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夜と隣人
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玄関を開けて、人栄さんを背負って……私は途方に暮れていた。いや、この後どうすればいいかなんて分かっているのだが、脚も心も重くて仕方なかったのだ。
ため息を一つついて、無心のまま彼女を私の寝室に運ぶ。鞄をおろしてやり、靴を脱がせてやり、布団を掛けてやり。本当に赤子の世話をしているようで変な気持ちはまるで起こらない。
とりあえず呼吸は安定しており、嘔吐したりする様子はなさそうで一安心である。ここまで動かしているのに彼女は全く起きる気配はなく、むしろ掛けられた布団を引っ張り上げながら体勢を整え、さらに安らかな眠りに着き始めた。
さて、問題はここからだ。このままソファーで眠っても良いのだが、彼女が起きたときにあらぬ疑いを掛けられるかもしれない。彼女はそういう人ではないかもしれないが、疑念の根は断っておくにこしたことはない。私はポロシャツにマウンテンパーカー、ウールに見えるナイロン製イージーパンツに着替えると再度家を出た。行き先は徒歩15分の駅近くにあるビジネスホテルだ。家を出る前には、リビングに人栄さん宛、人栄さんの家の玄関ドアに佐須杜さん宛へメッセージを残した付箋を張っておいた。とりあえず、これであらぬ疑いを掛けられたりはしないだろう。
幸いにしてビジネスホテルに空きはあった。ここに泊まることができなければその辺の漫画喫茶で少なくとも一晩過ごすことになるところだった。部屋は何の変哲もなく、ベッドに簡易的なテーブルがあるだけだ。私は鞄から仕事用のノートパソコンを取り出してセッティングだけはしておく。このまま明日はこの部屋から仕事をするつもりだった。
とにかく熱いシャワーを浴びたい。そう思った私は44度に設定して、たっぷりのお湯を頭から浴びる。思い返すのは今日の中華料理やらその後の出来事やら。夕食はとても美味しかったし、その後のトラブルを鑑みても一日マイナスだったというわけではないだろう。しかし、まだ月曜日だというのに、週末目前のように疲れ切っていたのは事実である。
シャワーから出るとさっとだけ身体を拭き、髪を乾かすことすらせずそのままベッドに倒れ込んだ。いつもとは違うマットやまくらの感触。それに違和感を覚えながらも、睡眠を求める私の意識は一気に暗闇へと落ちていった。
ため息を一つついて、無心のまま彼女を私の寝室に運ぶ。鞄をおろしてやり、靴を脱がせてやり、布団を掛けてやり。本当に赤子の世話をしているようで変な気持ちはまるで起こらない。
とりあえず呼吸は安定しており、嘔吐したりする様子はなさそうで一安心である。ここまで動かしているのに彼女は全く起きる気配はなく、むしろ掛けられた布団を引っ張り上げながら体勢を整え、さらに安らかな眠りに着き始めた。
さて、問題はここからだ。このままソファーで眠っても良いのだが、彼女が起きたときにあらぬ疑いを掛けられるかもしれない。彼女はそういう人ではないかもしれないが、疑念の根は断っておくにこしたことはない。私はポロシャツにマウンテンパーカー、ウールに見えるナイロン製イージーパンツに着替えると再度家を出た。行き先は徒歩15分の駅近くにあるビジネスホテルだ。家を出る前には、リビングに人栄さん宛、人栄さんの家の玄関ドアに佐須杜さん宛へメッセージを残した付箋を張っておいた。とりあえず、これであらぬ疑いを掛けられたりはしないだろう。
幸いにしてビジネスホテルに空きはあった。ここに泊まることができなければその辺の漫画喫茶で少なくとも一晩過ごすことになるところだった。部屋は何の変哲もなく、ベッドに簡易的なテーブルがあるだけだ。私は鞄から仕事用のノートパソコンを取り出してセッティングだけはしておく。このまま明日はこの部屋から仕事をするつもりだった。
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