27 / 39
26
しおりを挟む
振り向いた先に居たのは……誰???
若い男性が溺れかけているかのように私の腕を掴んでいる。
「何かお困りですか?私でお手伝い出来る事でしたら――」
サッとニコラス様が間に入り守ってくれようとしているが、若い男性は本当に困っているように見える。
「クロエ知り合いか?」
記憶を探ると顔立ちにかすかに見覚えがあった。
確か花嫁控室でアリー様と親しそうに会話していたような。
改めて彼を見ると、十代っぽい見た目だが、日焼けした顔が親しみやすい雰囲気だ。背は高いけれど、まるで子犬のよう。きっと年上にかわいがられるタイプだわ。
「拉致犯じゃなくて、えーーと、おっかない人?はマズイか。何だっけ、あ!そうだ!侯爵夫人っす!」
「マーガレット様?」
マーガレット様から何か頼まれたのだろうか?それならお手伝いできるかもしれない。
「そうっす。その人っす!とにかく次は僕と踊ってくれないとやばいんすよ!」
「待てクロエ。怪しい奴だ。相手をしてはいけない」
「怪しいけどお宅のお姉さんよりは怪しくないっすよ!アリーさんと同じところで働いてて、ああっ!曲が始まってしまった!急いでください!僕、曲の途中からとか踊ったこと無いんで!」
驚くほど素早い動きでニコラス様を振り切って、もう一度ホールの中央に戻る。
ダンスを誘うにしては変だったけど、ホールの中だし問題はないだろう。
「悪いんすけどスタートだけリードしてもらえます?初心者なんで曲の途中からだと、どっから始めたらいいかわかんないっす」
頭を掻きながら恥ずかしそうに告げられた。
饒舌にしゃべるのにダンスは苦手な様子が可愛らしくて微笑ましい。
小さくリズムを囁きながら踊り出すと、そこからはスムーズにリードしてくれた。体の使い方が上手だわ。
視線を感じて横を見ると、ニコラス様がピンクのドレスの若い女性と踊りながらこちらを睨んでいた。
何で睨むのよ。睨まれるようなことはしていないわ。
自分だって他の女性と踊っているし、お相手の女性は明らかに目がハートになっているもの。
「アリー様と同じところって言うと斡旋所の方?」
目の前の男性に意識を戻し、ステップを踏みながら尋ねる。
「そうっす、コリンって言います。ほんと助かりました。命の恩人っすよ」
ニコラス様より少し高い背と、仕事で付いたのだろう筋肉がしなやかに動く。
可愛い顔に騙されてはダメね。革靴でステップを踏んでいるのに足音がしない。わんちゃんじゃなくて狼だったわ。
「しごかれて一晩でダンスを仕込まれたんすよ。なのに任務失敗とかになったら無駄になっちまうし、あの人に殺されちまうっす」
「誰にしごかれたの?任務?まさか本当に危害を加えられたりしないわよね?」
コリン君は歯を見せて子供のようにニカッとした。
警戒心が溶けていく。この子は人たらしかもしれない。
「おっかない人に雇われたんすよ。僕が危害を加えられないように楽しそうにしてください。それも任務内容に含まれてるんで!」
くるりと私をターンさせながら、即興で複雑なステップを踏む。
「わっ!本当に初心者!?」
「そうっすよーこんなお上品なダンスは初めてっす。任務で外国の変わったダンスには何度も参加しましたけどね。例えば――」
話し上手な彼は蛇と一緒に踊った事や、砂漠の月の下で凍えながら踊った話を面白おかしく披露してくれるから、ついついケラケラと笑ってしまう。
「百歳のばあちゃんをおんぶして踊った時には――あ、終わった。ご協力感謝します」
胸に手を当て紳士さながらの綺麗な礼を披露する。この子は多面性の塊で面食らうわ。
「え、えぇ、なんだかよくわからないけど、お役に立てたならよかったわ」
またニカリッと音がしそうな笑顔を見せた後、手の甲にキスを……するふりをした。
「これでほんとに任務完了っす。うわぁ、後ろから死神が」
コリン君がささやくと同時に後ろに引っ張られ、ニコラス様の腕の中に囲われる。
「君はなんてことをするんだ!」
ニコラス様にごしごしと手を擦られる。
「お邪魔したっすー」
コリン君はその一言を残し、くるりと背を向けると、人の隙間を縫うように素早く消えて行った。
「クロエ、手を洗いに行こう。あんな若造に隙を見せてはいけないよ。あの年頃の男は皆一つのことしか考えていないんだから」
ニコラス様は私の手を握ったまま、引っ立てるように化粧室へと向かって行く。
周りを気にせず足音を立てながら進むニコラス様に、すれ違う人が驚いているがお構いなしだ。
