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一緒のベッドに、花がいる。
スヤスヤ寝てる。
俺とけいを受け入れて、体力も限界やったんやろな。
何でこんな可愛いんや。
俺 ┄ どうしたんやろ。
けいに対する気持ちは、ずっと変わらん。
愛してる。どんなことがあっても、
一緒に生きてく。
2人だけで、完結してた。
他は、なんも興味も無かった。
花と初めて会った時も、なんも感じひんかったのに。
あの出張の日…
けいが公園近くの場所に結構長い時間いることに、不安になった。
俺の知らん時間なんか けいにはいらんやろ?
どこに居るんや?
帰りたい。仕事中や。
クライアントと一緒や。
笑顔を保つので、いっぱいいっぱいや。
イライラする。
何でや?
けい。
けい…
恵次桜…
けいちゃん。
何してるんや…
いつもなら、すぐに電話して確認する案件なんやけど…
今回はせんかった。
なんでか、できんかった…。
帰ってから、けいの顔見たらどうなるか…わからんくらい
心が乱れてる。
闇が広がってる。
「もう着く」
連絡したのに、下から見上げた部屋に灯りは無い…すぐにGPS確認したけど両方とも、家になってるよな…
どうしたんや?けい?
シーンとして真っ暗な玄関。
どんどん俺の心に闇を広げていく。
リビングのドアを開けようとしたけど
手が止まった。
もし…
もし…けいから、何か言われたら…?
けい…怖いわ…俺。
カチャリ
リビングのドアが開いた先に
酷い顔したけいがいた。
「おかえり…ご …ごめんな…こんなんで…るぅ…ぼく…ぼく…な…」
「けい…荷物置きたい。ちょっと待てるか?」
「ん…ごめん。待ってる。」
けいの顔を見ることもできず
荷物置きに行って
着替えたけど…
けいのこと考えると
また…闇がどんどん広がって
チクチクしてる。
ソファーに座るけいの横に座った。
下を見ながら…
「おかえり。るぅ…。
僕のはなしを聞いてくれる?
最後まで話し終わってから
るぅの思ったこと教えて欲しい。」
「わかった」
「僕、るぅが出張のたびに1人の時間ができると沼に引っ張られるみたいに気持ちが沈んでた。
るぅには、知られたらあかん。こんな僕は、見せられへん。
泣いたら、るぅまで気持ちが沈んでしまう。だから、あかん。この気持ちは、自分で何とかせなあかんねん…って思ってた。2人で居る時には、この気持ちは出てこーへんから忘れてる。だから、1人の時間があると…無理矢理押し込められてる気持ちが溢れかえるねん。
限界超えたみたいで…気づいたら公園やった。
ほな…そこに、花がいたんや。
こんな酷い顔してる僕に、何にも聞かず横に座った僕をみて…明らかに”困ったなぁ”って顔してた。
花は、”ぼーっとしてる”って言うてたから僕も一緒にぼーっとしてたら…
空って動いてて同じじゃないんや。って気づいたって言うたら…
「同じじゃないし、その瞬間は1回しかないねん。
皆さん、"同じ"が好きやん?"普通"とか。ちょっとでも、その枠からはみ出たらあかんみたいに。同じ方見て、同じ形にこだわって。1列に並んで同じように同じスピードで進まなあかんみたいに。それを乱す人は、邪魔でダメな人みたいに否定される。まぁ…あたしは皆さんと同じ考えをしていません!ってわざわざ宣言する必要もない。ただ、自分の生きやすいような場所を見つけてる。」
って言うのを聞いたら何でか涙が溢れた。
花に、何でかわからんけど僕の話しをしてた。
「若い時に色んな人に迷惑かけて、裏切って…気持ちを踏みつけて自分の気持ちだけ大事にしてるぅのとこに、逃げて、全て捨ててきた。
今が幸せやなって思いが大きくなればなるほど、失う怖さも大きくなるねん。
るぅのことを愛してるし、愛されてるのも信じて疑うことなんて無い。
でも…もしもがあったら?僕以外に気持ちが向いたら?1人なる……不安になるねん。
僕は、全て捨ててきたから…何にも残らへん。こんな気持ち、るぅには見せられへん。」
そしたらさ…
「捨ててきた。って言うけど…けいちゃん自身が捨てきれてないし、けいちゃん自身が縛りつけてるんやと思う。
捨てるなら、向こうでの時間も気持ちも思いも記憶も全て捨てなあかん。
そんな重たい鎖あったら、るぅちゃんも一緒に沈んでしまう。
もう、自由になり?誰かに言われたいんやったら、あたしが言う。
『もう自由に生きていいよ。許してあげれへんけど認めてあげる。』
だから、泣きたい時に泣き?
