のんびり生きてます!!”前世おばちゃんの経験はチートなの?!”

はじまりの森

1人じゃない

苦しい…重い。
目を開けたけど体は動かせない。
顔は動かせた……右見ても左見てもイケメン……うん。
寝起きから幸せだよ。

2人に抱きしめられながら、これからのことを考える。
まずは、2人のことを知らなきゃな。
そしてこの世界のことも知らなきゃ。
生まれてからの記憶が無いのは何でなのかわからないけど。
前世の記憶は残ってる。
それも、何でなのか全くわからない。
日本で読んでた小説なら、異世界転生だったり憑依だったりして魔法が使えたりチートがあったりするんだろうな。
何故か子供になってるし男の子だしやり直しの人生になるのか？新しい人生っていうのかな。んー？新しい人生が始まったって考えた方が楽しいよね！

そりゃーさ、怖いよ。言葉が通じただけでも感謝しないとな。全く分からない世界だし、言葉は聞いたこともないけど意味はわかる。頭の中で日本語に変換されてるんだと思う。あたしが発する日本語も何だかの力で通じてる。それがチートなのかも…。
森で見つけてくれたのがノエルで良かった。クランも記憶のないあたしを受け入れてくれた。
これだけ安心させといて、実は騙してましたーって言われたら…もう立ち直れない。

見つけてくれたことにも、名前をつけて呼んでくれたことにも、ギューって抱きしめてくれたことも全部が嬉しかった。
これから、嬉しいが溢れる日々を過ごせるんだなって…まだ怖いけど…嬉しくなった。
いつか、前世の記憶があることが伝えられたらいいな。

「おはよう…ポルン。クラン起きて」

「おはようございましゅ…」
あぁ…また噛んだよ…。

「んﾝ…ﾝ…ﾉｴ…ﾙ…ｽｩ  ┄ 」

「ポルン…クラン起こす」

「クラン…クラン起きて？おはよ…」

ぱちっと目を開けたクラン！

「ポル~ン！夢じゃなかったんだ…」
ぎゅーって朝からイケメンが眩しい…。

「ねぇ、ノエル…ポルンの服とか必要な物が無いね…服とかあと何が必要なんだろう？」

「…わからない」

「誰かに聞いてもいいかなって思うけど…絶対来ちゃうよなぁ。」

「やっと帰ったとこ」

「そうだよなぁ…ちょうど頼まれてる薬できてるから俺ちょっと買い物してくるよ。」

「僕…ポルンとお留守番」