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手をあたためる
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母を亡くした この少年に
差し出す言葉はなかった
寒いと言って ガタガタ震えている
少年は母にここに来てほしいと言った
しかし 母はいない
それを聞いて 父は戸惑い
戸惑う 父を見て少年は うつむいた
私に何ができよう
少年の痛みが胸を突き刺す
手を握ったら驚くほど冷たかった
冷たい手をさすって
温めてやることしかできなかった
あれから5年経ち
もう彼にはずっと会っていないけれど
いつまでも彼の手の冷たさは忘れない
ある日、 信号待ちをしていると
彼が向こう側で 手を振った
元気そうに笑っていた
その手はまだ冷たいのだろうか
温めてくれる 手を求めているのだろうか
いつか幸せになってほしいと心から思った
差し出す言葉はなかった
寒いと言って ガタガタ震えている
少年は母にここに来てほしいと言った
しかし 母はいない
それを聞いて 父は戸惑い
戸惑う 父を見て少年は うつむいた
私に何ができよう
少年の痛みが胸を突き刺す
手を握ったら驚くほど冷たかった
冷たい手をさすって
温めてやることしかできなかった
あれから5年経ち
もう彼にはずっと会っていないけれど
いつまでも彼の手の冷たさは忘れない
ある日、 信号待ちをしていると
彼が向こう側で 手を振った
元気そうに笑っていた
その手はまだ冷たいのだろうか
温めてくれる 手を求めているのだろうか
いつか幸せになってほしいと心から思った
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