不安なら不安やって、
1人はイヤやって、
幸せが怖いって、
何回でも、言うたらええんやで?
何回でも、あたしも言うから
『困ったことに…そんなけいちゃんも案外好きみたい』って。
ほんで…もし…誰も居らんなったら…あたしんとこに来て?
一緒にボーってしたらええやん
しゃーから、
1人で泣かんとき?
恵次桜…?おいで?」
両手広げて待っててくれた。
自由に生きるために
僕はるぅに
僕の情けないとこも、ちゃんと見せようって思ってん。
僕が、沼に沈んで行きそうになったら、
るぅは、絶対一緒に沈んでくれるって思うから…僕一人には絶対しないやんか?
しゃーから、るぅも一緒に沈めるなんて、あかんと思った。
るぅと一緒に生きるって決めたのに…ずっとイジイジしてた情けない僕やけど、僕は登琉を愛してます。
ずっと愛しててもいいですか?」
けい…初めて弱いとこ見せてくれた。
俺の
俺だけの
恵次桜や。
今…震えてる
嬉しすぎたら人って
震えるんやな。
恵次桜
俺
幸せや ┄ 。
スヤスヤ寝てる。
俺とけいを受け入れて、体力も限界やったんやろな。
何でこんな可愛いんや。
俺 ┄ どうしたんやろ。
けいに対する気持ちは、ずっと変わらん。
愛してる。どんなことがあっても、
一緒に生きてく。
2人だけで、完結してた。
他は、なんも興味も無かった。
花と初めて会った時も、なんも感じひんかったのに。
あの出張の日…
けいが公園近くの場所に結構長い時間いることに、不安になった。
俺の知らん時間なんか けいにはいらんやろ?
どこに居るんや?
帰りたい。仕事中や。
クライアントと一緒や。
笑顔を保つので、いっぱいいっぱいや。
イライラする。
何でや?
けい。
けい…
恵次桜…
けいちゃん。
何してるんや…
いつもなら、すぐに電話して確認する案件なんやけど…
今回はせんかった。
なんでか、できんかった…。
帰ってから、けいの顔見たらどうなるか…わからんくらい
心が乱れてる。
闇が広がってる。
「もう着く」
連絡したのに、下から見上げた部屋に灯りは無い…すぐにGPS確認したけど両方とも、家になってるよな…
どうしたんや?けい?
シーンとして真っ暗な玄関。
どんどん俺の心に闇を広げていく。
リビングのドアを開けようとしたけど
手が止まった。
もし…
もし…けいから、何か言われたら…?
けい…怖いわ…俺。
カチャリ
リビングのドアが開いた先に
酷い顔したけいがいた。
「おかえり…ご …ごめんな…こんなんで…るぅ…ぼく…ぼく…な…」
「けい…荷物置きたい。ちょっと待てるか?」
「ん…ごめん。待ってる。」
けいの顔を見ることもできず
荷物置きに行って
着替えたけど…
けいのこと考えると
また…闇がどんどん広がって
チクチクしてる。
ソファーに座るけいの横に座った。
下を見ながら…
「おかえり。るぅ…。
僕のはなしを聞いてくれる?