ニヤニヤ笑う新郎と、膝を手で叩きながら爆笑しているスタン様、苦笑いで手を振るアリー様、それに……マーガレット様と公爵夫人は扇子を広げているので目しか見えないがなぜか扇子の奥の唇は弧を描いているような気がした。
「ここで待っているから手を洗って来なさい。しっかりと洗ってくるのだぞ!」
化粧室に放り込まれて、とりあえず言われたと通りに手を洗ってみる。
いやいや、チュって音はしたけど唇は触れていないんだって。まぁ、踊って火照ったので冷たい水が心地よいけど。
そっと扉開けると、腰に手を当て仁王立ちのニコラス様がいた。
もし出て来たのが私じゃ無かったら驚かせてしまうでしょうが。
「ちゃんと洗ったか?肌理の中まで洗ったか?何度洗った?最低でも三度は洗ったか?」
三度も洗っていないけど、シレッとした顔を作り「四回洗った」と答えた。
これは嘘じゃなくて、円滑に生きて行くための術よ。
ホールに戻ると、新郎新婦が退出する所だった。もう一度、お祝いを言い、アリー様とは落ち着いたら王都で会おうと約束をした。
挨拶が終わると、床を足で叩きながら待っていたニコラス様に、また手を引かれ窓の方へと連れられて行く。
「ちょっとテラスに出よう」
酔っ払いも増えて床で転がっている人もいる。
もうお開きの空気だから、テラスでゆっくりしても問題ないだろう。
貴族の結婚式と言うより、田舎の平民同士の結婚式のようだったけど、堅苦しい挙式より二人の門出をからかいながら祝う様子が微笑ましかった。
テラスに出ると冷たい風に一瞬呼吸が止まる。すぐに肩に温かい物が掛けられた。
「思ったより寒いな。貸せるものが僕のジャケットしかないが、無いよりましか……」
上質な生地のジャケットは温かいが、ニコラス様の匂いがして抱きしめられているようで恥ずかしい。
「ニコラス様が風邪をひいてしまいます」
返そうとジャケットに手を伸ばしたが、肩に手を置かれ近い距離にどぎまぎしてしまう。
もっと近くにいたこともあったのに、こんなことで照れないでよと自分に突っ込んでしまう。
でも幸せな新婚さんを見て、なけなしの乙女心が刺激されているので、どうにも照れくさくて仕方ない。
ニコラス様の今夜の磨かれた美丈夫っぷりも、照れる要因になっているんだけど。
「クロエは若い男をどう思っているんだ?」
ニコラス様の匂いにまだモジモジしていたので、一瞬何を問われているのか理解できなかった。
「若い?あ、さっきのコリン君の事ですか?感じのいい子でしたよね」
「あの奇妙なしゃべり方がいいのか?」
特徴的な話し方だったけど、彼の若い男の子らしい雰囲気に合っていたと思う。
サーっと風が葉を揺らす音が聞こえる。あまり長く外にいては二人とも風邪をひいてしまう。
「話し上手で快活な子だと思いましたよ」
明日、帰りの馬車で寝込んでしまっては、マーガレット様にご迷惑を掛けてしまう。
「……踊っている間中楽しそうだったな。どうせ僕は会話が下手だよ」
ニコラス様は細身だと思っていたのに、ジャケットの肩幅が私の肩幅と随分違う。
「……クロエ?僕の話しを聞いているかい?」
「え?ごめんなさい!もう一度お願いします!」
あちゃーそっぽを向かれてしまった。だって近いし、直視できないから他の事を考えていないと、顔に熱が集まりそうなんだもの。
「クロエは彼みたいな人が好きなのか?」
はっきりと聞かれてやっと理解した。これって……
「あらやだ、ニコラスの初めてのやきもちね!おめでとう!」
パチパチと拍手しながら出て来た公爵夫人に、ニコラス様が飛び掛かった。
【拉致犯さま、馬に蹴られる任務は二度とごめんっすよ!】
若い男性が溺れかけているかのように私の腕を掴んでいる。
「何かお困りですか?私でお手伝い出来る事でしたら――」
サッとニコラス様が間に入り守ってくれようとしているが、若い男性は本当に困っているように見える。
「クロエ知り合いか?」
記憶を探ると顔立ちにかすかに見覚えがあった。
確か花嫁控室でアリー様と親しそうに会話していたような。
改めて彼を見ると、十代っぽい見た目だが、日焼けした顔が親しみやすい雰囲気だ。背は高いけれど、まるで子犬のよう。きっと年上にかわいがられるタイプだわ。
「拉致犯じゃなくて、えーーと、おっかない人?はマズイか。何だっけ、あ!そうだ!侯爵夫人っす!」
「マーガレット様?」
マーガレット様から何か頼まれたのだろうか?それならお手伝いできるかもしれない。
「そうっす。その人っす!とにかく次は僕と踊ってくれないとやばいんすよ!」
