のんびり生きてます!!”前世おばちゃんの経験はチートなの?!”

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はじまりの森

ノエルという男

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僕はノエル。
仕事は、木の家具など造る。
森の中で暮らしてるから、材料には困らない。
火・木・土の妖精達に気に入られてるみたいで手伝ってくれる。
だから、クランの薬草の畑の管理もしてる。
森でクランと2人暮らし。とても穏やかで幸せな時間を過ごしてる。
ずっと昔から、僕の時間は全てクランだけで刻まれてる。
人に興味が無く話し下手な僕と幼なじみFAMILYとも今も関係が続いてるのもクランがいるからだ。
でも、少し前からクランに元気がなくてイライラしてるコトが多くなった。
人の気持ちの変化に気づかない僕でも、わかるくらいに元気がない。
でも、どうすれば良いかなんて僕にはわからない。
ただ、今までと同じようにクランのそばに居ることしかできない。
クランが泣いてたら、抱きしめるだけしかできないんだ。
それしか  できないんだ。
そんな日々を過ごしてた…
たけど、あの日は違ったんだ。
いつもと違うルートで帰ろうと歩いてたら…陽だまりの中で小さなのがぷるぷるとしてた。
近くまで行くとそれは、
子供…?なんで?って思ったけど
気づいたら抱き上げてたんだ。
びっくりしたのかバタバタ暴れて、泣いた…。
どうしようか…と考えてたら、スゥスゥと眠りだした。
その時に、その子の取扱説明書ってのが僕の目の中に見えた。
直ぐに消えたけど、全部記録したから時間ある時に見ることにする。

フッとその子から甘い匂いがした…柔らかい…ほっぺに顔を寄せてみた。
暖かい…壊さないように大切に大切に抱きしめながら僕たちの家に連れて帰った。

「タダイマ…」

リビングのソファーに座ってクランを待つ。
腕の中でスヤスヤと寝てる…
ほっぺをつんつん
ぽにゅぽにゅなんだ…
もっと触れてもいいだろうか…
それに、とても甘い匂いがするんだ。
優しく優しく抱きしめながら
黒いふわふわの髪に顔を寄せて
スーッっと匂いを吸い込んだ…

「おかえりーノエル」
ってクランが来た。
気づくかな…って思ったけど
スグに気づいた。

「なに抱えてるの?って!えー?ん?なんで?どうしたの?エッ?どどど…どうしたの?!!?うわぁぁぁ…かぁわぁいぃいぃ─」
「ねぇねぇ 触ってもいいかな?ほっぺ触っていい?何歳かなぁ~。あ!起きちゃいそうだよ…」
ってクランがパニックだ。
前みたいに、僕の目を見て話しをしてくれてる。
頬も赤くて、目をいっぱい開けて…大きな声で話してる。
あぁ…クランだ…。

「ん…ふぁぁぁ」
って、両手をぎゅーっと上にして伸び伸びして目をぱちぱちしながら、起きた。

黒い瞳…とても綺麗だなって思ってたら
クランと僕を見て笑ったんだ。

左右のほっぺには  エクボができてさ
タレ目で ふにゃり  って

「「天使だ…」」

クランを笑顔にしてくれた…僕たちの天使。
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