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絃が保育園に通い出して何ヶ月か過ぎて…木曜日のお迎えの時に、最近良く話しをするママが教えてくれてん。
「なぁなぁ、絃パパ~お弁当何入れる
~?来週の金曜日やん?遠足!」
「えっ?!遠足?いつ?どこ行くん?そんなん掲示板になんも貼ってなかったやん?!」
「何言うてんの?お手紙もらったやんか?」
「え?いつ?」
「ん~先週の月曜日やったかな?」
「オレ…絃から何にも、もらってない…」
「…ヤバっ。うち、いらんこと言うたんちゃう?ごめんやで…いと。」
「なんでやねん!!何で絃に謝ってるねん!!でも、教えてくれてありがとう。助かった!!」
「そやろ~!!うちと、ママ友なっててよかやろ?ん?ちょっと待って…ママ友ちゃうやんな?アハハハハハハ…」
めっちゃ1人で笑うやん…。
「ママちゃうけど…もうマパ友でええんちゃうん?…つうか‥笑いすぎやろ?!」
ハァーハァーヒィーヒィ言うて涙まで流して笑ってるのは、オレの唯一の関西弁のマパ友こと「南 まりの」
絃が仲良くしてるお友達の母。
初めてオレが絃と心くんが居る姿を見た時に、同じように2人の姿を見つめてた…。
「心ちゃん」
絃から良く聞くし、仲良く遊べる子ができたみたいやけど…どんな子なんやろ……お迎えの時に見てたんやけどなかなか、一緒に居る現場に遭遇できんくてやっと見れた日にちょっと複雑…アレで大丈夫なんか…。
2人で居るんやけどな…無言。
無言でええもんなんか?
でも…手ぇ伸ばしたら触れる距離。
お互いのテリトリー内には入れてるけど…って感じやねん。
オレの横に先生がスーッって来て…
「あの2人の空間は、他の誰も入れないんですよね。2人共、自分のテリトリーがハッキリしているんです。心くんは、特に他の子たちとの距離があって今まで誰も入れなかったんですよ。だから、絃くんは心くんの”特別”なんですよ?あ!今見て下さい!ホラ!見つめ合って少し笑ってましたよ?見れました?イケメン2人の笑顔…今日の疲れも吹っ飛びます…うふふ。」
って1人で喋って帰って行かはった…。
あの担任の先生で大丈夫なんかな…心配なるわ。って思ってたら、横でオレと同じように心配そうに見てたんや。
あの日から、会ったら喋るようになってん。関西弁同士の、ちっちゃい絆みたいなんもあるねんなぁ。
「しゃーけど、絃くんがお手紙出し忘れなんて考えられへんわー。暖空やったら有り得るけどな!」
「うん。理由を聞いてみるわ。また報告するしな。」
「えー?報告はいらんで?そんなん家族解決でおしまいでええやん!んじゃーまたな!し~ん!帰んでぇ~!」
「ほなまたなー!絃?帰ろか?」
「「バイバ~イ」」
その日の夜に颯人と作戦会議した。
「よっしゃ!明日聞くで!」
「了解!早く帰るから!」
絃…覚悟しとけよ?
この何ヶ月かで育ててきたオレらの愛がどれだけ重くなってるんか…わからせたるからな!!!!
颯人は、約束通り早く帰ってきたから
さっさと、用事済ませて寝る準備までできた!
「さぁ~寝よか?」
「そうだね!」
「おやすみなさい」
「「おやすみ」」
いつもなら、絃の部屋の電気消したらオレらは寝室行くんやけど…今は、一緒に川の字でベッドに入ってるねん。
絃が、アタフタしてるな…。
「なぁ…絃?オレらに渡すもんあるんちゃうん?」
「あ…っ」
「怒らないからちゃんと見せて?」
「はい…」
絃は、タンスの中から小さく折った紙を持ってきた。
颯人と2人で、その紙を見てから…
「絃?俺たちに何で教えてくれなかったの?」
絃は、下向いてる
「絃?オレら怒ってないで?教えてもらえへんかったから悲しいだけや」
パッと顔をあげて、オレらの顔を見た。
「そうだよ?悲しい気持ちだよ。そして、理由も話してくれないならもっと悲しいよ。」
「ホンマ…悲しいな」
2人して、大袈裟にガックリした風に見せてるから絃が泣きそうやん。
可哀想やけど、同じことを繰り返さへんために心を鬼にして頑張らなあかん!