「待てクロエ。怪しい奴だ。相手をしてはいけない」
「怪しいけどお宅のお姉さんよりは怪しくないっすよ!アリーさんと同じところで働いてて、ああっ!曲が始まってしまった!急いでください!僕、曲の途中からとか踊ったこと無いんで!」
驚くほど素早い動きでニコラス様を振り切って、もう一度ホールの中央に戻る。
ダンスを誘うにしては変だったけど、ホールの中だし問題はないだろう。
「悪いんすけどスタートだけリードしてもらえます?初心者なんで曲の途中からだと、どっから始めたらいいかわかんないっす」
頭を掻きながら恥ずかしそうに告げられた。
饒舌にしゃべるのにダンスは苦手な様子が可愛らしくて微笑ましい。
小さくリズムを囁きながら踊り出すと、そこからはスムーズにリードしてくれた。体の使い方が上手だわ。
視線を感じて横を見ると、ニコラス様がピンクのドレスの若い女性と踊りながらこちらを睨んでいた。
何で睨むのよ。睨まれるようなことはしていないわ。
自分だって他の女性と踊っているし、お相手の女性は明らかに目がハートになっているもの。
「アリー様と同じところって言うと斡旋所の方?」
目の前の男性に意識を戻し、ステップを踏みながら尋ねる。
「そうっす、コリンって言います。ほんと助かりました。命の恩人っすよ」
ニコラス様より少し高い背と、仕事で付いたのだろう筋肉がしなやかに動く。
可愛い顔に騙されてはダメね。革靴でステップを踏んでいるのに足音がしない。わんちゃんじゃなくて狼だったわ。
「しごかれて一晩でダンスを仕込まれたんすよ。なのに任務失敗とかになったら無駄になっちまうし、あの人に殺されちまうっす」
「誰にしごかれたの?任務?まさか本当に危害を加えられたりしないわよね?」
コリン君は歯を見せて子供のようにニカッとした。
警戒心が溶けていく。この子は人たらしかもしれない。
「おっかない人に雇われたんすよ。僕が危害を加えられないように楽しそうにしてください。それも任務内容に含まれてるんで!」
くるりと私をターンさせながら、即興で複雑なステップを踏む。
「わっ!本当に初心者!?」
「そうっすよーこんなお上品なダンスは初めてっす。任務で外国の変わったダンスには何度も参加しましたけどね。例えば――」
話し上手な彼は蛇と一緒に踊った事や、砂漠の月の下で凍えながら踊った話を面白おかしく披露してくれるから、ついついケラケラと笑ってしまう。
「百歳のばあちゃんをおんぶして踊った時には――あ、終わった。ご協力感謝します」
胸に手を当て紳士さながらの綺麗な礼を披露する。この子は多面性の塊で面食らうわ。
「え、えぇ、なんだかよくわからないけど、お役に立てたならよかったわ」
またニカリッと音がしそうな笑顔を見せた後、手の甲にキスを……するふりをした。
「これでほんとに任務完了っす。うわぁ、後ろから死神が」
コリン君がささやくと同時に後ろに引っ張られ、ニコラス様の腕の中に囲われる。
「君はなんてことをするんだ!」
ニコラス様にごしごしと手を擦られる。
「お邪魔したっすー」
コリン君はその一言を残し、くるりと背を向けると、人の隙間を縫うように素早く消えて行った。
「クロエ、手を洗いに行こう。あんな若造に隙を見せてはいけないよ。あの年頃の男は皆一つのことしか考えていないんだから」
ニコラス様は私の手を握ったまま、引っ立てるように化粧室へと向かって行く。
周りを気にせず足音を立てながら進むニコラス様に、すれ違う人が驚いているがお構いなしだ。
ニヤニヤ笑う新郎と、膝を手で叩きながら爆笑しているスタン様、苦笑いで手を振るアリー様、それに……マーガレット様と公爵夫人は扇子を広げているので目しか見えないがなぜか扇子の奥の唇は弧を描いているような気がした。
「ここで待っているから手を洗って来なさい。しっかりと洗ってくるのだぞ!」
化粧室に放り込まれて、とりあえず言われたと通りに手を洗ってみる。
いやいや、チュって音はしたけど唇は触れていないんだって。まぁ、踊って火照ったので冷たい水が心地よいけど。
そっと扉開けると、腰に手を当て仁王立ちのニコラス様がいた。
もし出て来たのが私じゃ無かったら驚かせてしまうでしょうが。
「ちゃんと洗ったか?肌理の中まで洗ったか?何度洗った?最低でも三度は洗ったか?」
三度も洗っていないけど、シレッとした顔を作り「四回洗った」と答えた。
これは嘘じゃなくて、円滑に生きて行くための術よ。
ホールに戻ると、新郎新婦が退出する所だった。もう一度、お祝いを言い、アリー様とは落ち着いたら王都で会おうと約束をした。