最後まで話し終わってから
るぅの思ったこと教えて欲しい。」
「わかった」
「僕、るぅが出張のたびに1人の時間ができると沼に引っ張られるみたいに気持ちが沈んでた。
るぅには、知られたらあかん。こんな僕は、見せられへん。
泣いたら、るぅまで気持ちが沈んでしまう。だから、あかん。この気持ちは、自分で何とかせなあかんねん…って思ってた。2人で居る時には、この気持ちは出てこーへんから忘れてる。だから、1人の時間があると…無理矢理押し込められてる気持ちが溢れかえるねん。
限界超えたみたいで…気づいたら公園やった。
ほな…そこに、花がいたんや。
こんな酷い顔してる僕に、何にも聞かず横に座った僕をみて…明らかに”困ったなぁ”って顔してた。
花は、”ぼーっとしてる”って言うてたから僕も一緒にぼーっとしてたら…
空って動いてて同じじゃないんや。って気づいたって言うたら…
「同じじゃないし、その瞬間は1回しかないねん。
皆さん、"同じ"が好きやん?"普通"とか。ちょっとでも、その枠からはみ出たらあかんみたいに。同じ方見て、同じ形にこだわって。1列に並んで同じように同じスピードで進まなあかんみたいに。それを乱す人は、邪魔でダメな人みたいに否定される。まぁ…あたしは皆さんと同じ考えをしていません!ってわざわざ宣言する必要もない。ただ、自分の生きやすいような場所を見つけてる。」
って言うのを聞いたら何でか涙が溢れた。
花に、何でかわからんけど僕の話しをしてた。
「若い時に色んな人に迷惑かけて、裏切って…気持ちを踏みつけて自分の気持ちだけ大事にしてるぅのとこに、逃げて、全て捨ててきた。
今が幸せやなって思いが大きくなればなるほど、失う怖さも大きくなるねん。
るぅのことを愛してるし、愛されてるのも信じて疑うことなんて無い。
でも…もしもがあったら?僕以外に気持ちが向いたら?1人なる……不安になるねん。
僕は、全て捨ててきたから…何にも残らへん。こんな気持ち、るぅには見せられへん。」
そしたらさ…
「捨ててきた。って言うけど…けいちゃん自身が捨てきれてないし、けいちゃん自身が縛りつけてるんやと思う。
捨てるなら、向こうでの時間も気持ちも思いも記憶も全て捨てなあかん。
そんな重たい鎖あったら、るぅちゃんも一緒に沈んでしまう。
もう、自由になり?誰かに言われたいんやったら、あたしが言う。
『もう自由に生きていいよ。許してあげれへんけど認めてあげる。』
だから、泣きたい時に泣き?
不安なら不安やって、
1人はイヤやって、
幸せが怖いって、
何回でも、言うたらええんやで?
何回でも、あたしも言うから
『困ったことに…そんなけいちゃんも案外好きみたい』って。
ほんで…もし…誰も居らんなったら…あたしんとこに来て?
一緒にボーってしたらええやん
しゃーから、
1人で泣かんとき?
恵次桜…?おいで?」
両手広げて待っててくれた。
自由に生きるために
僕はるぅに
僕の情けないとこも、ちゃんと見せようって思ってん。
僕が、沼に沈んで行きそうになったら、
るぅは、絶対一緒に沈んでくれるって思うから…僕一人には絶対しないやんか?
しゃーから、るぅも一緒に沈めるなんて、あかんと思った。
るぅと一緒に生きるって決めたのに…ずっとイジイジしてた情けない僕やけど、僕は登琉を愛してます。
ずっと愛しててもいいですか?」
けい…初めて弱いとこ見せてくれた。
俺の
俺だけの
恵次桜や。
今…震えてる
嬉しすぎたら人って
震えるんやな。
恵次桜
俺
幸せや ┄ 。
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