「ごめんなさい…」
の後に絃から出た言葉は…
「遠足行ってもいいの?」
「ええに決まってるやん!」
ギュッて絃を2人で抱きしめながら、何でそんなことを思ったのか、お手紙を渡さなかったのか…理由を話してくれた。
今まで、遠足の日は行かなくていいって休んでたからお手紙をもらってどうしたら良いかわからなくて渡せなかったって。
あ ┄ また颯人と絃は同じ顔してる。
悲しくて困った顔。
自分が悲しいから困った顔とちゃうねん。
相手を悲しませたから困った顔になるねん。
やっぱり親子やなってこの表情みるたびに思う…ほんま愛おしい。
2人をぎゅーって抱きしめてキスをする。
「「きょう…」」
甘える2人をほんまに愛おしいと思ったんや。
「なぁなぁ、絃パパ~お弁当何入れる
~?来週の金曜日やん?遠足!」
「えっ?!遠足?いつ?どこ行くん?そんなん掲示板になんも貼ってなかったやん?!」
「何言うてんの?お手紙もらったやんか?」
「え?いつ?」
「ん~先週の月曜日やったかな?」
「オレ…絃から何にも、もらってない…」
「…ヤバっ。うち、いらんこと言うたんちゃう?ごめんやで…いと。」
「なんでやねん!!何で絃に謝ってるねん!!でも、教えてくれてありがとう。助かった!!」
「そやろ~!!うちと、ママ友なっててよかやろ?ん?ちょっと待って…ママ友ちゃうやんな?アハハハハハハ…」
めっちゃ1人で笑うやん…。
「ママちゃうけど…もうマパ友でええんちゃうん?…つうか‥笑いすぎやろ?!」
ハァーハァーヒィーヒィ言うて涙まで流して笑ってるのは、オレの唯一の関西弁のマパ友こと「南 まりの」
絃が仲良くしてるお友達の母。
初めてオレが絃と心くんが居る姿を見た時に、同じように2人の姿を見つめてた…。
「心ちゃん」
絃から良く聞くし、仲良く遊べる子ができたみたいやけど…どんな子なんやろ……お迎えの時に見てたんやけどなかなか、一緒に居る現場に遭遇できんくてやっと見れた日にちょっと複雑…アレで大丈夫なんか…。
2人で居るんやけどな…無言。
無言でええもんなんか?
でも…手ぇ伸ばしたら触れる距離。
お互いのテリトリー内には入れてるけど…って感じやねん。
オレの横に先生がスーッって来て…
「あの2人の空間は、他の誰も入れないんですよね。2人共、自分のテリトリーがハッキリしているんです。心くんは、特に他の子たちとの距離があって今まで誰も入れなかったんですよ。だから、絃くんは心くんの”特別”なんですよ?あ!今見て下さい!ホラ!見つめ合って少し笑ってましたよ?見れました?イケメン2人の笑顔…今日の疲れも吹っ飛びます…うふふ。」
って1人で喋って帰って行かはった…。
あの担任の先生で大丈夫なんかな…心配なるわ。って思ってたら、横でオレと同じように心配そうに見てたんや。
あの日から、会ったら喋るようになってん。関西弁同士の、ちっちゃい絆みたいなんもあるねんなぁ。
「しゃーけど、絃くんがお手紙出し忘れなんて考えられへんわー。暖空やったら有り得るけどな!」
「うん。理由を聞いてみるわ。また報告するしな。」
「えー?報告はいらんで?そんなん家族解決でおしまいでええやん!んじゃーまたな!し~ん!帰んでぇ~!」
「ほなまたなー!絃?帰ろか?」
「「バイバ~イ」」
その日の夜に颯人と作戦会議した。
「よっしゃ!明日聞くで!」
「了解!早く帰るから!」
絃…覚悟しとけよ?
この何ヶ月かで育ててきたオレらの愛がどれだけ重くなってるんか…わからせたるからな!!!!
颯人は、約束通り早く帰ってきたから
さっさと、用事済ませて寝る準備までできた!
「さぁ~寝よか?」
「そうだね!」
「おやすみなさい」
「「おやすみ」」
いつもなら、絃の部屋の電気消したらオレらは寝室行くんやけど…今は、一緒に川の字でベッドに入ってるねん。
絃が、アタフタしてるな…。
「なぁ…絃?オレらに渡すもんあるんちゃうん?」
「あ…っ」
「怒らないからちゃんと見せて?」
「はい…」
絃は、タンスの中から小さく折った紙を持ってきた。
颯人と2人で、その紙を見てから…
「絃?俺たちに何で教えてくれなかったの?」
絃は、下向いてる
「絃?オレら怒ってないで?教えてもらえへんかったから悲しいだけや」
パッと顔をあげて、オレらの顔を見た。
「そうだよ?悲しい気持ちだよ。そして、理由も話してくれないならもっと悲しいよ。」
「ホンマ…悲しいな」
2人して、大袈裟にガックリした風に見せてるから絃が泣きそうやん。
可哀想やけど、同じことを繰り返さへんために心を鬼にして頑張らなあかん!
「ごめんなさい…」
の後に絃から出た言葉は…
「遠足行ってもいいの?」
「ええに決まってるやん!」
ギュッて絃を2人で抱きしめながら、何でそんなことを思ったのか、お手紙を渡さなかったのか…理由を話してくれた。
今まで、遠足の日は行かなくていいって休んでたからお手紙をもらってどうしたら良いかわからなくて渡せなかったって。
あ ┄ また颯人と絃は同じ顔してる。
悲しくて困った顔。
自分が悲しいから困った顔とちゃうねん。
相手を悲しませたから困った顔になるねん。
やっぱり親子やなってこの表情みるたびに思う…ほんま愛おしい。
2人をぎゅーって抱きしめてキスをする。
「「きょう…」」
甘える2人をほんまに愛おしいと思ったんや。
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