挨拶が終わると、床を足で叩きながら待っていたニコラス様に、また手を引かれ窓の方へと連れられて行く。
「ちょっとテラスに出よう」
酔っ払いも増えて床で転がっている人もいる。
もうお開きの空気だから、テラスでゆっくりしても問題ないだろう。
貴族の結婚式と言うより、田舎の平民同士の結婚式のようだったけど、堅苦しい挙式より二人の門出をからかいながら祝う様子が微笑ましかった。
テラスに出ると冷たい風に一瞬呼吸が止まる。すぐに肩に温かい物が掛けられた。
「思ったより寒いな。貸せるものが僕のジャケットしかないが、無いよりましか……」
上質な生地のジャケットは温かいが、ニコラス様の匂いがして抱きしめられているようで恥ずかしい。
「ニコラス様が風邪をひいてしまいます」
返そうとジャケットに手を伸ばしたが、肩に手を置かれ近い距離にどぎまぎしてしまう。
もっと近くにいたこともあったのに、こんなことで照れないでよと自分に突っ込んでしまう。
でも幸せな新婚さんを見て、なけなしの乙女心が刺激されているので、どうにも照れくさくて仕方ない。
ニコラス様の今夜の磨かれた美丈夫っぷりも、照れる要因になっているんだけど。
「クロエは若い男をどう思っているんだ?」
ニコラス様の匂いにまだモジモジしていたので、一瞬何を問われているのか理解できなかった。
「若い?あ、さっきのコリン君の事ですか?感じのいい子でしたよね」
「あの奇妙なしゃべり方がいいのか?」
特徴的な話し方だったけど、彼の若い男の子らしい雰囲気に合っていたと思う。
サーっと風が葉を揺らす音が聞こえる。あまり長く外にいては二人とも風邪をひいてしまう。
「話し上手で快活な子だと思いましたよ」
明日、帰りの馬車で寝込んでしまっては、マーガレット様にご迷惑を掛けてしまう。
「……踊っている間中楽しそうだったな。どうせ僕は会話が下手だよ」
ニコラス様は細身だと思っていたのに、ジャケットの肩幅が私の肩幅と随分違う。
「……クロエ?僕の話しを聞いているかい?」
「え?ごめんなさい!もう一度お願いします!」
あちゃーそっぽを向かれてしまった。だって近いし、直視できないから他の事を考えていないと、顔に熱が集まりそうなんだもの。
「クロエは彼みたいな人が好きなのか?」
はっきりと聞かれてやっと理解した。これって……
「あらやだ、ニコラスの初めてのやきもちね!おめでとう!」
パチパチと拍手しながら出て来た公爵夫人に、ニコラス様が飛び掛かった。
【拉致犯さま、馬に蹴られる任務は二度とごめんっすよ!】
0
あなたにおすすめの小説
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
家族から邪魔者扱いされた私が契約婚した宰相閣下、実は完璧すぎるスパダリでした。仕事も家事も甘やかしも全部こなしてきます
さら
恋愛
家族から「邪魔者」扱いされ、行き場を失った伯爵令嬢レイナ。
望まぬ結婚から逃げ出したはずの彼女が出会ったのは――冷徹無比と恐れられる宰相閣下アルベルト。
「契約でいい。君を妻として迎える」
そう告げられ始まった仮初めの結婚生活。
けれど、彼は噂とはまるで違っていた。
政務を完璧にこなし、家事も器用に手伝い、そして――妻をとことん甘やかす完璧なスパダリだったのだ。
「君はもう“邪魔者”ではない。私の誇りだ」
契約から始まった関係は、やがて真実の絆へ。
陰謀や噂に立ち向かいながら、互いを支え合う二人は、次第に心から惹かれ合っていく。
これは、冷徹宰相×追放令嬢の“契約婚”からはじまる、甘々すぎる愛の物語。
指輪に誓う未来は――永遠の「夫婦」。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
いなくなった伯爵令嬢の代わりとして育てられました。本物が見つかって今度は彼女の婚約者だった辺境伯様に嫁ぎます。
りつ
恋愛
~身代わり令嬢は強面辺境伯に溺愛される~
行方不明になった伯爵家の娘によく似ていると孤児院から引き取られたマリア。孤独を抱えながら必死に伯爵夫妻の望む子どもを演じる。数年後、ようやく伯爵家での暮らしにも慣れてきた矢先、夫妻の本当の娘であるヒルデが見つかる。自分とは違う天真爛漫な性格をしたヒルデはあっという間に伯爵家に馴染み、マリアの婚約者もヒルデに惹かれてしまう……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる