……」
ディノは、起きている時は生意気なのに、寝てると綺麗なんだ。
「兄ちゃんダセェ……」
すぐ下の弟に呆れられる。
「お兄ちゃん、寝込みは襲っちゃダメよ」
更にその下の妹のレムには人差し指を立てて注意された。
「レム、俺は寝込みを襲ったんじゃない……」
ちゃんと話を聞け。
「そんなんじゃ、いつまで経っても結婚なんて無理だな!」
更に下の弟にバカにされた。
「弟のくせにこの野郎!」
捕まえてくすぐりの刑にしようとしたら逃げられた。
室内には笑い声が響く。
追いかけ回して疲れた頃に、レムに肩をポンッと叩かれた。
「大丈夫よ、お兄ちゃん。私がお嫁さんになってあげるからね」
「レム……」
ちょっとはにかみながらそんな事を言ってくれる妹に感動する。
「ほらほら、お店を開けるから、みんな手伝って」
ドアを開けて店から顔を出した母親が、笑顔で言った。
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